サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
レイングッズ
fujinkoron.jp
「若かったから」 「マアちゃんはどうしました」 「死にました」 「え、行方不明だと言ってましたが」 「自殺したんです」 「…………」 「船に乗って行って、どこそこで飛びこめば死体が上がらないからとか言ってました。これから死ににいくというので、皆で拍手し、行ってこいと送り出したんですよ、あれは」 そういう時代だったのだろう。私よりも六、七年先に生まれた人たちは、嵐(あらし)をまともに喰らっている。年齢が十違うだけで、ずいぶん違う生き方を強いられているのだ。 < 1 2 3 4 >
1980年代、「セシル」「You Gotta Chance」「最後の言い訳」など数多くのヒット曲の作詞家として活躍してきた麻生圭子さん。聴力の衰える病気が深刻化したため、エッセイストに転向。その後、結婚し、京都、ロンドンを経て、琵琶湖畔に移り住み、夫婦でセルフリノベーションした水辺の家での生活を楽しんでいるようです <前編よりつづく> 「やっと一人暮らしが終わった」 1年前に夫がつぶやきました。いえ、別居していたわけではありません。仲が悪かったわけでもありません。でも、会話がなくなっていた、できなくなっていたのです。 ここ数年で、私の耳はほとんど聴こえなくなっていました。進行性の難聴なので、結婚したころは、会話できていたんですよ。私の場合、音量より音域に問題があり、高音から欠けていく。サイレン、火災報知器などの音は大きくて音も聴こえないんです。 外でコミュニケーションが必要な場合は筆談かス
徹頭徹尾、師匠を愛し、師匠に愛されて 「落語っていいぞ」「落語はいいよな?」出会いから別れまで、立川談志はそう言った。いまもメディアに高座に大活躍の、立川志らくの自伝的エッセイ。2011年に亡くなった師匠、立川談志とのエピソードを中心に、自らのこれまでを振り返った一冊だ。 「いいか、オレに気を遣わせるな。おまえがオレを快適にすることを考えろ。オレひとりを快適にすることができないで、客を快適にできるか? 修業とは、そういうものなんだ」 お笑いはすでに学校という形で制度化され、徒弟制度はほとんどなくなってしまった。一方で、落語の世界は徒弟制度が活きている。「帰っていいぞ」と言われて帰ると、師匠は不機嫌になる。それはなぜ「帰らなくてもいい」と解釈しないのかという本心があったからだ。そういう心の機微を察知するのが修業だ。 なかには気遣いや接客を学ぶために築地の魚河岸で働きながら修業することになった
現在放送中のNHK大河ドラマ『光る君へ』。吉高由里子さん演じる主人公・紫式部を中心としてさまざまな人物が登場しますが、『光る君へ』の時代考証を務める倉本一宏・国際日本文化研究センター名誉教授いわく「『源氏物語』がなければ道長の栄華もなかった」とのこと。倉本先生の著書『紫式部と藤原道長』をもとに紫式部と藤原道長の生涯を辿ります。 越前下向の道 長徳2年(996)の秋、為時は越前に赴任し、紫式部は父に従って越前に下向(げこう)した。 この時、紫式部の身上に、誰か(特に宣孝)との色恋沙汰が持ち上がっていたのかどうかは、明らかではない。 妻を伴わなかった為時が赴任するに際して、当面の世話をするために、紫式部が同行したと考えても、何ら差し支えはないのである。
「自分にはインテリアのセンスがない…」「どうやったらおしゃれな部屋になるのか…」一級建築士・インテリアコーディネーターとして活躍する大塚彬子さんのもとには、こうしたお悩みが寄せられるそう。その大塚さんは「お部屋をセンス良く見せるのに、ルールは不要!」と話します。そこで今回、大塚さんの自著『この3つで劇的にあか抜ける 人生が変わるインテリア』から部屋づくりのコツをお届けします。 ソファよりも、「照明」にお金をかけるべし。コスパよく、センスアップできる 多くの方は「ソファがインテリアを素敵に見せてくれる」と、思いがちです。 けれど、ソファにお金をかけても、リビングが素敵になるかというと、そうではないケースのほうが圧倒的に多いのです。 リビングを素敵に見せてくれるのは、「視界1mの範囲」に入るアイテム達。 「視界1mの範囲」というのは、ダイニングテーブルの上(床から70cmの高さ)から高さ1mを
