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  • 今、ティラノサウルスが最高にカラフル

    行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー) 前の記事:ソーセージみたいなおむすび「魚むすび」 > 個人サイト むかない安藤 Twitter 最近のティラノはちょっと違う ティラノサウルスといえば恐竜の王様で、本や映画にもよく登場する。 家にあったティラノのフィギュア。以前はだいたいこんな感じだったと思う。 このティラノサウルスだが、研究が進み、新しい事実がわかってくるにつれ、以前と様子が変わってきた。 とくにこの数年が一番変わった気がするのだ。 まず羽毛が生えた。 羽毛付きバージョン。 恐竜が進化していった先は鳥なので、ティラノのDNAにも羽毛が生える情報が刻み込まれていたはずだ、という理屈である。 ほんとだろうか。ケンタッキーフライドサウルスである。 そして長年研究者たちを悩ませているのが

      今、ティラノサウルスが最高にカラフル
    • 恐竜の始まりからその終わり、さらに「現代の恐竜」まで、一冊でみっしりまとまった快作──『恐竜の世界史──負け犬が覇者となり、絶滅するまで』 - 基本読書

      恐竜の世界史――負け犬が覇者となり、絶滅するまで 作者: スティーブ・ブルサッテ,土屋健,黒川耕大出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/08/09メディア: 単行本この商品を含むブログを見るこの『恐竜の世界史』はいい! 実は恐竜は羽毛が生えてたんじゃね、実はティラノサウルスって走るのそんなに早くなかった説、実は鳥、恐竜であるとか、いわゆる恐竜学もこのうん十年で化石発掘、コンピュータでの解析が進みこれまでの定説と異なる意外な真実が明らかになってきた。本書は、恐竜、その誕生から終わりを、現代最新の研究成果でアップデートし一冊でコンパクトに描き出す、非常な快作である。 それこそが、私がこの本で語りたい物語だ。恐竜はどこから来て、どうやって支配者に成り上がったのか。どのようにして巨大化し、あるいは羽毛と翼を発達させて鳥に進化したのか。そして、なぜ鳥以外の恐竜が滅び、その結果として現代の

        恐竜の始まりからその終わり、さらに「現代の恐竜」まで、一冊でみっしりまとまった快作──『恐竜の世界史──負け犬が覇者となり、絶滅するまで』 - 基本読書
      • 世紀の大発見「ミャンマー琥珀恐竜」の研究が大ピンチに陥った事情(安田 峰俊)

        好評連載「恐竜大陸をゆく」。恐竜ファンなら誰もが知っている、琥珀のなかから発見された恐竜の尾「EVA」。 だが、化石標本の入手経路をめぐってアメリカの学術組織から厳しい勧告が? 著者・安田峰俊氏の取材にも応じた経験がある中国の若手トップ研究者をとりまくトラブルの背景を緊急配信する。 近年、世界の恐竜関連ニュースのなかで一般の人にもよく知られているのが、約9900万年前の白亜紀前期の琥珀のなかから、子どもの小型獣脚類の尾の化石が生前の特徴を残したままで発見された一件だろう。 従来、恐竜の生前の姿は骨やタマゴ・足跡などの化石から想像するよりほかなかったが、琥珀のなかの尾は骨だけではなく軟組織や羽毛まで保存されており、世紀の大発見と言ってよかった。また宝石でもある琥珀のなかに封じられた尾の写真は極めて美しく、そういう意味でもメディア映えのする発見であった。 この報告がなされたのは、2016年12

          世紀の大発見「ミャンマー琥珀恐竜」の研究が大ピンチに陥った事情(安田 峰俊)
        • 140年にわたって博物館で展示されていた鉱物が実は恐竜の卵だったことが判明

          インド中部で発見され、メノウとして1883年にロンドン自然史博物館に収蔵されていた鉱物が、実際は恐竜の卵であったことが明らかになりました。この恐竜の卵を分析することで、恐竜がどのように巣を作っていたかが明らかになる可能性があります。 The first known dinosaur egg? A new discovery from the Museum's collection | Natural History Museum https://www.nhm.ac.uk/discover/titanosaur-dinosaur-egg-agate-museum-discovery.html Centuries-old rock turned out to be ancient dinosaur egg | Miami Herald https://www.miamiherald.com/

            140年にわたって博物館で展示されていた鉱物が実は恐竜の卵だったことが判明
          • ティラノサウルス、驚きの嗅覚 遺伝子研究で

            ティラノサウルス・レックスの復元図。その嗅覚は鋭く、現代のイエネコよりわずかに劣る程度だったと考えられる。(ILLUSTRATION BY ROGER HALL, ALAMY) あなたは、食べ物のにおいを嗅ぐだろうか? 肉食恐竜の代表ティラノサウルス・レックスとその仲間は、恐竜の中で一二を争う鋭い嗅覚を持っていたことが新たな研究で明らかになった。2019年6月12日付けで学術誌「Proceedings of the Royal Society B」に発表された論文によると、数千万年前に絶滅したTレックスの嗅覚に関連する遺伝子数のおおまかな定量化を試みてわかった結果だという。 (参考記事:「小柄なティラノサウルス類の新種発見、人間サイズ」) ティラノサウルスの嗅覚が良かったとする説はこれまでにもあり、2008年にTレックスとその近縁種は、脳の大部分をにおいの処理に使っていたという論文が発表さ

