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優生学の検索結果1 - 40 件 / 244件

  • まあ、なんちゅうか、トラバも盛大に伸びているので、私の書くここまで、..

    まあ、なんちゅうか、トラバも盛大に伸びているので、私の書くここまで、元増田は辿り着かないかもしれませんが・・・ 私はゲノム科学者ですが、元増田の持つ疑問は、別に自然なものだと思うんですよね。というより、ゲノム配列決定が非常に身近になっている昨今、ちゃんと向き合っていかなければならない疑問だと思っています。私は私の持つ知識の範囲で、疑問にお答えしたいと思います。倫理は専門外なので扱いません。タブーとか扱いません。裏の意図を読もうとしているブコメが多数ありましたが、理系なのでよくわかりません。 まず、元増田の挙げているような、運動能力、将棋の能力、見た目の美醜とか、学歴、といったヒト個人ごとに異なる特徴を「形質」と言います。形質を遺伝学の観点から見ると大きく分けて二つあり、単一遺伝子型(メンデル型)と多遺伝子型(多因子型)です。 おそらく優生学にせよ遺伝にせよ、専門外の人が通常頭に思い浮かべる

      まあ、なんちゅうか、トラバも盛大に伸びているので、私の書くここまで、..
    • もうなんか間違ったことしか書いてなくて増田が何でこんなもの書こうと思..

      もうなんか間違ったことしか書いてなくて増田が何でこんなもの書こうと思ったのかちょっと意味が分からないんだけど 一応気になったところだけ訂正・説明を入れておく。(ほぼ全文にわたっているが…) 途中で「なんでこんな中間テストの採点みたいなことやってんの…」みたいな気分になったけど 万が一これを読んで本気にしている人がいるといけないので義務感で最後まで書きました。 あまりの衝撃に最初からテンション高いですけどね。もう疲れたからこのまま上げます。 なんなんやいったい... 遺伝病の断種は、遺伝病の根絶について特に有効ではないと考えられています。まず、潜性遺伝病の場合はどうでしょうか。これは、両方の染色体に、多くは遺伝子機能欠失型の遺伝子変異があると起こります。親は、片方しか持っていなければ健康なのですね。すると、両方の遺伝子変異を持つ遺伝病患者を断種させたところで、片方だけを持つ親が世の中にたくさ

        もうなんか間違ったことしか書いてなくて増田が何でこんなもの書こうと思..
      • 読書録:「知性とは何か」「学ぶとは何か」まで踏み込んで日本・フィンランド・中国・シンガポール・カナダの学校にプロの研究者が泊まり込んだ教育体験記。邦題以外最高。「日本の15歳はなぜ学力が高いのか?」ル…

        ■最高の旅行冒険記でもある 彼女の調査方法がまたすごい。 お仕着せの学校訪問、地元の教育関係者がアピールのためにアレンジした理想コースを避けるために、彼女は自力で各国の教師に、公開されているメールアドレスを頼りにアポイントをとり、ホームステイさせてくれる教師を探す。 そして教師の家に泊まり込みながら、1ヶ国のなかだけでも複数の学校に潜り込んで教鞭をとり、1ヶ月以上生活をともにする。その中で子どもたち、教育関係者、両親特に母親と様々な対話をする中で、文化含めてその国が教育に期待してるものを抽出する。その旅行記としてだけでも面白い。 僕は彼女が調査した中で、日本と中国とシンガポールには、住んでいたしそれなりに詳しい。たぶん言葉の理解とかを含めれば彼女より詳しいだろう。その僕から見ても、彼女のこの3カ国での体験は、文化の深いところをきちんと捉えている。教育にまったく興味がない人でも、そうした文化

          読書録:「知性とは何か」「学ぶとは何か」まで踏み込んで日本・フィンランド・中国・シンガポール・カナダの学校にプロの研究者が泊まり込んだ教育体験記。邦題以外最高。「日本の15歳はなぜ学力が高いのか?」ル…
        • 「自分のような無能は子どもを持つべきではない」という考え方は「世俗のきわみ」。

          ああ、これこれ。反出生主義って世俗からの離脱とうつるかもだけど、正反対に、能力主義や成果主義や自己責任を厳しく内面化した結果として反出生主義ってあるように思うわけです。そういうの珍しくないんじゃないかな。 https://t.co/YOmevsmwf8 — p_shirokuma(熊代亨) (@twit_shirokuma) June 3, 2021 6月上旬にtwitterで上掲のようにつぶやいたところ、じわじわと「いいね」と「リツイート」が集まってきた。 このことをとおして、似た風に考えている人が結構いることを私は知った。 なので、このつぶやきに関連して、世俗のきわみのような自称-反出生主義について簡単にまとめてみる。 私にとって反出生主義といえば、輪廻からの離脱 反出生主義という語彙を頻繁に目にするようになったのは令和に入るか入らないかの頃、2010年代の終わり頃からだったと思う。

            「自分のような無能は子どもを持つべきではない」という考え方は「世俗のきわみ」。
          • ごめん!!!やっぱ元元増田そんなに間違ってなかったかも。元増田とも元..