『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマでは藤原道長と伊周の権力争いが描かれましたが、伊周の弟・隆家が花山院に矢を放った「長徳の変」をきっかけに、兄弟は力を失っていきます。しかしその隆家、実は日本を救った英雄と言われているのはご存じでしょうか? 道長の全盛期、九州へ異民族が襲来。老人・子供は殺害、壮年男女が捕虜として連れ去られました。特に対馬・壱岐は壊滅状態に…。突如瀕した国家の危機に対応、外敵を撃退したのが隆家だったのです。歴史学者・関幸彦先生の著書『刀伊の入寇』よりその一部を紹介します。 刀伊軍撃退に機能した戦術・戦略 そもそも刀伊の入寇とは… 藤原道長が栄華の絶頂にあった1019年、対馬・壱岐と北九州沿岸が突如、外敵に襲われた。東アジアの秩序が揺らぐ状況下、中国東北部の女真族(刀伊)が海賊化し、朝鮮半島
2023年に配信したヒット記事のなかから、あらためて読み直したい「編集部セレクション」をお届けします。(初公開日:2023年09月12日)。 ****** 日本の統合失調症の患者数は80万人ともいわれ、人口の0.7%、100人に1人弱いると言われています。原因はよくわかっておらず、仕事や人間関係のストレスや、人生の大きな転機などでストレスや緊張が増したとき、発症するのではと考えられています。統合失調症を患う人を抱えた家族の苦悩とは… 前編 統合失調症の兄との40年。知人には「あなたは人生を無駄にした」「死んで良かったわね」と言われたが はこちら 統合失調症に認知症が加わった 統合失調症に加え認知症を発症した兄。平成24年頃に、兄の病状が変化してきた。兄は病院のすすめもあり、精神障害のある人たちを集めてリクリエーションや軽作業をする作業所に通っていた。ところが、「作業所の所長が精神科病院に来
『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマでは藤原道長と伊周の権力争いが描かれましたが、伊周の弟・隆家が花山院に矢を放った「長徳の変」をきっかけに、兄弟は力を失っていきます。しかしその隆家、実は日本を救った英雄と言われているのはご存じでしょうか? 道長の全盛期に九州へ異民族が襲来。老人・子供は殺害、壮年男女が捕虜として連れ去られました。特に対馬・壱岐は壊滅状態に…。突如瀕した国家の危機に対応、外敵を撃退したのが隆家だったのです。歴史学者・関幸彦先生の著書『刀伊の入寇』よりその一部を紹介します。 対馬・壱岐への侵攻 そもそも刀伊の入寇とは… 藤原道長が栄華の絶頂にあった1019年、対馬・壱岐と北九州沿岸が突如、外敵に襲われた。東アジアの秩序が揺らぐ状況下、中国東北部の女真族(刀伊)が海賊化し、朝鮮半島を経て日本に
大河ドラマ『どうする家康』『麒麟がくる』などには著名な戦国武将が登場します。しかしその裏に、もっと注目されてもいい<どんマイナー>なご当地武将が多く存在する!と話すのが「れきしクン」こと歴史ナビゲーター・長谷川ヨシテルさん。長谷川さんがそんな彼らの生涯をまとめた著書『どんマイナー武将伝説』のなかから、今回は「インフラ工事のレジェンド・伊奈忠次」を紹介します。 徳川家家臣に至るまでの波瀾の前半生 どの時代も人々が恐れるもの、その一つに水害があります。そのため、河川の工事によって庶民の生活に多大なる貢献をしたお方というのは、その地域で“神様”として尊敬されていることがよくあります。 有名なところだと、「信玄堤」と呼ばれる堤防の基礎を築いたとされる武田信玄は、山梨県民にとって神様そのものです。 そんな神的な人物が関東にもいまして、それがインフラ工事のレジェンド武将・伊奈忠次です! 私は埼玉県出身
2024年5月17日の『徹子の部屋』に、順天堂大学スポーツ健康科学部の谷本道哉先生が出演。黒柳徹子さんに健康長寿に繋がる「筋トレ」を伝授する予定です。そこで今回、谷本先生による連載記事を再配信します。 ******日本生活習慣病予防協会の発表によれば、いわゆる肥満に該当する人は男性 の33.0%、女性 22.3%(2020年12月発表)に。健康管理維持を考えれば、肥満対策はもはや日本人全員の課題とも言えそうです。一方、テレビでも人気の谷本道哉先生は70歳まで働けるカラダを維持することを目標に掲げ、各種の運動や体操を提唱してきました。その先生いわく、筋肉はいくつになってもつけることができるそうで―― 老いは「足元」から 加齢に伴って筋肉がやせ衰えていくことを「加齢性筋萎縮症」、「サルコペニア」といいます。なんだか恐ろしい響きですね。 そしてサルコペニアはやっかいなことに、体重を支える下半身の
