大豆やトウモロコシなど、さまざまな作物で行われている「遺伝子組み換え」。昔から日本の農業で行われている掛け合わせなどの「品種改良」の手法よりも効率的に作物の性質を変えることができ、現在も、そして今後も、さまざまな作物で活用される可能性がある。 その一方で、「遺伝子組み換え」で生み出された作物による、人体や環境への影響などの懸念も根強い。 そこで、今回は遺伝子組み換えという技術に触れつつ、世界中で賛否両論を巻き起こしている理由について解説しよう。 「遺伝子組み換え」とは まず、「遺伝子組み換え」とはどんなものなのか、従来の品種改良と比較しながら説明する。 遺伝子組み換えとは、作物などに対し、他の生物の細胞から抽出した遺伝子を組み換え、新たな性質を持たせる手法を言う。抽出した遺伝子が持つ、害虫に強い性質や栄養素を上げる効果、除草剤に強い性質などを作物の新たな特性として加えるのである。 一方、作