              ティラノサウルス、驚きの嗅覚 遺伝子研究で
            • ディノ・ネット デジタル恐竜展示室

              ディノ・ネットをもって博物館に行こう! タブレットやスマホを持って、ディノ・ネットと一緒に博物館に行ってみませんか?ご自宅や図書館などで図鑑や絵本を読む時、ディノ・ネットと一緒にいかがですか?ディノ・ネットがあれば、目の前の恐竜骨格を端末の上であらゆる方向から回転させてみたり、ズームイン、ズームアウトして大きさを変えて見ることができます。骨の名前を調べてみたり、特徴を調べてみたり、近い種類の恐竜と比較したりすることができます。博物館の恐竜や、本や図鑑の中の恐竜の見え方が変わったり、恐竜の世界が違って見えたりする瞬間を体験できるはずです。疑問がひとつ解けると、また新たな謎が生まれてくるのが人間です。ディノ・ネットで、恐竜にもっと詳しくなるだけではなく、恐竜のことをもっと知りたくなっている「自分」を発見してください。

                ディノ・ネット デジタル恐竜展示室
              • 豪の恐竜の化石、ティタノサウルスの新種と判明 世界最大級

                巨大な恐竜の化石。豪エロマンガ自然史博物館にて。同博物館提供(2014年3月19日撮影)。(c)AFP PHOTO / THE EROMANGA NATURAL HISTORY MUSEUM / SCOTT HOCKNULL 【6月8日 AFP】(写真追加)オーストラリア・クイーンズランド(Queensland)州エロマンガ盆地(Eromanga Basin)で2006年に発見された巨大な恐竜の化石が、新種であることが判明した。古生物学者らによると、これまでに確認された恐竜の中でも世界最大級だという。 「Australotitan cooperensis」と名付けられた恐竜は、約1億年前に生息していたティタノサウルス科の一種。体高5~5.6メートル、体長25~30メートルと推定され、オーストラリアで見つかったものとしては最大。 エロマンガ自然史博物館(Eromanga Natural Hi

                  豪の恐竜の化石、ティタノサウルスの新種と判明 世界最大級
                • 太古の南極に羽毛恐竜がいた、初の証拠を発見

                  イラストのような小型肉食恐竜が、白亜紀の南極にも暮らしていたかもしれない。羽毛は体を温めるのに役立っただろう。(ILLUSTRATION BY PETER TRUSLER) 太古の南極近辺に羽毛恐竜がいたことを示す、初めての確かな証拠が見つかったとする論文が、学術誌「Gondwana Research」に11月11日付けで発表された。(参考記事:「羽毛恐竜に鳥のような翼を発見、始祖鳥以前」) 見つかったのは、白亜紀初期に当たる1億1800万年前の、非常に保存状態のよい羽毛の化石が10個。発掘地はオーストラリア南部だ。当時のオーストラリアは今よりもかなり南にあり、今の南極大陸とともに南極大陸塊を形成していた。現在の南極より暖かかったとはいえ、この羽毛をもつ恐竜たちは、極夜が続く何カ月もの冬に耐えていたはずだ(ちなみに白亜紀の後期は、南米の竜脚類が歩いて南極やオーストラリアに向かえるほど暖かい

                    太古の南極に羽毛恐竜がいた、初の証拠を発見
                  • 白亜紀末の大量絶滅に新説、火山噴火は生命回復を促していた

                    6600万年前、白亜紀の終わりに巨大な隕石がメキシコのチクシュルーブ沖に衝突した。空は闇に覆われ、地球の寒冷化が進んで、鳥類を除く恐竜が絶滅した。(ILLUSTRATION BY STOCKTREK IMAGES, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 白亜紀最後の日、直径約12キロメートルの巨大隕石がメキシコのユカタン半島付近に衝突し、地球の生命の歴史を変えた。 それから6600万年後の現在、科学者たちがスーパーコンピューターを使い、何通りものシナリオにしたがって当時の世界を再現。鳥をのぞく恐竜を絶滅させた本当の原因、劇的な環境の変化に地球上の生命がいかに対応したかについて、最新の研究成果を6月29日付の学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表した。(参考記事:「小惑星衝突「恐竜絶滅の日」に何が起きたのか」) 巨大隕石は、直径200キロ近いクレーターを作り、莫大な

                      白亜紀末の大量絶滅に新説、火山噴火は生命回復を促していた
                    • 9月2日 アフリカで発掘された恐竜の骨から考えられること(8月31日 Nature オンライン掲載論文) | AASJホームページ

                      現在国立科学博物館では「化石ハンター」と題して、化石研究について展示が行われている。10月までなので一度行こうと思っているが、もう少し感染が収まってからがいいだろう。しかし、どの国の自然史博物館を訪れても、恐竜の化石が一番人気だ。ただ、自然科学として見た時、こんな動物がいたという博物学を超えて、発掘された恐竜から何を学ぶのかを考えるのは面白いが、そのためには深い知識が必要になる。そこで今日は、アフリカ ジンバブエで発掘された竜脚目の恐竜の骨から何を学ぶことができるのかについてわかりやすく教えてくれるエール大学からの論文を紹介する。タイトルは「Africa’s oldest dinosaurs reveal early suppression of dinosaur distribution(アフリカで最も古い恐竜は恐竜の分布が最初抑制されていたことを明らかにする)」だ。 新種の恐竜の骨を見