            ごめん!!!やっぱ元元増田そんなに間違ってなかったかも。元増田とも元々増田とも違う増田です。元元増田を勢いでブコメでDISってしまった。ほんとすまん!!! 以下はわたしの見解です。(私は集団遺伝学系の論文も書いたことがある程度の人間ですが、書いたのは昔の話なので、もし間違ってること書いてたらごめんなさい) (1) 潜性遺伝子について元元増田のこの部分: 遺伝病の断種は、遺伝病の根絶について特に有効ではないと考えられています。まず、潜性遺伝病の場合はどうでしょうか。これは、両方の染色体に、多くは遺伝子機能欠失型の遺伝子変異があると起こります。親は、片方しか持っていなければ健康なのですね。すると、両方の遺伝子変異を持つ遺伝病患者を断種させたところで、片方だけを持つ親が世の中にたくさんいるわけです。どれくらいの数いるか?実はね・・・地球上の全人類で、これを持ってない人はいないと考えられています。

              ごめん!!!やっぱ元元増田そんなに間違ってなかったかも。元増田とも元..
            • 優生学自体は正しいでしょ

              ナチスのせいで人権問題を錦の御旗にしているお歴々からは、優生思想ってだけで間違ってる認定されてるけど 両親が優れたアスリートの間に優れたアスリートが生まれる事を、世間は当たり前の様に期待してる。 プロアスリートの二世が期待されたり、アスリートが誰と結婚するのか気にしたり、運動能力については当たり前の様に遺伝を前提としてるし 頭の良し悪しについても、誰の子であるかで期待され、恵まれていると考えていて、環境だけでなく、そもそも遺伝で能力的に恵まれてると言い出す連中は少なくない。 努力すれば誰だって東大に合格できる、と言えば、遺伝による差を自分との違いとして言及する人は、とてもとても多い。 そう言う事を考えると、社会全体は本質的に優生学を必要としているし、受け入れている傾向が強いと言える。 単に優生学を嫌うお歴々は、無能で怠惰な自分を含む誰かを守りたいという思いだけなんだろうと思う。 優生学を悪

                優生学自体は正しいでしょ
              • 優生学について知りたいのに、誰にも聞けない

                自分は優生学についての理解が曖昧である。 しかし優生学が様々な論理問題を抱えていることは知っており、 「なんで○○は駄目なの?」「これはOKなの?」など疑問があれど質問しにくい状態である。 もちろん大学などに所属しており、近い関係に識者がいれば質問できると思うが、 あいにく自分は普通のIT系会社員であり、そのような状況に無い。 なので増田に書くことにします。 優生学を馬鹿にするとか、優生学を馬鹿にする人を馬鹿にするとか、全くそういう意図が無いことは先にお伝えしておきます。 質問の本題です。優生学はなぜタブーとされているのでしょうか。 遺伝子が子孫に影響することはメンデルなどの科学が証明しているもので、これは正しいと多くの人が受け入れてると思います。 例えば競走馬や金魚、野菜などの品種改良はこれにあたると思います。 これら人間以外のものについては遺伝的な観点から改良をすることは許容されている

                  優生学について知りたいのに、誰にも聞けない
                • 浅沼優子氏の小沢健二氏への批判について、ちょっとだけコメントします|モチダ ヨウヘイ

                  初めての投稿となります。 私は、シンガポール華人(中国系移民)の社会史の研究を行っている歴史学者の持田といいます。専門は、イギリス植民地統治下のシンガポール・マレーシアにおいて「人種」・「ネイション」というフィクショナルな政治的カテゴリーが人為的に創出されていった過程、およびそれが中国本土の政治的ナショナリズムと結びついていった過程などを、実証的に議論する、というようなものです。あまり頭はよくないのですが、何とか研究者を続けています。 数年前に大腸がんで死にかけまして、今も1年に1度ほど検査が欠かせない状態です。現在は慶應義塾大学などで華人史を講義しています。来年度くらいに専門書を出す予定なので、興味があればぜひ(宣伝です)。 さて、浅沼優子氏のnoteでのご投稿を見て、少し思うところがあったため、少しだけコメントさせていただきます。 最初に言っておきたいのですが、私は誰も不快な気持ちにさ

                    浅沼優子氏の小沢健二氏への批判について、ちょっとだけコメントします|モチダ ヨウヘイ
                  • たった1つの自分が経験した例から他の人にも適用できると思い込んで主語が巨大化し一般化してしまう「典型的な心の誤謬」

                    自分が経験したことは他の誰もが経験していて、自分が理解できることは他の人も理解できると考えてしまう人は少なからず存在します。こうした人間の認知のゆがみについて、認知バイアスや心理学に焦点を当てたフォーラムサイト・LessWrongにコラムが投稿されました。 Generalizing From One Example — LessWrong https://www.lesswrong.com/posts/baTWMegR42PAsH9qJ/generalizing-from-one-example 1800年代後半、「想像力」という言葉の定義についての議論がありました。人は頭の中で実際に鮮明に見えるイメージを作り出せるのか、それとも単に比喩として「頭の中で見た」と言うのか、こうした点について盛んに意見のぶつかり合いが起こっていました。 もちろん人間には心象風景というものがあり、頭の中でイメー

                      たった1つの自分が経験した例から他の人にも適用できると思い込んで主語が巨大化し一般化してしまう「典型的な心の誤謬」
                    • アンチ優生学の立場で、遺伝がもたらす人生への影響を「平等」の観点から考え直す──『遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―』 - 基本読書

                      遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる― 作者:キャスリン・ペイジ・ハーデン新潮社Amazon近年、遺伝子研究が進展してきたことで身長や顔といった見た目の要素だけでなく、「学歴」のような生涯収入やそれに伴う生活の質に直結する部分も遺伝子の影響を受けることがわかってきた。しかしそうしたデータは気軽に世に出すと、何度否定されても議論が絶えることのない優生学や、何をもってして社会は「平等」や「公平」といえる状態になるかといった、簡単には答えのでない議論を呼び込むことになる。 しかし、実際に遺伝子によって学習能力や最終学歴に差が出るのであれば、議論が難しいからとか、遺伝による差が明らかになると優生学に結びつく可能性があるからと危惧し「遺伝的な差異をなかった/見なかった」ことにするのは間違っているのではないか。それ──遺伝的な差異による富の格差──がある前提で、平等についての議論を進める必要があるの

