JR西日本が、利用の低迷する木次線の出雲横田(島根県奥出雲町)―備後落合(広島県庄原市)間の在り方について、沿線自治体に相談する方針を明らかにした。 沿線の庄原市や奥出雲町、そして広島、島根両県は「廃止が前提なら応じられない」と警戒を強めている。JR西が「特定の前提は置かない」とした説明を、言葉通りには受け取っていない。 確かに、なぜ今なのかという違和感は拭えない。木次線と接続する芸備線の備後庄原(庄原市)―備中神代(岡山県新見市)間の存廃を3年以内で話し合う再構築協議会が、3月に始まったばかりだからだ。議論が深まる前に、JR側が木次線にまで言及したのは、同時並行での話し合いを望んでいるようにも受け取れる。さすがに拙速ではないか。 2003年に可部線の大部分、18年に三江線が廃線になった。木次線の行方も危ぶむ声はかねてある。人気だった観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」が昨年11月で運行を終