                      • 子どもの数は減っているのに、なぜ「恐竜博」で110分待ちになるのか

                        子どもの数は減っているのに、なぜ「恐竜博」で110分待ちになるのか:水曜インタビュー劇場(絶滅公演)(1/6 ページ) 9月の3連休。JR上野駅から徒歩5分ほどのところにある「国立科学博物館」で、長蛇の列ができていた。チケットを購入するのに30分ほどかかって、なんとか手にできても、目的地に足を踏み入れるのに110分待ちである。 「どこぞのテーマパークでもないのに、何のイベントでそんなに並ぶんだよ」と思われたかもしれないが、博物館の周辺にはお年寄りから子どもまで「まだか、まだか」と何かを待ちわびていたのである。 行列の先にあるのは「恐竜博2019」。館内に入ると、人・人・人。50年前に命名されたデイノニクス、モンゴルのゴビ砂漠で見つかったデイノケイルス、北海道で発見されたむかわ竜の化石などを見ることができるわけだが、それにしてもである。子どもの数はどんどん減っているのに、なぜこれほど盛況なの

                          子どもの数は減っているのに、なぜ「恐竜博」で110分待ちになるのか
                        • 新種の恐竜がアルゼンチンで発見される。その名も「恐怖をもたらすもの」

                          新たに見つかった恐竜に付けられた名前は「Llukalkan aliocranianus」。Llukalkanはマプチェ語で「恐怖をもたらすもの」を意味し、aliocranianusはラテン語で「珍しい頭蓋骨」を意味する。 科学誌「Journal of Vertebrate Paleontology(古脊椎動物学誌)」に3月30日に掲載された研究によると、化石はアルゼンチンのリオネグロ州とネウケン州に広がる岩場、バホデラカルパ層で見つかった。 この恐竜が存在していたのは8000万年前で、白亜紀に食物連鎖の最上位にいたアベリサウルス科の肉食恐竜だと考えられている。また、外見は大きな後ろ足と小さな前足を持つ、ティラノサウルスに類似していたとされる。

                            新種の恐竜がアルゼンチンで発見される。その名も「恐怖をもたらすもの」
                          • 太古の地球にティラノサウルスはどれほどいたのか、研究

                            地球上にどれくらいのティラノサウルスがいたかを調べた結果、200万〜300万年にわたり、常に約2万頭が生息していたらしいことがわかった。(ILLUSTRATION BY STOCKTREK IMAGES, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 6700万年前の米国モンタナ州にタイムトラベルしたら、ある暴君の支配域に入ることになる。その暴君とは、ティラノサウルス(Tyrannosaurus rex)だ。ただし、あの世界に足を踏み入れる前に知っておきたいことがある。ティラノサウルスはどれくらい近くにいるかだ。 そんなことを知るのは不可能と思うかもしれない。しかし、ティラノサウルスに関する20年分の研究成果を基にした最新の論文が、ティラノサウルスの生息する密度(個体群密度)を導き出した。それによれば、ティラノサウルスは半径6キロ圏内に1頭の割合でいたと考えられる。東京都の広さなら2

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                            • 子どもが好きな本、1位は恐竜 「鬼滅」9位、鳥取県が調査 | 共同通信

                              「こどもの日」を前に鳥取県米子市の書店で2日、「鳥取県の子どもたちの好きな本」の展示が始まった。本選びの参考にしてもらおうと、県教育委員会などが県内の3歳以上の未就学児を対象に実施したアンケートから上位20位までを紹介し、1位は恐竜に関する本だった。人気アニメ「鬼滅の刃」関連が9位に入った。16日まで。 絵本や図鑑、児童書など約100冊を「本の学校今井ブックセンター」で展示。2位は「バムとケロシリーズ」、3位は「おしりたんてい」だった。長年読み継がれる「はらぺこあおむし」(5位)や「ぐりとぐら」(8位)、「アンパンマン」(14位)も並んだ。

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                              • 地質サンプルが語る 小惑星衝突、恐竜最後の日

                                チクシュルーブ衝突は一瞬にして地球上の多くの命を奪った。衝突は巨大なクレーターを生み出し、大量の岩石を蒸発させ、あるいは空に巻き上げ、多くの動植物が消えた。(ILLUSTRATION BY SCIENCE PHOTO LIBRARY, ALAMY STOCK PHOTO) 海底からコアサンプル(パイプを使って柱状採取した地質試料)を引き上げながら、研究チームは、数千万年前の古代生物の残骸である不気味なほど白い石灰岩に目を注いでいた。すると、ふいにくっきりとした分かれ目が表れたかと思うと、その後に黒い層が続いた。(参考記事:「“失われた大陸”ジーランディアの試料採取に成功」) 「上の層とはまるで違っていました」と、米テキサス大学オースティン校の研究者で、調査の共同チーフを務めるショーン・ギューリック氏は言う。 この突然の変化こそ、地球の歴史上、有数の大災害があったことを示している。今から66

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                                • ティラノ類の「子どもメニュー」が判明、胃の中身残る初の化石