                        アンチ優生学の立場で、遺伝がもたらす人生への影響を「平等」の観点から考え直す──『遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―』 - 基本読書
                      • 精神医学を人格攻撃の道具にするな 看過できない「専門家」による小室さんへの人格攻撃(原田隆之) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                        精神科医による人格攻撃 前回の記事(眞子さまの結婚を巡る「対人攻撃」の不健全さ)で、SNSなどにあふれる小室さん夫妻への誹謗中傷の不健全さを批判した。誹謗中傷のような言葉の暴力は、それが向けられた相手だけでなく、それを発した本人の人格をも同時に貶めるもので、誰も幸せにはしないものだからである。 その後、眞子さんも晴れて結婚され、私人となられたので、この話題に関する寄稿はやめようと思っていたのだが、1つ非常に問題のある記事を読んだので、不本意ながら再びこの問題を取り上げることにした。 その記事は片田珠美さんという精神科医が、Webメディアで一見専門的に見える用語を並べ立てて、小室さんの人格を「分析」しているものである。しかし、それは「専門家の分析」に名を借りた人格攻撃であり、同じメンタルヘルスの専門家として看過できるものではない。 あまりにも醜悪な内容なのでここに書くのもためらわれるが、その

                          精神医学を人格攻撃の道具にするな 看過できない「専門家」による小室さんへの人格攻撃(原田隆之) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                        • フェミニズムと表現規制についてのざっくり覚書(1) 反表現規制フェミニストが語る、フェミニズム史概観|ヤヤネヒロコ

                          世間で「フェミニスト」を名乗る皆さんの主張が多様すぎて訳わかんなくなっているひとをけっこう見かけるので、表現規制問題を軸にざっくりと整理する記事を書いてみようと思った。話題を追いかけている人には今更な内容が多いし、ざっくりといっても8000字弱あるけど…… ## フェミニストと性表現検閲と真のフェミニスト フェミニズムは、「女性解放」「女権拡張」「男女平等」など、多様に訳される。フェミニストもアンチ・フェミニストも「真のフェミニスト」を定義したがるが、表現規制問題を軸にする場合、これを定義するのはかなり難しい。 フェミニストのフェミニストによる反検閲・表現の自由論として著名な「ポルノグラフィ防衛論(原題:Defending Pornography: Free Speech, Sex and the Fight for Women's Rights、ナディーン・ストロッセン著)」の序文には、

                            フェミニズムと表現規制についてのざっくり覚書(1) 反表現規制フェミニストが語る、フェミニズム史概観|ヤヤネヒロコ
                          • 「科学」と「正義」を混同すると、たいてい地獄ができあがる『禍いの科学』

                            アヘン、マーガリン、優生学、ロボトミーなど、科学的に正しかった禍(わざわ)いが、7章にわたって紹介されている。あたりまえだった「常識」を揺るがせにくる。 ヒトラーの優生学 たとえば、アドルフ・ヒトラーの優生学。 劣悪な人種を排除すれば、ドイツを「純化」できると信じ、ユダヤ人を虐殺したことはあまりにも有名だ。 だが、ガス室へ送り込まれたのは、ユダヤ人だけではない。うつ病、知的障害、てんかん、同性愛者など、医者が「生きるに値しない」と選別した人々が、収容所に送り込まれ、積極的に安楽死させられていった(『ナチスドイツと障害者「安楽死」計画』が詳しい)。 『禍いの科学』によると、ナチスの優生学は、ヒトラー自身が編み出したものではないという。出所は、『偉大な人種の消滅』という一冊の本で、ヒトラーが読みふけり、「この本は、私にとっての聖書だ」とまで述べたという。 『偉大な人種の消滅』はマディソン・グラ

                              「科学」と「正義」を混同すると、たいてい地獄ができあがる『禍いの科学』
                            • 「地政学」そのものを認めない”反地政主義”(造語)派っているよね…「どいつじんのおしごと!」氏(※微妙に違う)のコラムで思い出す。 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                              「どいつじんのおしごと!」…じゃねえ、ドイツ人屋さん…でもない、「職業 ドイツ人」ことマライ・メントライン氏の小泉悠紹介が話題になっている。 qjweb.jp そこで、冒頭にこう書かれている。 ……まず、戦後日本にて軍事アレルギー的な感性から必要以上に忌み嫌われていた「地政学」の復権がみごとに成された点が重要だ。小泉氏は地政学的な思考を前提に話すし、予備知識がない人にもその必然性と有用性がわかるように説明する能力が高い。 なおそこで、「地政学=ファシズム軍国主義者の学問」みたいな見解をもつ昭和的リベラル言論人への怨念みたいな気配がもし彼にあったら、いろいろ上手くいかなかったと思う。 で、こう言うと「いやオレは! 小泉悠のブレイク以前から! 地政学の重要性をアピールしていたッッ!」と主張する人が絶対出てくるのだけど、それっていわゆるダ・ヴィンチ・コード裁判の問題と同じで、概念の開発というのは

                                「地政学」そのものを認めない”反地政主義”(造語)派っているよね…「どいつじんのおしごと!」氏(※微妙に違う)のコラムで思い出す。 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
                              • 早川書房の某著著者、James Lindsayのユダヤ人差別が尋常じゃないので記事にしてみた―"文化的マルクス主義陰謀論"とは?|アズロのデンジャラスゾーン