独身、フリーランス。世間から「大丈夫?」と思われがちな40代の小林久乃さんが綴る「雑」で「脱力」系のゆるーいコラム。読んでいるうちに、心も気持ちも楽に軽くなる……。ただ「手抜き」のテクニックを勧めるだけではなく、年齢を重ねたことで得た「脱力」による省エネによって、次へのエネルギーを担保していこう! というのが、本企画の主旨。 第4回は「話題の“港区女子”について思うこと」です。 「港区女子」とは何か 最近「港区女子」という言葉がSNSを騒がせていた。このコラムを読んでくれている人の中には「今さら、港区女子ってなになに?」と、担当編集Kさんのように言いたくなる気持ちも分かる。そう思う人は「港区女子」と検索してほしい。 今なら山のように情報が流れてくるはずだ。 では「港区女子」とは何なのか。さらりと説明すると、20代の女性を中心に、港区界隈(六本木、乃木坂、麻布、赤坂、高輪など)をオフタイムの
大河ドラマ『どうする家康』『麒麟がくる』などには著名な戦国武将が登場します。しかしその裏に、もっと注目されてもいい<どんマイナー>なご当地武将が多く存在する!と話すのが「れきしクン」こと歴史ナビゲーター・長谷川ヨシテルさん。長谷川さんがそんな彼らの生涯をまとめた著書『どんマイナー武将伝説』のなかから、今回は「謎の天才軍師・白井浄三」を紹介します。 上杉謙信を破った天才軍師 “戦国最強の武将”のアンケートを取れば、必ず上位にランクインしてくるのが上杉謙信です。 軍記物だけでなく史実でも確かに強かった上杉謙信ですが、唯一敗戦を喫した合戦が千葉県に伝えられています。それが1566年(永禄9)3月23日の「臼井城の戦い」です。 上杉謙信(当時の名は輝虎)の本拠地は越後(新潟県)でしたが、敵対する小田原城(神奈川県小田原市)の北条家との戦いのため、毎年のように三国峠を越えて関東に攻め込み、北条方の諸
なかはらさんは、つつましくも贅沢に暮らすヒントとして「無駄な買い物をしない」と言いますが――(写真:『68歳、つつましくも贅沢な暮らし:年金3万+α、好きな場所で好きに生きる』より) 昨今、物価やエネルギー価格が上昇して生活費がかさむ中で、なかなか贅沢することができず、お金の不安も尽きませんよね。一方、衣食住について八ヶ岳で「つつましくも贅沢に暮らす」を実践しているのは、織物&染物作家でYouTuberとしても活躍する、なかはらけい子さん。そのなかはらさん、「小さい頃からケチでとにかく無駄な買い物はしなかった」そうで――。 基本ベースはケチで生きています 私は倹約家です。世間では、ケチともいわれます。 小さい頃から、ケチでした。まだ実家がボットン便所だった頃、私が小学1、2年の頃の話です。 お年玉をもらった私は幸せいっぱい用を足し終わりました。それまでの人生で一番たくさんお金の入っている財
自らも保護猫2匹と暮らし、「犬と猫とわたし達の人生の楽しみ方」という活動をしている青木さやかさん。今回は「動物愛護活動をしている人として」を綴ります。 青木さやか「ギャンブル依存症について考える。〈極度の興奮〉を求め、パチンコがやめられなかった。嘘をつくのも一つの癖だ」はこちら わたしは動物愛護活動をしている 「公益財団法人動物環境・福祉協会Eva」さんの10周年イベントによんでいただいた。Eva代表の杉本彩さんとのトークショーである。 わたしは動物愛護活動をしている。何をしているかって、犬と猫の保護団体(TWFの会)のお手伝い。 たとえば、譲渡先の家族を探す、募金箱の設置のお願いにいく、時折保護団体の動物たちのお世話をしたり、寄付の為のフリマやイベント、講演会で愛護活動について話す、など。色々あるが、一番大変なのは200を超える数の犬と猫の日々のお世話と、金銭面だと感じている。 多くの団