                                  肉食恐竜のティラノサウルスたちは、成長して大型の獲物を仕留めるようになるまで、このゴルゴサウルスの子どものように小型の獲物を狩り、肉厚な部分を選んで食べていたことが、新たな研究で明らかになった。(ILLUSTRATION BY JULIUS CSOTONYI, ROYAL TYRRELL MUSEUM OF PALAEONTOLOGY) ティラノサウルス科ゴルゴサウルスの子どもの化石から発見された胃の内容物を分析したところ、小型の獲物の選りすぐりの部位を食べていたことが明らかになった。噛む力が弱いティラノサウルスの子どもが何を食べていたかは、古生物学者たちにとって長年の謎だった。これはまた、先史時代の北米の食物網を理解するうえで重要な発見だ。論文は2023年12月8日付で学術誌「サイエンス・アドバンシズ」に発表された。(参考記事:「T・レックスのメニュー拝見、ときには共食いも」) 1914

                                    ティラノ類の「子どもメニュー」が判明、胃の中身残る初の化石
                                  • 史上初、恐竜の化石に「おへそ」の痕跡を発見! いや待って爬虫類のおへそって何? - ナゾロジー

                                    ヒトやイヌなど、母親のお腹の中で育つ動物(胎生)には「おへそ」があります。 母体と繋がったへその緒を通じて栄養をもらうためです。 対して、卵の中で育つ動物(卵生)には、おへそがありません。 卵内に用意された栄養で育つため、母体と管で繋がる必要がないからです。 これは絶滅した恐竜たちも同じで、卵生であるゆえに、おへそはないと考えられてきました。 しかしこのほど、英ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)、豪ニューイングランド大学(UNE)らの研究で、史上初となる「恐竜のおへそ」が化石中に発見されました。 一体どんな形をしていたのでしょうか? 研究の詳細は、2022年6月7日付で科学雑誌『BMC Biology』に掲載されています。 Did Dinosaurs Have Belly Buttons? Yes, But We Don’t Know For How Long https://

                                      史上初、恐竜の化石に「おへそ」の痕跡を発見! いや待って爬虫類のおへそって何? - ナゾロジー
                                    • 恐竜の本当の鳴き声が解明か“ギャオー”“ガオー”は想像の産物に

                                      福島県立博物館、北海道大学、アメリカ自然史博物館の研究グループは2月16日、世界で初めて恐竜の喉頭の化石を発見したと発表した。この発見により、これまで想像でしかなかった“恐竜の鳴き声”の本当の声が解明される可能性が出てきた。 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/230216_pr.pdf 発表によると、鳥類は、その他の四足動物と異なり、肺から出た空気が気管支付近の声帯(鳴管)を振動させ、気管そして喉頭を通って、発声される。しかしながら、この鳥類に特徴的な音声器官とその進化について、鳥類および爬虫類の化石研究は極めて少なく、これ まで鳥類の祖先である恐竜の喉頭の化石は全く知られていなかった。このため、恐竜の音声について手がかりとなる研究もなかった。 研究チームは、05年にアメリカ自然史博物館がモンゴル・ゴビ砂漠で発見した中生代・白亜紀(約8400~7200万

                                        恐竜の本当の鳴き声が解明か“ギャオー”“ガオー”は想像の産物に
                                      • 恐竜の頭を調べてわかった、飛翔やコミュニケーションの進化

                                        白亜紀に、現在のモンゴルにあたる地域に生息していた恐竜シュヴウイア。この恐竜の目と耳の構造は、夜に狩りをしていたことを示唆している。(ILLUSTRATION BY VIKTOR RADERMAKER) 恐竜研究は今、黄金時代だ。化石や足跡から、恐竜の姿や暮らしに関するあらゆる種類の手がかりが見つかっている。そして今回、頭骨の中を調べた2つの研究で、恐竜の飛翔やコミュニケーションの解明につながる興味深い情報が得られた。(参考記事:「アップデートされる恐竜」) 5月7日付で学術誌「サイエンス」に発表された2本の論文は、恐竜やその他の爬虫類、鳥類の化石に保存された内耳や眼窩に焦点を当てている。これらを調べることで、失われた恐竜の暮らしの一端を知ることができるというのだ。 「動物の内耳の形状は、その生活様式や行動と関連しています」と、今回の研究に関与していない英エディンバラ大学の古生物学者ジュリ

                                          恐竜の頭を調べてわかった、飛翔やコミュニケーションの進化
                                        • 第5回 日本の恐竜文化が変貌した、ほぼ平成30年史

                                          「90年代というと、『ジュラシック・パーク』の小説と映画も出たりして、日本の皆さんの恐竜像っていうのがガラッと変わった時期でした。91年にはユカタン半島のクレーターが見つかって隕石衝突説の信憑性が高まり、96年に中国で羽毛恐竜が見つかったり話題も多かったですね。恐竜は絶滅しなくてその一部は鳥になったということ自体、以前から言われていましたけど、恐竜の段階でもう羽毛があって翼があるみたいなことは想定しなかったんじゃないでしょうか。こんな大きな発見が続いていた時期に、恐竜というものが日本でもより身近に感じられ、具体的に感じられるようになったと思います」 真鍋さんは、研究者として帰国した前後の状況をそんなふうに総括した。 「身近」「具体的」に感じられるようになったのは、大ヒットを飛ばした映画や、次々と報道される恐竜にまつわる科学ニュースによるところが大きい。そして、ニュースを伝える媒体としても、

                                            第5回 日本の恐竜文化が変貌した、ほぼ平成30年史
                                          • 1.5億年前の恐竜は新種、飛翔の起源を揺さぶる

