立憲民主党の蓮舫参院議員(56)が、6月20日告示、7月7日投開票の東京都知事選に立候補する意向を固めた。27日午後に党本部で記者会見を開き、正式に出馬を表明する。参院東京選挙区の選出で知名度のある国会議員の蓮舫氏と、3選を目指す現職の小池百合子都知事(71)らが争う構図となれば、激しい選挙戦が展開される見通しだ。(大野暢子、山口哲人)※内容を随時更新しています。
同性婚を認めない民法や戸籍法の規定が憲法違反だとして、全国の同性カップルらが国を訴えた裁判で、3月14日の札幌高裁判決(斎藤清文裁判長)は「憲法24条1項に違反する」との初判断を示し、「同性間の婚姻も異性間と同じ程度に保障している」と踏み込んだ。憲法学者はこの判決をどう受け止めたのか。ポイントや意義を、憲法を専門とする慶応大法学部の駒村圭吾教授(63)に聞いた。(奥野斐) 同性婚訴訟 戸籍上、同性の2人の結婚を認めない民法や戸籍法は憲法違反だと訴えた裁判。原告には、戸籍上はともに女性だが、一人がトランスジェンダー男性で、男女として暮らすカップルもおり、原告らは「同性婚」ではなく、「婚姻の平等」を求める「結婚の自由をすべての人に」訴訟と呼んでいる。2019年に札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の5地裁に提訴。21年に東京地裁に追加提訴。これまでの地高裁判決7件のうち「違憲」「違憲状態」は6件に上
国内メーカーで防衛産業を強化する動きが相次ぐ中、消費者団体の日本消費者連盟(日消連)と主婦連合会(主婦連)、市民団体の武器取引反対ネットワーク(NAJAT)は21日、東京都内で会見を開き、次期戦闘機の共同開発に参加している三菱重工業と三菱電機の製品の不買運動などを呼びかけた。 両社が共同開発に参入している日本、英国、イタリアの3カ国による次期戦闘機は、第三国に輸出可能になる見込み。日消連の纐纈美千世事務局長は会見で「人の命を奪う武器をつくろうとする動きは、全力で止めなきゃいけない」と訴えた。 3団体はこの日、次期戦闘機の共同開発や武器輸出の中止を求める要請書を両社に提出した。両社に「死の商人にならないで」と訴えるはがきを送る運動も始めている。はがきの印刷用データは日消連などのホームページからダウンロードできる。(望月衣塑子)
東京都世田谷区は二十二日、二〇二三年度のふるさと納税制度に伴う区税の流出が前年度比十億円増で、過去最大の九十七億円に達したと発表した。二二年度から対策として返礼品を拡充して寄付を呼び込んだが、その効果も吹き消す損失で、保坂展人区長は「大変ショック。このままなら百億円、百五十億円と進む。耐えられない」と国による制度の見直しが必要と訴えた。 流出額は昨年、区民が制度を利用して他自治体に寄付したことに伴う本年度の区税控除額の総計。一三年度は六千万円だったが、年々、特産品など豪華な返礼品をそろえる自治体への寄付が増え、流出額が膨張。十一年間の流出は累計四百五十八億円に上った。 区は長年、返礼品を福祉作業所で作ったお菓子など社会的意義のあるものに限っていたが、昨年度から区内の名店の商品やクーポン券などをそろえ「返礼品競争」に加わった。果たして二二年度は前年度の倍の二億八千万円の寄付が集まったが、流出
公明党が次期衆院選の東京都内の小選挙区で、自民党の全候補を推薦しない方針を決めたことに関し、本紙が前回2021年衆院選の結果に基づいて試算したところ、自民が公明票をすべて失うと仮定すると、公明の推薦を得て勝利した自民候補14人の小選挙区のうち、多くが当選ラインを下回る「逆転区」になる可能性があることが分かった。(記事の最後に試算表あり) 本紙は都選管などの資料を用い、比例代表での公明の得票を、小選挙区ごとに集計。小選挙区で公明の推薦を受けた自民候補の得票数から、この比例公明票を差し引いた。その結果、閣僚経験者の14区の松島みどり氏や22区の伊藤達也氏を含む7人が、次点の立憲民主党の候補に逆転された。 23区の小倉将信こども政策担当相は、約13万3000票で当選ラインを超えた。しかし、約6000票差まで立民の伊藤俊輔氏が迫り、約2万9000票の比例公明票の後押しがなければ逆転を許した可能性が
政府が2013年6月にまとめた「日本再興戦略」を巡り、1人当たりの名目国民総所得(GNI)を「10年後に150万円以上増やす」とした目標の達成が困難となった。目標額の半分しか届かない見通しで、生産性や賃金が上がらない日本経済の停滞を示す。岸田政権は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の教訓を生かし、低成長から抜け出す道筋を描けるかが問われている。(近藤統義) 国民総所得(GNI) 「国内」で生み出された付加価値に着目したGDPに、「国民」という概念を用いて個人や企業が海外から受け取った利子や配当を加えた統計。これを人口で割ったのが1人当たりGNI。企業の所得も含むため、家計の収入そのものを意味するわけではない。日本企業のグローバル化が進んで海外での稼ぎが膨らみ、GNIとGDPの差は広がっている。 12年末に発足した第2次安倍政権は、再興戦略に民間投資の活性化や成長分野の開拓、海外市場の獲得
大規模な金融緩和を中心とした安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」の指南役として、当時内閣官房参与を務めた浜田宏一米エール大学名誉教授(87)は本紙のインタビューで、10年に及ぶ政策の効果について「賃金が上がらなかったのは予想外。私は上がると漠然と思っていたし、安倍首相(当時)も同じだと思う」と証言した。大企業の収益改善を賃上げへとつなげる「トリクルダウン」を起こせなかったことを認めた。 (渥美龍太、原田晋也、畑間香織)
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