2024年1月から新NISAがスタートし、「投資に興味がある」「知識を深めたい」と思っている人も多いはず。しかし、日興アセットマネジメントの今福啓之さんは「運用を始めるだけで何かすごいことが起こるという期待は違う」と話します。そこで今回は、今福さんの2人の娘とそれぞれの夫に向けて書いた、資産形成の大切な考え方を自著『投資信託業界歴30年の父親が娘とその夫に伝える資産形成の本音の話』から、一部引用、再編集してお届けします。 短期で達成されるならそれが一番では? 投資の話では決まって「長期投資」って言葉が金科玉条のように出てくるよね。 でも長期投資は別に決まりごとではない。同じ結果がもっと短い期間で得られるなら、それに越したことはないじゃない。 まず「投資のやめ時」の話を少ししておくわ。 我々もよく受ける質問は、「始める話はよく耳にするんですが、いつやめればいいものでしょうか? やめ方は?」な
佐藤愛子さんのあの人気エッセイが実写映画化 映画『九十歳。何がめでたい』が6月21日(金)についに公開となります。 原作は、『気がつけば、終着駅』(中央公論新社刊)など数々のベストセラーを生み出し、2023年11月に100歳を迎えた作家・佐藤愛子のエッセイ『九十歳。何がめでたい』『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』(ともに小学館刊)。 『婦人公論』でも大人気の佐藤さんの原作作品ということで、公開に先立ち、ff俱楽部会員のための特別試写会の開催が決定! 抽選で50名様をご招待します。 佐藤愛子役は、『婦人公論』の好評連載「ありのままで」でホステスを務める草笛光子。23年10月、本作の撮影現場で卒寿の誕生日を迎えた草笛さんが、まさに等身大の90歳をエネルギッシュに演じます。 また、彼女を支える頑固な中年編集者・吉川を唐沢寿明が演じるほか、愛子の娘役に真矢ミキ、吉川の妻役に木村多江など、豪華キャス
『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマでは藤原道長と伊周の権力争いが描かれましたが、伊周の弟・隆家が花山院に矢を放った「長徳の変」をきっかけに、兄弟は力を失っていきます。しかしその隆家、実は日本を救った英雄と言われているのはご存じでしょうか? 道長の全盛期、九州へ異民族が襲来。老人・子供は殺害、壮年男女が捕虜として連れ去られて牛馬は斬食されました。特に対馬・壱岐は壊滅状態に…。突如瀕した国家の危機に対応、外敵を撃退したのが隆家だったのです。歴史学者・関幸彦先生の著書『刀伊の入寇』よりその一部を紹介します。 隆家を軸に道長の時代を眺めてみれば そもそも刀伊の入寇とは… 藤原道長が栄華の絶頂にあった1019年、対馬・壱岐と北九州沿岸が突如、外敵に襲われた。東アジアの秩序が揺らぐ状況下、中国東北部の女真族(刀伊)
今回は、資産がないおひとりさまにスポットを当ててみます。 ◆実例 「おひとりさま」=天涯孤独ではない 高齢のA子さんは「私は〈おひとりさま〉で、身寄りがいないんです」とかかりつけの病院に話していました。実際、A子さんはひとり暮らしで、結婚歴も出産経験もない〈おひとりさま〉でした。 そんなA子さんが手術をすることになり、手術の説明日に中年の女性を伴って病院に現れました。驚いたのは医師の方です。医師は身寄りがいないというA子さんのために、A子さんの手術中やその後にもしものことがあった場合を考えて、病院の社会福祉士や行政の福祉担当者とも連携を取っていたのです。この日も病院内の社会福祉士に同席してもらう手配をして、今後の相談をA子さんとする予定を立てていました。 A子さんが連れてきたのは姪でした。実はA子さんは兄や弟も生存し、甥や姪も複数いたのです。「身寄りがないと言ったじゃないか!」と言う医師に
『おそ松くん』『天才バカボン』など、「ギャグ漫画」のジャンルを確立した天才漫画家・赤塚不二夫先生。晩年期の赤塚先生を密着取材していたのは、当時新聞社の編集記者だったジャーナリストの山口孝さんです。山口さんは、先生から直接「評伝」の執筆を勧められ、長い時間をかけ『赤塚不二夫 伝 天才バカボンと三人の母』を書き上げました。「最後の赤塚番」が語った、知られざる「赤塚不二夫伝」を一部ご紹介します。 酒を覚え、女性遍歴も 65年1月、『おそ松くん』で『第10回小学館漫画賞』受賞が決まる。 「漫画もヒットしたし、酒を覚えてもいいだろう」という周囲の声もあって、赤塚は初めて、ウイスキーを飲んだ。 高井研一郎と古谷三敏、ふたりに誘われ新宿、風林会館近くのバー『竹馬』に行った。ボトルをキープした。 「俺が飲めるようにしちゃった」と、高井は、後に僕と一緒に飲んだとき、ぶっきらぼうに明かした。 何気ない誘いが、