                                            現在の米国ワイオミング州にあたる森で狩りをする、新種恐竜ヘスペロルニトイデス・ミエススレリのつがいの想像図。ヴェロキラプトルの近縁種で、鳥が空を飛べるように進化した過程を解く手がかりとなるかもしれない。(ILLUSTRATION BY GABRIEL UGUETO) このほど新種として発表された小さな恐竜が、鳥が空を飛ぶようになった起源に一石を投じている。 7月10日付けで学術誌「PeerJ」に発表された論文によると、この新種恐竜は「ヘスペロルニトイデス・ミエススレリ(Hesperornithoides miessleri)」。体長1メートルほどの羽毛恐竜。ヴェロキラプトルの仲間や鳥類を含む、原鳥類(Paraves)に属するという。 この化石は、米国ワイオミング州とコロラド州を中心とする米国西部に広がるモリソン層という約1億5000万年前の地層から発掘された。ここはブラキオサウルス、ディプ

                                              1.5億年前の恐竜は新種、飛翔の起源を揺さぶる
                                            • 史上最小の恐竜か、琥珀から7.1ミリの頭部化石 研究

                                              ミャンマーで見つかった鳥のような恐竜の頭部の化石が入った琥珀。中国地質大学提供(2020年3月10日提供)。(c)AFP PHOTO /XING Lida / China University of Geosciences 【3月12日 AFP】世界最小の鳥よりも小さく、ティラノサウルス・レックス(T・レックス、Tyrannosaurus rex)よりも前に生息していた鳥のような恐竜の頭部の化石が、ほぼ完全な状態で見つかった。研究論文によると、琥珀(こはく)の中に閉じ込められた約1億年前の化石は、これまでに発見された中で最小サイズの恐竜のものである可能性があるという。 【あわせて読みたい】T・レックスの近縁恐竜「死に神」 カナダで化石発見 この飛ぶことができたと考えられる恐竜(学名:Oculudentavis khaungraae)の化石は、ミャンマーで採集された小さな琥珀の塊の中から発見

                                                史上最小の恐竜か、琥珀から7.1ミリの頭部化石 研究
                                              • 鎧をまとった奇跡の恐竜、「最後の食事」が判明

                                                およそ1億1000万年前、現代のカナダ、アルバータ州北西部の焼け野原で、シダの葉を食べるノドサウルス科の恐竜ボレアロペルタ・マークミッチェリ。このほど、その胃の内容物を詳細に調べた最新の研究結果が発表された。(ILLUSTRATION BY JULIUS CSOTONYI) 今から1億1000万年前の白亜紀、現在のカナダ、アルバータ州の森を、1頭の恐竜がゆっくりと歩いていた。森林火災の後だったのだろう、恐竜は焼け野原から伸びた柔らかいシダの葉を食べていたようだ。しかし、まもなくこの恐竜は死亡し、海へと流された。そして長い時間をかけて堆積物のなかに埋もれていった。 時は流れて西暦2011年、オイルサンド採掘場の作業員が、鎧のような装甲に覆われたこの恐竜の化石を偶然掘り当てた。これまで発見された同種の化石としては最も保存状態が良いものだった。(参考記事:「鎧をまとった奇跡の恐竜化石」) この「

                                                  鎧をまとった奇跡の恐竜、「最後の食事」が判明
                                                • スピノサウルスの歯、太古の川から大量に見つかる

                                                  スピノサウルスは、一生の多くを水中で過ごしていたことがわかりつつある。最新の研究で、かつての川の堆積物から歯が大量に見つかったことからも、泳ぎながら狩りをしていたことが示唆される。(MODELING: DAVIDE BONADONNA AND FABIO MANUCCI; ANIMATION AND TEXTURING: FABIO MANUCCI; COLOR DESIGN: DAVIDE BONADONNA, DI. MA. DINO MAKERS SCIENTIFIC SUPERVISION; SIMONE MAGANUCO AND MARCO AUDITORE, RECONSTRUCTION BASED ON: NIZAR IBRAHIM AND OTHERS, NATURE, 2020) 9500万年以上前、現在のモロッコを流れていた大河に「モンスター」が生息していた。肉食恐竜の

                                                    スピノサウルスの歯、太古の川から大量に見つかる
                                                  • 第2回 恐竜絶滅の原因は本当に隕石なのか

                                                    6600万年前の白亜紀の終わりに、直径10キロ級の巨大隕石がメキシコのユカタン半島に落ちた。 その衝突で放出されたエネルギーは、TNT火薬10兆トン分だとよく表現されている。いわゆる核兵器、原子爆弾はTNT火薬数万トン、水素爆弾でも100万トンのオーダーで、文字通り桁が違う。兵器と比較してもあまりよくわからないというならば、火力発電所用の重油1兆トンを一気に燃やしたのと同じくらいとも言えるようだけど、イメージがしにくいのには変わりない。いずれにしても、ものすごいエネルギーだということには変わりない。 隕石が地表に衝突した直後の影響として大きいのは、まず、熱だ。落下を目撃できる範囲内の可燃物は、熱放射で自然発火し焼き尽くされたとされる。 その外側でも、時速1000キロを超える超音速の熱風が吹き抜け、衝突によって溶融して巻き上げられた岩屑が赤熱したまま降り注ぎ、マグニチュード10相当の巨大地震

                                                      第2回 恐竜絶滅の原因は本当に隕石なのか
                                                    • 6600万年前、恐竜を絶滅させた小惑星の衝突直後に起きたことがわかった