                                (2023年1月20日、一部表現を推敲しました。) 〈白人至上主義者、ナチス、大量銃殺事件、差別など、刺激の強い内容です。必要に応じて読むのをお控えください。〉 アメリカの右派内での反ユダヤ主義的な論調は、ここ数年で勢いを増し続けています。特に(保守)共和党の議員は、"Globalist""International Banks"といった表現で、遠回しにユダヤ人を示唆する、ということをしています。(こうした隠れた差別表現のことを犬笛と呼びます。)ユダヤ系のジョージ・ソロス氏を、社会運動の黒幕だと主張することなどもそうです。ドナルド・トランプでさえこうした発言を行っています。(https://www.heyalma.com/a-list-of-antisemitic-dogwhistles-used-by-donald-trump/) こうした動きは、ナチスなどを敬愛する、オルト・ライト(ほ

                                  早川書房の某著著者、James Lindsayのユダヤ人差別が尋常じゃないので記事にしてみた―"文化的マルクス主義陰謀論"とは?|アズロのデンジャラスゾーン
                                • 大西つねき氏の「命の選別」発言の問題点(文字起こし付き)|荻上チキ

                                  優生思想を「優良な遺伝子を残す」目的であると狭く定義し、そのような主張をしているわけではないから優生思想ではない、と言っているわけです。しかし、歴史的な優生思想の実践は、そのような定義に当てはまるものではありません。 優生思想について指摘された時、狭い辞書的な定義を引っ張り、批判を避けようとするムーブは、残念ながら何度も見てきた光景です。この文書は、「遺伝子を根拠にしたわけではないから優生思想には当たらない」と言っているわけですが、それは優生思想の歴史にあまりに無知です。以下、簡単に続けます。 https://t.co/NpQkWKQpMB — 荻上チキ (@torakare) July 15, 2020 ここに連ツイしたものと重なりますが。 優生思想は、「優良な遺伝子を残す」という発想に基礎付けられた政治思想と説明されますが、実践された優生思想の経緯を追うと、そのような定義では不十分であ

                                    大西つねき氏の「命の選別」発言の問題点(文字起こし付き)|荻上チキ
                                  • 書評 「ダーウィンの呪い」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                    ダーウィンの呪い (講談社現代新書) 作者:千葉聡講談社Amazon 本書は千葉聡による「ダーウィンの自然淘汰理論」(特にそれが社会にどのような含意を持つかについての誤解や誤用)が人間社会に与えた負の側面(本書では「呪い」と呼ばれている)を描く一冊.当然ながら優生学が中心の話題になるが,それにとどまらず様々な問題を扱い,歴史的な掘り下げがある重厚な一冊になっている. 冒頭ではマスメディアがしばしばまき散らす「企業や大学はダーウィンが言うように競争原理の中でもまれるべきであり,変化に対応できないものは淘汰されるべきだ」という言説を,まさに「呪い」であると憂いている.そしてそれが「呪い」であるのは,「進歩せよ,闘いに勝て,そしてそれは自然から導かれた当然の規範である」というメッセージがあるからだと喝破している(それぞれ,「進化の呪い」「闘争の呪い」「ダーウィンの呪い」と名付けられている). 第

                                      書評 「ダーウィンの呪い」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                    • 理系アカデミアの権威は客観的正誤に立脚しているので「理系に文系の学問をやれ」と説教しても文系アカデミアに茶番を感じてしまう

                                      ymymmgmg @ymymgmg223 客観的正誤に基づかない権威があるとすると、権威が事実に優先する訳で、理系でこれをやってしまうとインフラや公衆衛生、医療辺りを安全に設計できないので人がバンバン死ぬもんね。 twitter.com/LicjarXeymello… 2023-06-22 09:05:06 まとがわ @ngsw183 理系学問のネックは”価値観”なんですよね。自然は価値観を提供しません。例えば、進化論と遺伝学を学んでも、人権思想は出て来ない。優生学が出てくる。理系学問だけだと、判断が危うくなるのですよね。判断は、価値観に基づいて行うわけですから。だから、工学では技術者倫理があるのですよね。 twitter.com/LicjarXeymello… 2023-06-23 07:14:18 興戸貝多郎 @CodeKaitaroh 理系アカデは「誰がやっても同じ再現性/法則性があ

                                        理系アカデミアの権威は客観的正誤に立脚しているので「理系に文系の学問をやれ」と説教しても文系アカデミアに茶番を感じてしまう
                                      • 人間を繁殖させられない日本動物園、それとフィンランド動物園 - シロクマの屑籠

                                        www3.nhk.or.jp 日本、少子化進んでるってよ。 ときの首相が、少子化問題を「国難」と評するようになった。実際、国難だろう。だからといって若い男女を強制的につがいにして、強制的に出産なんてさせられない。 人間が子どもを産まないと社会が破綻するので子どもを産ませるようにするとかいう非人道的な目論見、正直なところ一般市民の立場で肯定できるか?みたいなところがある #社会のためとはいえ俺ごときが他人に対してそこまで侵犯できないでしょってなっちゃう— クロダオサフネ (@kuroda_osafune) 2019年12月26日 個人主義や社会契約のロジックにもとづいて考えるなら、挙児・出産という現象は、当事者の主体性にもとづいたものでなければならないはずである。だから「産め」と強制するのでなく「産みたい」という意志によって、あえて意地悪な言い方をするなら産みたくなる動機付けをする必要がある

                                          人間を繁殖させられない日本動物園、それとフィンランド動物園 - シロクマの屑籠
                                        • 【FUCK②③】生活支援員が観た映画「月」評~後編~|東京ニトロ