内閣府が公表した「令和5年版高齢社会白書」によると、令和元年時点の健康寿命は、男性が72.68年、女性が75.38年と年々延びているそう。「超高齢化社会」の現代、年を取ることに落ち込んでしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、50万人の悩みと向き合ってきた92歳の聖心会シスター・鈴木秀子さんは「年を取るって、素晴らしいこと」と話します。今回は、その鈴木さんの自著『あなたは、そのままでいればいい』より、人生100年時代を軽やかに生き抜くヒントを一部ご紹介します。 92歳を迎えたいま、もっとも大切だと思うことは… 私は、これまで160冊以上の本を出版し、生き方や心の有り様(よう)などについて、さまざまなことを記してきました。 92歳を迎えたいま、もっとも大切だと思っていることがあります。 それは─上機嫌でいること。 機嫌良くいることは、幸せになるためのもっとも簡単で、もっともシンプルな方法
『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマでは藤原道長と伊周の権力争いが描かれましたが、伊周の弟・隆家が花山院に矢を放った「長徳の変」をきっかけに、兄弟は力を失っていきます。しかしその隆家、実は日本を救った英雄と言われているのはご存じでしょうか? 道長の全盛期、九州へ異民族が襲来。老人・子供は殺害、壮年男女が捕虜として連れ去られて牛馬は斬食されました。特に対馬・壱岐は壊滅状態に…。突如瀕した国家の危機に対応、外敵を撃退したのが隆家だったのです。歴史学者・関幸彦先生の著書『刀伊の入寇』よりその一部を紹介します。 藤原道長と隆家 そもそも刀伊の入寇とは… 藤原道長が栄華の絶頂にあった1019年、対馬・壱岐と北九州沿岸が突如、外敵に襲われた。東アジアの秩序が揺らぐ状況下、中国東北部の女真族(刀伊)が海賊化し、朝鮮半島
大石静さんが脚本を手掛け、『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。第19話は「放たれた矢」。藤原道長(柄本佑さん)が右大臣に任命され、公卿の頂点に。これを境に、先を越された藤原伊周(三浦翔平さん)との軋轢が高まり――といった話が展開しました。一方、歴史研究者で東大史料編纂所教授・本郷和人先生が気になるあのシーンをプレイバック、解説するのが本連載。今回は「左遷」について。この連載を読めばドラマがさらに楽しくなること間違いなし!
英雄は勇ましく猛々しい……ってホンマ? 日本の英雄は、しばしば伝説のなかに美少年として描かれる。ヤマトタケルや牛若丸、女装姿で敵を翻弄する物語を人びとは愛し、語り継いできた。そこに見た日本人の精神性を『京都ぎらい』『美人論』の井上章一さんが解き明かした連載「女になった英雄たち」が『ヤマトタケルの日本史』として刊行された。井上さんが同書を刊行したのちに気づいた、ある事実とはーー。 なぜ日本では「フランス革命」がよく知られているのか 日本では、フランス革命の歴史が、ひろく知られている。隣国の、たとえば韓国や中国の人たちとくらべても、よくわきまえていると思う。 日本の歴史教育は、それだけ多くの時間をこの革命にさいてきたようである。 もちろん、マンガの効用もあなどれない。1970年代以後、日本ではフランス革命を題材としたマンガが、数多くえがかれた。それらが革命がらみの知見を日本人におしえたことは、
世間から「大丈夫?」と思われがちな生涯独身、フリーランス、40代の小林久乃さんが綴る“雑”で“脱力”系のゆるーいエッセイ。「人生、少しでもサボりたい」と常々考える小林さんの体験談の数々は、読んでいるうちに心も気持ちも軽くなるかもしれません。第20回は「生理中のおばさん、ダウンして良し」です。。 10代と40代の生理は違う 某日、某飲み会の前日。何となく予想はあったけど、ややペースが乱れてきた生理がやってきた。 (あ〜。来ちゃったか……) カレンダーを見ながら落胆。飲み会はラジオ局と出版社による小規模のビジネス飲み会で、主催者は私だ。参加者の数名は全員男性。それなりに忙しい人たちのスケジュールを調整したので、前日に自分の体調を理由に中止するのも言いづらい。結局、生理中だけは少量にしている酒を飲んで、翌日はぐったりしていた。 昨今、女性の生理をもっと重んじるべきだという風潮がある。10代から生
