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ブックマーク / saebou.hatenablog.com (15)

  • ウェストコーストのルーツを探して~『エコー・イン・ザ・キャニオン』 - Commentarius Saevus

    『エコー・イン・ザ・キャニオン』を見てきた。 www.youtube.com ローレル・キャニオンの音楽を扱った音楽ドキュメンタリーだが、少し前に公開された『ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック』とは違う映画である。ジェイコブ・ディランがさまざまなアーティストたちとのデュエット形式で行ったウエストコーストロックのカバーライヴ&アルバムの制作過程に、60年代にローレル・キャニオンで活動していたアーティストたちのオーラルヒストリーを組み合わせた作品である。ライヴでとりあげる曲について、その制作にかかわったアーティストたちに当時のことをきき、それを含めて曲を作っていく。 とにかく出てくるアーティストたちがすごく、バーズやバッファロー・スプリングフィールドのメンバー、ジャクソン・ブラウン、エリック・クラプトン、リンゴ・スターなど当時を知る大御所たちから、ライヴに出演するフィオナ・アッ

    ウェストコーストのルーツを探して~『エコー・イン・ザ・キャニオン』 - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2024/05/08
    なるほどそういうことか。
  • 理想の共同体をゆるがす暴力の陰~『ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック』 - Commentarius Saevus

    『ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック』を見てきた。 www.youtube.com 1960年代から70年代にかけて、ロサンゼルスの音楽文化の中心地だったローレル・キャニオンについてのドキュメンタリーである。ロサンゼルスの中心部のすぐ近くにあるのだが、緑の多い山々で環境が良く、ミュージシャンがどんどん集まってきたそうだ。バッファロー・スプリングフィールドやラヴ、ママス&パパスなどのメンバーをはじめとして、リンダ・ロンシュタットやジョニ・ミッチェル、ドアーズのジム・モリソンなどが住んでおり、やがてイーグルスがここから生まれた。鍵もかけずにみんなで家を共有し、暇さえあればみんなで音楽を作っていて、とてもクリエイティヴな最高の環境だったらしい。 序盤くらいまではいかにローレル・キャニオンが理想郷みたいなところだったか…という話である。移り住んでくる男性ミュージシャンが次々とジョニ

    理想の共同体をゆるがす暴力の陰~『ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック』 - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2024/05/08
    おもしろそう / こういう場においてビーチボーイズはどんな存在だったのか気になるところ
  • ジョンとヨーコの別居期間を追ったドキュメンタリー~『ジョン・レノン 失われた週末』(試写) - Commentarius Saevus

    『ジョン・レノン 失われた週末』を試写で見た。ジョンとヨーコが別居し、ジョンがアシスタントで恋人だったメイ・パンと暮らしていた18ヶ月間を追ったドキュメンタリーである。 www.youtube.com メイ・パンとジョンの話はファンの間ではけっこう有名なのだが一般的にはあまり知られていないので、こういうドキュメンタリー映画ができたことは意義があることだと思う。メイとジョンのなれそめは極めて奇妙で、ヨーコが独り身だったアシスタントのメイにいきなりジョンと付き合ってくれと頼んだことから始まる…ということで、現代の感覚だとセクハラだし当時としてもが夫との交際を頼んでくるとかいうのは常識外れもいいとこだと思うのだが、異常に押しの強いヨーコのせいで、ジョンもメイもあれよあれよという間に巻き込まれてしまう。最初はいい迷惑みたいな感じだったジョンとメイだが、2人ともわりと個性的な人でうまがあって、だん

    ジョンとヨーコの別居期間を追ったドキュメンタリー~『ジョン・レノン 失われた週末』(試写) - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2024/05/08
    ビーといえばとかくおっさんの思い入れ過多な文しか読めないところ若い方のフラットな意見が読めるのは本当にありがたい。/ 洋子はパン時代を黒歴史にしてMVなどからも消したりしてたから明らかになるのはいいこと。
  • 面白いが時代を感じさせるところもある古典の読み替え~『ウィキッド』 - Commentarius Saevus