                                          ※【前編】はこちら ※クソ長くなります FUCK①振り返りと補足~ほんとうの支援の現実を教えてやるよ~物語は新人支援員・堂島洋子(宮沢りえ)の視点で進む。かつて有名小説家だった洋子には3歳で亡くなった息子がおり、息子にも障害があったことがほのめかされる。夫(オダギリジョー)は売れないアニメーション作家で、ふたりとも息子の死を克服できないでいる。洋子は森の奥にある障害者施設で働きはじめるが、そこで障害者支援の「現実」を知りショックを受ける。特に「きーちゃん」と呼ばれる寝たきりの入所者は意思疎通が困難で、洋子は「人間とは」という問に苦しむことになる。そこで出会った男性職員の「さとくん」(磯村勇斗)は、最初は入所者に親身に接していたが、同僚のハラスメントや虐待行為、上司の無理解から追い詰められ、やがて優生思想を口にするようになる。そんななか、洋子は妊娠が発覚。高齢出産に伴うリスク回避のため出生前

                                            【FUCK②③】生活支援員が観た映画「月」評~後編~|東京ニトロ
                                          • 書評 「進化心理学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                            進化心理学 (放送大学教材) 作者:大坪 庸介放送大学教育振興会Amazon 本書は進化心理学者大坪庸介の手になる進化心理学の教科書だ.今2023年度から放送大学で「進化心理学」が開講され,その教材として出版されたものだ.放送大学なら(BS視聴環境があれば)誰でも視聴でき,このようにテキストも出版されているので,初学者にとってはとてもうれしい学習環境になったというべきだろう. 冒頭の「まえがき」でいきなり,「進化心理学について学びすぎないようにしてください」とあって驚かされるが,教科書に書いてあることを鵜呑みにするのではなく自分で考えることによって理解が深まるのだという趣旨のようだ.そして進化心理学は「進化・適応」という大原則から統一的な理解が得られるという面白さがあること,進化的な説明が現代の倫理観とかけ離れたものであることが多く,誤謬のリスクがある反面,価値中立的に事実を評価することに

                                              書評 「進化心理学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                            • おもしろい論法や詭弁挙げてけ : ライフハックちゃんねる弐式

                                              2020年05月26日 おもしろい論法や詭弁挙げてけ Tweet 24コメント |2020年05月26日 06:00|豆知識|コミュニケーション|Edit 1 :VIP ストローマン手法 相手の意見の一部を誤解してみせたり、正しく引用することなく歪める、または一部のみを取り上げて誇大に解釈する。これは論法としては論点のすり替えにあたり、無意識でおこなっていれば論証上の誤りとなるが、意図的におこなっていればそれは詭弁である。 例 A:私は子どもが道路で遊ぶのは危険だと思う。 B:そうは思わない。なぜなら子どもが屋外で遊ぶのは良いことだからだ。A氏は子どもを一日中家に閉じ込めておけというが、果たしてそれは正しい子育てなのだろうか。 2020/05/24(日) 23:50:11 ID:6Wgoi3+m0.net 当ブログサイトはアフィリエイト広告、バナー広告を利用しています。 2 :VIP パラ

                                                おもしろい論法や詭弁挙げてけ : ライフハックちゃんねる弐式
                                              • 【中国】 脳を発達させる遺伝子をサルに注入してリアル『猿の軍団』を作成中 昆明動物学研究所 : 痛いニュース(ノ∀`)

                                                【中国】 脳を発達させる遺伝子をサルに注入してリアル『猿の軍団』を作成中 昆明動物学研究所 1 名前:ニライカナイφ ★:2021/02/16(火) 17:56:19.01 ID:YZ9hJPHn9 中国が猿の惑星を作ろうとしています。 中国国営昆明動物学研究所の中国人遺伝学者BingSuは最近、脳を発達させるヒトMCPH1遺伝子をサルに挿入。Suの次の実験は人間の知性を司るSRGAP2C遺伝子と言語関連のFOXP2遺伝子をサルに挿入する事。中国のバイオテクノロジー開発はリアルに暴走中。 * * * 国営昆明動物学研究所の中国人遺伝学者であるBingSuは、最近 、脳を発達させるヒトMCPH1遺伝子をサルに挿入した。挿入は、その動物の知性を下等霊長類の知性よりも人間的にする可能性があります。 Suの次の実験は、人間の知性に関連するSRGAP2C遺伝子と、言語スキルに関連するFOXP2遺伝子

                                                  【中国】 脳を発達させる遺伝子をサルに注入してリアル『猿の軍団』を作成中 昆明動物学研究所 : 痛いニュース(ノ∀`)
                                                • ノンフィクション100

                                                  すごいノンフィクションは、一冊で常識を一変させる。目から鱗を叩き落とし、世界の解像度を上げる。積み重ねた事実の上に立たせ、偏見という壁の向こうを見せてくれる―――ノンフィクションには、そんな力がある。 ここでは、常識をアップデートし、偏見をとっぱらい、世界をクッキリと見せてくれる、「これはスゴい!」というノンフィクションを100選んだ。 選んだベースは以下からだが、選んだのがわたしだから偏りと不足がある。だから、「それがスゴいなら、これなんてどう?」とお薦めいただけると嬉しい。消費物ではなく、何度も読み継ぎ、語り継げるようなノンフィクションに出会いたいんだ。 『ノンフィクション新世紀 世界を変える、現実を書く。』石井光太責任編集 『東大教師が新入生にすすめる本』文春新書 『kotoba』 27号 (2017年春) 「このノンフィクションが凄い!」 『kotoba』 37号 (2019年秋)

                                                    ノンフィクション100
                                                  • 『進化思考』における間違った進化理解の解説: かめふじハカセの本草学研究室