                                                      巨大な小惑星が6600万年前に現在のメキシコに落ちた。その影響で恐竜を含む当時の地球上の生物の75%が絶滅した。 小惑星のクレーターの奥深くにある岩石を分析することで、科学者たちは衝突直後に起こったことを再現することができた。 サンプルを分析したところ、小惑星の衝突によって数百メートルの高さの津波や山火事が発生し、大量の硫黄が放出されたことが明らかになった。それが太陽を隠し、地球を寒冷化へと導いた。 もちろん衝突現場の近くで多くの恐竜が死んだが、全体としては気温の変化のために絶滅した可能性が高い。 科学者は、6600万年前に地球に衝突した小惑星が恐竜の絶滅に導いたことを長い間受け入れてきた。 しかし、衝突後に地球と生物に何が起こったのかについては議論が分かれている。恐竜が絶滅した理由としては、太陽を消し去って地球を冷やした粉塵や煤の雲が原因だという説や世界的な火山噴火による有毒ガス、大規模

                                                        6600万年前、恐竜を絶滅させた小惑星の衝突直後に起きたことがわかった
                                                      • 9歳少年が一発で発見! 巨大都市近郊で恐竜のタマゴが何万個も…(安田 峰俊)

                                                        猛烈な抗議活動が続く香港。現地に飛んで精力的な取材を続ける大宅賞作家・安田峰俊氏からの最新報告は「恐竜のタマゴ」。読めば現地へ行ってみたくなるスケールの大きな物語です! 現在、私は大規模なデモ活動が繰り返されている香港を取材するついでに足を延ばして、その後背地に広がる広東省に来ている。 広東省の面積は日本よりもすこし大きく、人口1.1億人とGDP1.5兆ドルは、いずれも中国1位だ。中国国内でも指折りの街である深圳や広州も擁している。

                                                          9歳少年が一発で発見! 巨大都市近郊で恐竜のタマゴが何万個も…(安田 峰俊)
                                                        • 鳥は「恐竜の子孫」ではありません、恐竜なんです

                                                          鳥は「恐竜の子孫」ではありません、恐竜なんです2021.08.07 20:00270,718 George Dvorsky - Gizmodo US [原文] ( 山田ちとら ) 私たちの世界は恐竜まみれ。 暴れん坊のティラノサウルスや、ビルのごとくそびえ立つ巨大なブラキオサウルスは、とっくの昔に地球上から姿を消してしまいました。でも私たちのまわりには今だって恐竜たちが自由に飛びまわっているって、知ってました? そう、鳥たちです。 鳥の祖先が恐竜だったと聞いたことはあっても、鳥こそが正真正銘の恐竜だって聞いたことはあまりないですよね。ですが、根拠はちゃんとあるそうなんです。以下、米GizmodoのDvorsky記者の熱のこもったコラムをどうぞ。 すべての鳥は恐竜だ間違っちゃいけません。鳥は恐竜そのものです。恐竜の末裔なんかじゃありません。6600万年前、巨大な隕石が落ちてきて生物の大量絶滅

                                                            鳥は「恐竜の子孫」ではありません、恐竜なんです
                                                          • ブラジルの恐竜、歯がないのに肉食竜の仲間だった 歯はなぜ消えた?

                                                            歯のない恐竜ベルタサウラ・レオポルディナエ。約8000万~7000万年前、砂漠環境だったブラジル南部に暮らしていた。(ILLUSTRATION BY MAURILIO OLIVEIRA) ブラジル、パラナ州には「翼竜の墓」と呼ばれる土地がある。空飛ぶ爬虫類、翼竜の化石が数多く見つかっている太古の盆地だ。そのため、オウムのようなくちばしを持つ生き物の化石が発掘されたとき、また新たな翼竜が見つかったと古生物学者たちは考えた。 ところがこの化石は、翼竜ではなく恐竜の新種と判明した。さらに不思議なことに、歯のないこの恐竜はケラトサウルス類に属している。ほぼすべての種が肉食のグループだ。(参考記事:「2021年に発見された驚異の新種恐竜10選、ヤマトサウルスも」) 「今回、歯のない恐竜が見つかったことで、私たちはこのグループに属するすべての恐竜を対象に、歯を失う進化について再考する必要があります」と

                                                              ブラジルの恐竜、歯がないのに肉食竜の仲間だった 歯はなぜ消えた?
                                                            • 東大、鳥類の翼は恐竜「マニラプトル類」で進化して受け継がれたと解明

                                                              東京大学(東大)は2月27日、世界各地の地層から産出した化石骨格の姿勢の比較解析を行い、鳥類の翼の前縁に張った膜状構造「前翼膜」は、恐竜の「マニラプトル類」で進化し、それが子孫の鳥類へと受け継がれて翼となったことを見出したと発表した。 飛行生態が進化する以前に恐竜系統で獲得された前翼膜(出所:東大Webサイト) 同成果は、東大大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻の宇野友里花大学院生、同・平沢達矢准教授らの研究チームによるもの。詳細は、動物学に関して分類学からバイオインフォマティクスまで幅広い分野を扱うオープンアクセスジャーナル「Zoological Letters」に掲載された。 鳥類は、およそ1億5000万年前(中生代ジュラ紀末期)までに、恐竜から進化したことがわかっている。そしてこれまでの研究から、祖先である恐竜の段階で羽毛や鳥類型の呼吸器(気嚢系)などがすでに進化していたことが見出

