大型開発プロジェクトで変貌しつつある東京。その注目エリアをピックアップし、地域の歴史や地形と絡ませながら紹介していく連載です。現地に残る史跡、旧跡のルポも交えて構成。歴史好きの人のための歴史散歩企画としてもお楽しみください。変貌する「ネオ東京」の“来し方行く末”を鳥瞰(ちょうかん)しつつ、その地の歴史的、地勢的特性を浮き彫りにします。 連載一覧はこちら 江戸時代の神宮外苑の墓から何が出た? 今回は国立競技場の第2回。前回は国立競技場や明治神宮野球場、秩父宮ラグビー場のような巨大な施設をなぜ明治神宮外苑に造れたのかという疑問で終わっていた。今回はその謎に迫っていくことにする。 国立競技場の建設現場から江戸時代の187体の人骨が発掘されていた、というニュースが2019年11月に報じられました。人骨ということで、物騒なニュアンスで受け止めた人も多そうですが、そんなことはない。 江戸時代はよく寺院