                                                    本屋で表紙を見かけたときにちょっと気になったものの、「たぶん進化生物学的に見るところはないだろう」と思いスルーしていた1冊に太刀川英輔(著)『進化思考』があった。その後、そんな本が出版されたことはすっかり忘れていたのだが、TL上に「『進化思考』批判」という学会発表の動画が流れてきた(『進化思考』批判 日本デザイン学会第69回春季研究発表大会)。なんだこりゃ、と思いその動画を見てみたのだが、どうやら思っていた通り進化生物学的にはまったく見るところのないトンデモ本であることが説明されていた。 このままスルーしてもよかったのだけど、著者の太刀川英輔という人物はデザインの世界では著名な人らしい。デザインの世界に進むであろう学生も多く在籍する某美大で『生態学』の講義を非常勤で請け負っている手前、この本を無視してはいけないのではないかと思い、古本で購入して読んでみた。その結果、思っていた以上にマズい本

                                                    • 書評 「ストーリーが世界を滅ぼす」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                      ストーリーが世界を滅ぼす―物語があなたの脳を操作する 作者:ジョナサン・ゴットシャル東洋経済新報社Amazon 本書は進化的視点から文学を論じる著書を持つ英文学者であるジョナサン・ゴットシャルによる,物語*1がヒトの認知にとってどのような意味を持ち,それが現在の世界にどういう影響を与えているかを論じた本だ.あるいは「物語の闇の力」についての本といってもよいだろう.原題は「The Story Paradox: How Our Love of Storytelling Builds Societies and Tears them Down」 序章 物語の語り手を絶対に信用するな 序章では本書の大きなテーマが語られている.ヒトが会話するのは,それは相手を「なびかせる」ためだ.それは他人の心に影響を与えることであり,普通には説得で,時には操作ということになる.そして著者は「物語」こそが「なびかせ

                                                        書評 「ストーリーが世界を滅ぼす」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                      • とはいったって日本はそもそも建国からして 千人が死ぬなら千五百人産めば..

                                                        とはいったって日本はそもそも建国からして 千人が死ぬなら千五百人産めばいいの多死多産が国是の国で たくさん生んでから殺して調整したほうが効率がいいって発想で千年以上過ごしてきた国じゃん 西洋の命が無条件に大事って倫理観を日本人が伝統的に受け付けてるとは到底思えない むしろできるだけたくさん生んだ後優秀な人間だけを残して殺す方式のほうが日本人の生命観にはマッチしてるし 優生学を好む日本人は多いんじゃないか

                                                          とはいったって日本はそもそも建国からして 千人が死ぬなら千五百人産めば..
                                                        • ワクチン摂取の直前に、こんなメールが届いたら、副反応はより過酷なものになる。|七尾旅人

                                                          昨日、ようやく1回目のワクチン摂取を受けることが出来たが、その直前、病院のロビーで順番を待っている時、面識のないひとりの女性から12通もの反ワクチンリンク集メールが届いた。 (正確には1通目が摂取前日の深夜。2通目以降のすべてが当日の午前中に連投された) 精読する時間はなかったが、1通ごとに張り巡らされた大量のリンクの見出しを概観しているうちに精神的な疲労感を覚え、摂取後しばらく不調をきたして病院で休ませてもらった。 特に僕はワクチン推進の旗振りしたわけでもなく、「友人は2回済ませてるけど、俺はまだ」などといったレベルのことしか書いてこなかったにも関わらず、ただそれだけのことでもTwitterでいきなり絡んでくる反ワクチンの匿名アカウントは非常に口汚い形で罵倒をしてくる。 しかしこの人の場合、数曲程度しか知らない僕の身を真剣に案じたうえで、メール送信に踏み切っているようで、また(本人の記述

                                                            ワクチン摂取の直前に、こんなメールが届いたら、副反応はより過酷なものになる。|七尾旅人
                                                          • 行動遺伝学 - 兼雑記

                                                            社会的に成功した人は、遺伝的に有利だったのか、環境が良かったのか、本人が頑張ったのか、犯罪を犯した人は、先天的になにかあったのか、教育や環境が悪かったのか、よくそういうことが気になります。ときどきその手のことを考えるヒントになりそうな本とかを読んでみたりしてたのですが、友人から教えてもらった本のおかげで、行動遺伝学というジャンルが、この手のトピックに科学的なアプローチで取り組んだりしているぽい、ということを知りました。というわけで、冬休みの自由課題的に色々読んだりしてみたので、なんか色々と書いてみます 結論から書いておくと、最初にあげたような疑問は、行動遺伝学を学ぶことによって完全に解決する、ということはなさそうです。ですが、いろいろわかっていることもある、考えるヒントになる、というあたりが収穫かな、と思っています 読んだもの Introduction to Human Behaviora

                                                              行動遺伝学 - 兼雑記
                                                            • 書評 「進化が同性愛を用意した」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                              進化が同性愛を用意した: ジェンダーの生物学 作者:坂口 菊恵創元社Amazon 本書は進化心理学者坂口菊恵による同性愛を扱った一冊.坂口は進化心理学的に性淘汰産物としてのヒトの行動性差,個人差について探究し,その後その至近要因にも踏み込んで内分泌行動の研究も行ってきた研究者だ.単著としてはナンパや痴漢のされやすさの個人差に関する「ナンパを科学する」に続く2冊目ということになる. 本書は同性愛を科学的に考察するものだが,まず同性愛行動そのものが複雑で多層的な側面を持つこと,またラディカルなフェミニズムや社会正義運動の吹き荒れる昨今,同性愛はなかなか社会的に微妙なテーマとなっていること,さらに(環境要因として)同性愛の社会史や文化史まで視野に入れていることから,かなり複雑で込み入った構成となっている. Part 1 同性愛でいっぱいの地球 第1章では動物界に同性愛行動がありふれていることが強

                                                                書評 「進化が同性愛を用意した」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                              • これを書いている本人は明日起きたらシスになってるかもしれない~『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(大ネタバレあり) - Commentarius Saevus