                                                                東大、鳥類の翼は恐竜「マニラプトル類」で進化して受け継がれたと解明
                                                              • 北海道で発見の恐竜化石、新種と断定 小林快次教授らの研究グループ:朝日新聞デジタル

                                                                ","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"

                                                                  北海道で発見の恐竜化石、新種と断定 小林快次教授らの研究グループ:朝日新聞デジタル
                                                                • 珍しい小型草食恐竜の化石発見 豊かな生態系あったか 福島 | NHK

                                                                  福島県で、国内では珍しい小型の草食恐竜の骨の化石を発見したと福島県立博物館などの研究グループが発表し、当時、豊かな生態系があったことを示す成果だとしています。 福島県立博物館などの研究グループは、福島県いわき市の地層からおよそ40年前に掘り出されて倉庫に保管されていた化石を調査したところ、長さ10センチ余り、幅4センチ程度の恐竜の骨の化石を見つけました。 詳しく分析したところ、国内では珍しい小型の草食恐竜の足の骨の化石であることがわかったということです。 これまで国内で発見された草食恐竜の化石は、比較的大型のものが多く、研究グループは、当時の日本列島があった地域には多様な恐竜が生息していた可能性を示しているとしています。 福島県立博物館の吉田純輝学芸員は「小型の草食恐竜が餌とする植物やそれを餌とする肉食恐竜など豊かな生態系があったことが考えられる」と話しています。

                                                                    珍しい小型草食恐竜の化石発見 豊かな生態系あったか 福島 | NHK
                                                                  • 非常にレア「頭蓋骨から尾まで繋がった」ティタノサウルスのほぼ完全な化石が見つかる - ナゾロジー

                                                                    頭蓋骨から尾まで繋がったティタノサウルスが見つかるフランスのエロー県。このモントゥリエにて化石を発見 / Credit:Wikipedia Commons_エロー県2022年5月、フランスのモントゥリエの森でイヌの散歩をしていた25歳のアマチュア古生物学者ダミアン・ボシェット氏は、目を疑うようなものを発見しました。 それは、その地域で当時地滑りが発生してから間もない出来事でした。 彼が地滑りで露出した場所を見に行くと、「大きな骨」が地面から突き出ていることに気づいたのです。 アマチュアといえど、古生物学者として経験を積んできた彼の目は、その骨が恐竜の化石であるとすぐに分かりました。 発掘作業が開始される / Credit:Damien Boschetto_damienboschetto(Instagram)そこでボシェット氏は、地元の博物館の専門家たちと共に発掘作業に取り掛かりました。 そ

                                                                      非常にレア「頭蓋骨から尾まで繋がった」ティタノサウルスのほぼ完全な化石が見つかる - ナゾロジー
                                                                    • アフリカ最古、2億3000万年前の恐竜化石が見つかる

                                                                      2億3000万年前、現在のジンバブエ北部にあたる地域を流れていた網目状の河川系に、竜脚類の遠い祖先が生息していた。ムビレサウルス・ラーティ(Mbiresaurus raathi)と命名されたこの恐竜の骨は、アフリカ最古の恐竜化石だ。(ILLUSTRATION BY ANDREY ATUCHIN) アフリカ南部のジンバブエで、三畳紀にあたる約2億3000万年前の恐竜の化石が発見された。骨格は驚くほど完全に近く残っていたうえ、アフリカで発見された恐竜の化石の中では最も古い。2022年8月31日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された。 この恐竜は、竜脚類の最古の祖先の1つだという。竜脚類は長い首をもつ恐竜で、ブラキオサウルスやブロントサウルスなどが有名だ。陸上を歩いた動物の中では地球史上最も大きく、体重が60トン以上になるものもいた。しかし、今回発見された竜脚類の祖先は、死んだ時点でほぼ成熟して

                                                                        アフリカ最古、2億3000万年前の恐竜化石が見つかる
                                                                      • 恐竜はどうやって鳥に進化したか? この「巨大な謎」を解くカギは、4枚の翼をもつ「異形の恐竜」にありそうだ(更科 功)

                                                                        恐竜はどうやって鳥に進化したか? この「巨大な謎」を解くカギは、4枚の翼をもつ「異形の恐竜」にありそうだ じつはよくわかっていない「恐竜から鳥への道すじ」 鳥は恐竜の子孫なのか否か、という百年以上続いた論争にも、ほぼ決着がつき、鳥が恐竜の子孫であることが広く認められるようになった。しかし、だからと言って、恐竜がどうやって鳥になったのかについて、謎がすべて解決されたわけではない。 たしかに、恐竜が何らかの進化の道筋を通って鳥になったことについては、すでに数百個の証拠で固められており、確実といってよい。しかし、どういう道筋を通って鳥になったのかについては、それほど明らかではないのである。 飛行しない生物が飛行する生物に進化するときには、その途中で滑空する段階を通ることが普通である。ちなみに、飛行というのは、同じ高度を保って飛べることで、滑空というのは、徐々に高度を下げながら飛ぶことだ。大ざっぱ

                                                                          恐竜はどうやって鳥に進化したか? この「巨大な謎」を解くカギは、4枚の翼をもつ「異形の恐竜」にありそうだ(更科 功)
                                                                        • 恐竜を絶滅させた隕石衝突が温暖化を緩和?研究

