ウクライナへの全面攻撃を開始してから2年を迎えようとする中、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領には自信がみなぎっている。期待されたウクライナの反転攻勢は、大きな成果を上げて同国政府が強力な交渉カードを握るという状況には至っていない。メディアが報じるのは中東情勢の混乱を巡るニュースばかりで、米国では超党派のウクライナ支援が議会の対立と機能不全によって頓挫している。2024年米大統領選の共和党候補として有力なドナルド・トランプ前米大統領が親プーチンに傾いていることは、言うまでもない。
各国の戦車。英製「チャレンジャー」(左上)、仏製「ルクレール」(右上)、ポーランドの独製「レオパルト」(下左)、米製「エーブラムス」(右下)(2023年1月25日作成、いずれも資料写真)。(c)AFP 【1月26日 AFP】ドイツ、米国両政府がウクライナに戦車の供与を決定したことを受け、ロシア大統領府は26日、西側諸国によるウクライナへの近代的な戦車の供与は、紛争の当事者となったことを意味するとの認識を示した。 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は記者会見で、「欧米諸国は、戦車を含むさまざまな兵器の供与が紛争への関与を決して意味しないとの見解を重ねて示している。われわれはこれに強く異を唱える。モスクワでは、これは紛争への直接的な関与と見なされており、関与が拡大していると見ている」と述べた。(c)AFP
北欧のフィンランドとスウェーデンが北大西洋条約機構(NATO)の加入に踏み切る可能性が出て来た/Dursun Aydemir/Anadolu Agency/Getty Images (CNN) 北欧のフィンランドとスウェーデンが、北大西洋条約機構(NATO)の加入に近く踏み切る可能性が出て来た。 複数のNATO当局者は10日までにCNNの取材に応じ、両国の加盟に関する議論はロシアによるウクライナ侵攻以降、極めて重大な意味合いを帯びるようになったと明かした。 米国務省の複数の高官は、この問題は先週開かれたNATO外相会議でも取り上げられたとした。フィンランドとスウェーデンの両国外相もこの会議に加わっていたという。 NATO当局者は、両国の加盟問題の議論が出てきたことはウクライナへの侵攻がNATOの同盟関係を再活性化させたり、一体感を強めたりするだけの結果をもたらしたことを意味すると指摘。ロシ
4月1日、ロシアのプーチン大統領が、「非友好国」に輸出する天然ガス代金がルーブルで支払われなければ、ガスの供給を止めるという脅しを実行した場合、欧州とロシアの双方とも失うものは大きく、「共倒れ」の危険性をはらんでいる。写真は独ル部ピンのノルドストリーム2のパイプライン関連施設で3月撮影(2022年 ロイター/Hannibal Hanschke) [ロンドン 1日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領が、「非友好国」に輸出する天然ガス代金がルーブルで支払われなければ、ガスの供給を止めるという脅しを実行した場合、欧州とロシアの双方とも失うものは大きく、「共倒れ」の危険性をはらんでいる。 冷戦期においてさえ、当時のソ連が欧州向けガス輸送を決して止めることはなかった。しかし、プーチン氏は3月31日に署名した大統領令で、4月1日以降は外国の買い手にユーロでなくルーブルでの代金支払いを義務化。それが
EU)欧州委員会のヨハンソン欧州委員(内務担当)は23日の記者会見で、加盟国が28日に開く内相理事会で、ウクライナから難民を受け入れる「負担の公平な分担」について協議を開始すると述べた。写真はEUの旗。ブリュッセルで2021年5月撮影(2022年 ロイター/Yves Herman) [ブリュッセル 23日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のヨハンソン欧州委員(内務担当)は23日の記者会見で、加盟国が28日に開く内相理事会で、ウクライナから難民を受け入れる「負担の公平な分担」について協議を開始すると述べた。 2015―16年にシリア難民が大量に域内に流入した際に、受け入れ人数を巡り加盟国が激しく対立した失敗を繰り返さないようにするため、各加盟国に受け入れなければならない難民の数を割り当てることはしないと説明した。
独西部ドルトムントで、国際銀行間通信協会(SWIFT、スイフト)の決済網からのロシアの排除を訴えるデモ隊(2022年2月25日撮影)。(c)Ina FASSBENDER / AFP 【2月26日 AFP】ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、西側諸国は厳格な対ロシア制裁措置に合意したが、「金融核兵器」とも呼ばれる国際銀行間通信協会(SWIFT、スイフト)の決済網からの排除については、エネルギー供給の途絶を懸念する欧州連合(EU)主要国の抵抗により発動が見送られた。 ウクライナは西側諸国に対し、世界の銀行が送金に使用しているスイフトからロシアの銀行を排除するよう強く訴えている。だがジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は今週、それを選択肢の一つとしつつも、「今のところ、欧州諸国の望む姿勢ではない」と説明した。 前欧州理事会(European Council)常任議長(EU大統領)のドナ
「NATO(北大西洋条約機構)に加入することが、自国の安保を脅かす」という理由でウクライナを全面侵攻しているロシアが、今度はフィンランドとスウェーデンに対しても「NATO加入が軍事・政治的悪影響を及ぼすだろう」として強迫に乗り出した。 25日(現地時間)米フォックスニュースによると、ロシア外務省の報道官はこの日の会見で「フィンランドとスウェーデンがNATOに加入しようとする動きをみせ、ロシアの安保を脅かす行為をしている」とし「実際NATOに加入すれば有害な結果を招く恐れがあり、軍事・政治的に深刻な結果に直面するだろう」と主張した。 またロシア外務省はツイッターを通じて「フィンランドがNATOに加入すれば、ウクライナのようになる恐れがある」と警告した。 ロシア外務省は「フィンランド政府が軍事的にどちらにもつかない政策をとり続けることが、北ヨーロッパの安保と安定を担保する重要な要因だと判断して
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