                                                                『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を見た。これからものすごくネタバレするのと、私は本気で怒っているので、注意してほしい(読まないほうがいいかもしれない)。このレビューは批評家としてではなく、ファンとして書いているものである。あと、ふだんは簡単にあらすじを書くところから始めるのだが、今回は公開直後なのであらすじは書かないで始めることにする。 www.youtube.com 私は高校生の時から『スター・ウォーズ』が大好きで、わりと寛大なファンのつもりである。賛否両論の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』もかなり支持している。なぜならちゃんと新しいことをやろうとしていたからだ。昔のやり方にすがっているだけでは、作品は生き延びることはできない。 しかしながら『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は、とにかく許せない。芝居とか映画を見てこれだけ怒りがわいてきたのは紀里谷和明演出の

                                                                  これを書いている本人は明日起きたらシスになってるかもしれない~『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(大ネタバレあり) - Commentarius Saevus
                                                                • 生きる苦しみよ、こんにちは。『現代思想 2019年11月号 反出生主義を考える』読書会|江永泉

                                                                  2019年12月8日、闇の自己啓発読書会は都内某所で、『現代思想 2019年11月号 特集=反出生主義を考える―「生まれてこないほうが良かった」という思想』読書会を開催しました。本書に寄稿している木澤佐登志さんを囲み、関連する思想家について、生まれてきてしまった苦しみとどう向き合うかなどについても話し合いました。(12月25日一部修正) ※これまでの活動については、こちらをご覧ください! ■参加者一覧 役所【暁】 編集者。生きづらさを常に感じている。最近よく聴く曲(CD)は、アリスソフト「アリステーマソングコレクション」。 【江永】泉 のさ者。やっていき感に常に餓えている。最近よく聴く曲(MV)は、CQ CREW「Drunken Forest / Moon」。 【ひで】シス。不眠で悩んでいる。最近よく聞く曲はSuper Bell”Zの「'18」。 【木澤】佐登志。無職。 ■まずは、本全体の

                                                                    生きる苦しみよ、こんにちは。『現代思想 2019年11月号 反出生主義を考える』読書会|江永泉
                                                                  • 書評『「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論』 - NATROMのブログ

                                                                    「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論 (単行本) 献本御礼。タイトルの通り、色覚についての自然科学、および、「色覚異常」*1と社会との関わりについて書かれた本だ。サイエンスの部分(第2部)も興味深いが*2、その部分の書評は他の方に任せて、社会との関わり、とくに医師が関わる部分について述べる。 かつて学校で先天性色覚異常の検査が行われていた。私も小学生のころ学校で色覚検査を受けたことがある。2003年に学校での色覚検査は学校健診の必須項目から削除されたそうだが、検査に使う石原式色覚異常検査表を見たことがある人は多いだろう。その後、私は医学部に入学したが、当時、色覚異常でも受験資格があったどうかは記憶にない。当事者でなければ気にせずにいられたわけだ。医学部では眼科学は学ぶが色覚異常はさほど深くは学ばない。むしろ遺伝学に関連して、ヒトの伴性遺伝の例として学んだことをよく覚

                                                                      書評『「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論』 - NATROMのブログ
                                                                    • Very Short Introductionの邦訳まとめ - 清く正しく小賢しく

                                                                      オックスフォード大学出版会のVery Short Introductionという有名な入門書シリーズがある。短くて内容も平易なので、まずはこの1冊という感じで推薦されることも多いシリーズだ。 さて、このシリーズは当然ながら邦訳もたくさん出ているのだが、複数の出版社がそれぞれの形で刊行しているため、どれがVery Short Introductionの邦訳なのか分からないという問題がある。 ありがたいことにオックスフォード大学出版会が以下のページに邦訳の一覧をエクセルのファイルで貼ってくれているが、ちょっと見にくい。*1*2 Very Short Introductions - Oxford University Press www.oupjapan.co.jp ということで、このページではVery Short Introductionの邦訳を一覧の形でまとめてみた。無秩序に並べていくのもな

                                                                        Very Short Introductionの邦訳まとめ - 清く正しく小賢しく
                                                                      • 「高学歴の知識労働者たち」が皆、キャリアと子育ての板挟みに遭ってしまう社会は、おかしい。

                                                                        前回は、子育て専業主夫を3年ぐらいやった話を書いた。 諸事情が重なった末の苦肉の策ではあったけれども、結果として、精神科医としても親としても大切な経験が得られて良かったと思う。 これに限らず、医師の世界にはいろいろなキャリアを歩む人がいる。 起業を始める人。農業を始める人。宇宙飛行士を目指す人、等々。 医師は将来性の狭い職業だと思う人もいるかもしれないが、実際にはそうとは限らない。 今日は、そんな「生きたいように生きる医師」の一例を紹介したうえで、いまどきの高学歴社会、ひいてはいまどきの西洋近代社会に文句のひとつでも言ってみようと思う。 「生きたいように生きる医師」の神髄を見た ここで紹介する「生きたいように生きる医師」は、私がキャリアの駆け出しの頃に出会った女性医師のQ先生だ。 Q先生は20代後半の研修医で、優秀でタフな人だった。 ナースの集まりに物怖じすることなく、かといってツンケンす

                                                                          「高学歴の知識労働者たち」が皆、キャリアと子育ての板挟みに遭ってしまう社会は、おかしい。
                                                                        • ヒトに意識は必要か? 稲葉振一郎『銀河帝国は必要か?』読書会【闇の自己啓発会】|江永泉