                                                                          非鳥類型恐竜を一掃した大量絶滅の際に、噴火する火山の上空を飛ぶ翼竜たち。(ILLUSTRATION BY STOCKTREK IMAGES, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 今から6600万年前、巨大な隕石が地球に衝突し、世界は死に覆われた。隕石の落下地点は現在のユカタン半島近く、直径約180キロメートルの巨大なクレーターができた。衝突により5万立方キロメートル以上の物質が大気中に散らばり、「核の冬」のような状態が数十年続き、海は酸性化した。 世界を覆っていた死のとばりが上がったとき、ほとんどの恐竜を含め、地球上の全生物種の4分の3が絶滅していた。(参考記事:「恐竜絶滅、小惑星の落ちた場所が悪かったせい?」) だが1月17日付けで学術誌「サイエンス」に発表された論文によると、この出来事は悪いことばかりではなかったらしい。白亜紀末の隕石衝突による大量絶滅のおかげで、同じ時

                                                                            恐竜を絶滅させた隕石衝突が温暖化を緩和?研究
                                                                          • 恐竜時代最後の貴重な光景を伝える、驚きの化石群を発見

                                                                            炎から逃げようとするハドロサウルス類の群れ。ハドロサウルス類は草食恐竜で、北半球の白亜紀後期の化石産地からはよく見つかるが、南半球ではほとんど見つかっていない。(ILLUSTRATION BY DE AGOSTINI/GETTY IMAGES) 恐竜の全盛期は炎の中で終わった。約6600万年前、巨大な隕石が中米に落下して史上5回目の大量絶滅を引き起こし、地球上の生物種の約75%が死に絶えた。(参考記事:「小惑星衝突「恐竜絶滅の日」に新事実、1600km先のガスが155℃に」) 地球の生命史におけるこの運命の瞬間について私たちが知っていることの大半は、北米で発見された恐竜化石、なかでも現在の米国西部に生息していたティラノサウルスやトリケラトプスの化石からもたらされた。しかし最近、アルゼンチン南部のパタゴニア地方で、恐竜時代の骨の破片や歯などを大量に含む層(骨層、ボーンベッド)が発見されたこと

                                                                              恐竜時代最後の貴重な光景を伝える、驚きの化石群を発見
                                                                            • 収集家はなぜ恐竜化石をひたすら隠すのか

                                                                              イタリア中部にある私設の展示館に飾られているカアテドクス属の恐竜。PHOTOGRAPH BY GABRIELE GALIMBERTI AND JURI DE LUCA 大昔に絶滅した生き物の化石が飾られるのは博物館だけではない。今や、裕福なコレクターたちの自宅やオフィスにも姿を現すようになってきた。 コレクターたちは私蔵する化石について秘密にしたがる。なぜなら古生物の化石を商品として取引することは20年にわたって激論の的になってきたからだ。売るために掘り出された「スー」と呼ばれるティラノサウルスの化石標本は、最終的にはシカゴのフィールド博物館が落札し、収蔵された。しかし840万ドル(約10億円)という価格は、一部の地主たちに一獲千金の夢を抱かせた。 もっとも、一獲千金の夢は現実にならなかった。今やティラノサウルスの標本は市場で供給過剰になっているし、ほかの貴重な標本も値引きを続けなければ買

                                                                                収集家はなぜ恐竜化石をひたすら隠すのか
                                                                              • T・レックスの近縁恐竜「死に神」 カナダで化石発見

                                                                                ティラノサウルス・レックスと近縁関係にある新種の恐竜(学名:Thanatotheristes degrootorum)の想像図。カナダ・カルガリー大学、ロイヤル・ティレル古生物学博物館提供(2020年2月10日提供)。(c)AFP PHOTO / University of Calgary and Royal Tyrrell Museum / Julius CSOTONYI 【2月11日 AFP】ティラノサウルス・レックス(T・レックス、Tyrannosaurus rex)と近縁関係にある新種の恐竜を発見したとの研究結果が10日、発表された。この新種の恐竜は、約8000万年前に北米大陸の平原地帯を闊歩(かっぽ)していたという。 【特集】古代生物図鑑~太古に生きた奇妙な動物たち ギリシャ語で「死に神」を意味する学名が与えられたこの恐竜(学名:Thanatotheristes degrooto

                                                                                  T・レックスの近縁恐竜「死に神」 カナダで化石発見
                                                                                • 新種化石を定説覆す場所で発見、大量絶滅を逃れようと大移動か

                                                                                  先史時代の南アフリカに生息していた捕食者イノストランケビアが、仕留めた獲物に寄ってきた小型の動物を威嚇する様子の復元図。ペルム紀末の捕食者の急激な入れ替わりから、長期にわたって続いた大量絶滅の詳細が見えてきた。(ILLUSTRATION BY MATT CELESKEY) イノストランケビアは、アメリカクロクマほどの大きさで、サーベル状の犬歯をもつ単弓類(爬虫類のような特徴を持つ、哺乳類の祖先)だ。最初に見つかったのは、ロシア北部の2億5300万年以上前の岩石の中からだった。しかし、古生物学者たちは最近、ロシアから1万kmほども離れた南アフリカ共和国のカルー盆地という乾燥地帯でイノストランケビアの化石を発見した。 これほど遠い場所にたどり着いたのは、この長い牙をもつ捕食者が繁栄していたからではない。むしろ、地球史上最悪の大量絶滅の混乱から逃れようとした最後のあがきだった。現在のロシアにあた

                                                                                    新種化石を定説覆す場所で発見、大量絶滅を逃れようと大移動か