ただ実際は、「友だちがほしいぞー」と思っている矢先に、「え? そのスニーカー履くのヤバくない?」といじられたり、お弁当に納豆とパックご飯を持っていけば笑われるし(そりゃそうか)、「やっぱりひとりのほうがラクだな」という気持ちに落ち着く――。 そんな“友だちほしい波”が寄せては引いて……を繰り返していた20代でしたね。 芸人の世界だったら、突っ込まれたら突っ込み返して笑い合える場面なのに、女子大生の世界ではそうならないことが多かった。 一方的に自分が刺されて傷つくだけじゃん!? 当時はそう感じていましたね。だから20代後半の自分は、「かわいい子はいいよね」とか「なんでテキパキ喋んないの?」みたいなトゲトゲした気持ちを持っていた気がします。 愛想を振りまいて外ヅラは良いけれど、結局、集団には馴染(なじ)めないし合わせられないから、ひとりが好き。 心のどこかで、別に友だちがいなくたって自分らしく
1960年代に『りぼん』『なかよし』の表紙や“おしゃれページ”を手がけ、文具や小物などの「セツコ・グッズ」で一世を風靡したイラストレーター・田村セツコさん。今年で85歳になるセツコさんは、現役で仕事をする傍ら、食べものも着る服もありあわせ、お金を使わずかわいくておしゃれなひとり暮らし生活を楽しんでいます。そのセツコさんいわく、なんでも「ありがたい、うれしい」と思うと、だいたいの心配事は消えていくそうで――。
厚生労働省によると、認知症の患者は2025年に約700万人まで達するとされています。一方で「認知症の症状は、お天気と同じで晴れたり曇ったり。思うようにいかない日があれば、心が通じ合う<晴れ>の瞬間もある。周囲はそんな<晴れ>を増やす方法を知っておくことが大切だ」と理学療法士の川畑智さんは語ります。その川畑さんいわく、認知症の人には「細かく指示をすること」が、足枷になってしまうことがあるそうで――。 指示されると、できなくなってしまう? 認知症になると、普段は問題なくできている行動が、指示されたとたんにできなくなってしまうことがあります。 たとえば、別れるときに普通にバイバイと手を振り、お箸で上手にご飯を食べている人が、「さよならと言いながら、右手を前に出して左右に振ってください」「左手で茶碗を持って、右手でお箸を使ってご飯を食べてください」と言われたとたんにできなくなってしまいます。 これ
サポート詐欺とは サポート詐欺とは、パソコンの画面に「コンピュータがウイルスに感染しています」などといった偽の警告(フェイクアラート)を表示し、偽のサポートセンターに連絡させてお金をだまし取るという手口です。 <サポート詐欺の流れ> (1)パソコンの画面にフェイクアラートが表示され、画面に記載されたサポートセンターの連絡先に電話をかけるよう誘導される。 (2)電話をかけると、サポートの名目で有料の契約を勧められたり、「セキュリティソフト」などと称して遠隔操作するためのソフトウェアをインストールさせられ、不正送金されたりしてしまう。 <実際の事件> ・パソコンを操作中に「ウイルスに感染した」と警告表示が出たため、画面上の番号に電話。相手の指示に従い、複数のコンビニ店で電子マネーを購入してコード番号を伝えた結果、計220万円をだまし取られた(3月29日 福島県) ・パソコンに「ハッキングされて
1965年福岡県生まれ。ライター、コラムニスト。英国ブライトン在住。高校卒業後、たびたび渡英し、96年に移住。「最底辺地区」の無料託児所でボランティアとして働きながら、保育士の資格を取得。2017年『子どもたちの階級闘争』で新潮ドキュメント賞、19年『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で毎日出版文化賞特別賞、本屋大賞ノンフィクション本大賞などを受賞。近刊に『その世とこの世』(谷川俊太郎氏との共著)、『私労働小説 ザ・シット・ジョブ』など(©MikakoBrady)
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『婦人公論.jp|芸能、事件、体験告白……知りたいニュースがここに!』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く