                                                                          闇の自己啓発会は2月8日、都内某所で稲葉振一郎『銀河帝国は必要か?』読書会を行いました(都合により、予定していた課題本を変更しました。楽しみにしていた方には申し訳ありません…)。調子の悪い人が多く、いつも以上に具合の悪い話が多くなった気もしますが、その模様をお伝えしていきます。 ※これまでの活動についてはこちらをご覧ください。 https://note.com/imuziagane/m/mbd28cf65025b ※【闇の自己啓発会】は読書会記事を募集しています。 https://note.com/imuziagane/n/n9123acc09bec ◇参加者一覧 【ひで】シス 目黒から新宿に引っ越しました。今回の引っ越しで10回目です。無職になりました。 役所【暁】 今までに8回引っ越しています。転職に向けて動き始めました。好きな異世界召喚系ゲームは、Xuse『永遠のアセリア』。 【江永

                                                                            ヒトに意識は必要か? 稲葉振一郎『銀河帝国は必要か?』読書会【闇の自己啓発会】|江永泉
                                                                          • 政策立案は生物学の一分野である──『社会はどう進化するのか:進化生物学が拓く新しい世界観』 - 基本読書

                                                                            社会はどう進化するのか——進化生物学が拓く新しい世界観 作者:デイヴィッド・スローン・ウィルソン出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2020/01/24メディア: 単行本人間個人も、人間社会も、進化による大きな影響を受けている。ゆえに、現代の諸問題を解決し、政策を立案するにあたっては進化論を前提とした確かな知識が必要とされる。単純化してしまえば、それがこの『社会はどう進化するのか』の主張である。 進化の仕組みが我々を現状の機能と特徴を持つ個体にしたのはそうだろうけど、現代の問題を解決するためにその知識が必要だというのはなんか違くない? と思うかもしれない。が、実はそこには深い繋がりがあり、進化論を無視して問題を解決しようとしてもうまくいかないのだ──ということが一冊かけて訴えかけられていくのだ。 本書の課題は、政策立案が生物学の一分野であることを示す点にある。政策の標準的な定義は、「政府

                                                                              政策立案は生物学の一分野である──『社会はどう進化するのか:進化生物学が拓く新しい世界観』 - 基本読書
                                                                            • はるか未来の人々の生活を向上させるため、いま何をすべきかをあらためて考える──『見えない未来を変える「いま」――〈長期主義〉倫理学のフレームワーク』 - 基本読書

                                                                              見えない未来を変える「いま」――〈長期主義〉倫理学のフレームワーク 作者:ウィリアム・マッカスキルみすず書房Amazonこの『見えない未来を変える「いま」』は、現在シリコンバレー界隈などで人気の高い「長期主義(Longtermism)」という思想について書かれた一冊だ。著者はオックスフォード大学哲学准教授にして『〈効果的な利他主義〉宣言!』などで知られるウィリアム・マッカスキルで、主に倫理・道徳哲学の観点から長期主義について、またこの主義に基づくなら、われわれ個人と現代文明は、はるかな未来に向かって何をすべきなのか(あるいは、何をしないべきなのか)を考察していくことになる。 長期主義には現在批判も出ているが、個人的にはおもしろい観点だと思った。長期主義的観点に立つからこそ出てくる問いかけもあり、そこには独創性がある。 長期主義とは何なのか? 長期主義が何なのかといえば、次のような意味になる

                                                                                はるか未来の人々の生活を向上させるため、いま何をすべきかをあらためて考える──『見えない未来を変える「いま」――〈長期主義〉倫理学のフレームワーク』 - 基本読書
                                                                              • コロナ危機 精神の毒にワクチンを - 集英社新書プラス

                                                                                コロナウイルスによる新型肺炎が世界を揺るがしている。ウイルスによって多くの人の命が奪われているだけでない。不況になり、仕事を失う人々も増え、さらには、アジア人に対する人種差別も増加している。ヨーロッパでは「戦争」のメタファーが用いられ、リベラル派のリーダーたちでさえも、まるでつい先日までの右派ポピュリスト政党のように「団結」・「連帯」の必要を唱え、国境閉鎖や市民行動の監視などを徹底化させている。もちろん、すべては必要だ。だが、次のように問うことも重要だろう。この危機は、どのような矛盾を隠蔽し、抑圧を孕んでいるのか? この危機は、どうすれば好機に変えることができるのか? 以下は、General-Anzeigerというドイツの新聞にボン大学のマルクス・ガブリエルが寄稿したコラムの翻訳である。『未来への大分岐』で彼と議論し共通了解できたポイントを数多く含む内容だ。我々は自然科学だけを信奉し頼って

                                                                                  コロナ危機 精神の毒にワクチンを - 集英社新書プラス
                                                                                • 【書評】科学の進歩がもたらしたディストピアの歴史『禍いの科学 正義が愚行に変わるとき』 - Under the roof

                                                                                  禍いの科学 正義が愚行に変わるとき 作者:ポール・A・オフィット 発売日: 2020/12/08 メディア: Kindle版 グロテスクな装丁に『禍い』なんて禍々しいタイトルだったので、戦争や兵器の凄惨な歴史を紐解く本かな〜なんて手に取ったら全く違った。 本書は「優生学」や「アヘン」「マーガリン」などの、科学により生み出された、人類にとって有益になると信じられたものが、実は禍と呼ぶべきとんでもない悪影響を及ぼしたものについて、歴史的・科学的に詳しく解説したものだ。 本当に人類のための科学的なものだったの?センセーショナルな書き方をして強烈な印象付けしてない?って思ってしまうくらいに全章とも強烈。特に驚いたのがロボトミー手術の章だ。 脳に直接アイスピック ロボトミーとは、1930〜40年代頃、主にアメリカで行われていた「精神病の治療目的の手術」だ。主に脳の前頭葉白質切除という、脳の一部に直接

                                                                                    【書評】科学の進歩がもたらしたディストピアの歴史『禍いの科学 正義が愚行に変わるとき』 - Under the roof