    『ウィキッド』をロンドンのヴィクトリア・アポロ劇場で見た。日でもやっていた作品だが見たことがなく、初見である。『オズの魔法使い』の西の悪い魔女をヒロインにした古典の読み替え前日譚である。 西の悪い魔女ことエルファバが倒された後、良い魔女グリンダが実は昔エルファバと友達だった…という話を持ち出され、回想をするというような枠がある。エルファバはマンチキン総督一家の娘だが、母親の不倫でできた子どもで、生まれた時から肌が緑色だった。そのため、母がまた妊娠した時には父親が次女の肌が緑色にならないよう、特別な草ばかりべさせていたので、おそらくそのせいでエルファバの妹ネッサローズは両足が動かない。エルファバとネッサローズはシズ大学に入学し、そこで人気者のグリンダと出会う。最初はエルファバをいじめていたグリンダだが、反省して仲良くなる。一方、エルファバは大学で魔法の才能を見いだされる。 かなり複雑なプ

    面白いが時代を感じさせるところもある古典の読み替え~『ウィキッド』 - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2024/04/12
    まさに!2000年代に見たクチですがそれまでにない感覚で新時代を感じたわれわれでした。今現在がこれと違う感覚になったというのも興味深い。20年経ったのだねえ…。
  • 科学者の見る小さな世界と科学の大きな影響~『オッペンハイマー』(試写、ネタバレあり) - Commentarius Saevus

    クリストファー・ノーラン監督の新作『オッペンハイマー』を見てきた。 www.youtube.com 物理学者で原爆開発の立役者のひとりであるJ・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィ)の伝記映画だが、全人生はカバーしていない。オッペンハイマーが若手研究者として頭角を現し始めたくらいから始まり、ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)が商務長官就任を却下されるところまでで終わる。この終わりはいったいオッペンハイマーの人生にどういう関係が…と思うかもしれないのだが、実際に見ると極めてきれいに着地している(ここも面白いのだが、あんまりネタバレすると良くないのでこのレビューでは割愛する)。 まず、序盤でけっこういやな気持ちになることを覚悟したほうがいい…というか、オッペンハイマーがロスアラモスにマンハッタン計画のための科学者村を作り、原爆の実験を成功させるまでが、まるでむちゃくちゃ

    科学者の見る小さな世界と科学の大きな影響~『オッペンハイマー』(試写、ネタバレあり) - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2024/04/01
    ふむ
  • ワム!の来歴がよくわかるドキュメンタリー~『ワム!』(配信) - Commentarius Saevus

    Netflixで『ワム!』を見た。タイトルからわかるようにワム!のドキュメンタリー映画である。 ワム!はジョージ・マイケルがメインでアンドルーがオマケみたいに扱われることもあるが、このドキュメンタリーを見てわかるのは、ワム!のカラーはけっこうアンドルーの明るくて享楽的な性格に影響されており、アンドルーの果たした役割が大きいということだ。メンバーは2人とも移民の息子で、貧しくはないがロンドンのごく庶民的な家庭で育っており、両方ともそれぞれの方向性で楽しいことをしたいと思ってバンドをやっていたということだ。アンドルーはワム!のバンドとしての楽しく陽気なイメージ作りに尽力し、私生活でも美女と付き合ってポップスターらしく暮らしていた。一方、ソングライターであるジョージは内向的・内省的な上にものすごく働き者…というか、音楽的野心が強くて、成功したい、とにかくすごい音楽を作って人から評価されたいという

    ワム!の来歴がよくわかるドキュメンタリー~『ワム!』(配信) - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2023/09/14
    私たちリアタイな世代はワム!がアンドリューのものだったと知っててケアレスウィスパー以降の活動は切なく眺めていたものです。陰キャ陽キャのありがちな友人関係。見ておもしろいと思います。
  • 今月のwezzy連載記事はプレコード映画『紅唇罪あり』のレビューです。 - Commentarius Saevus

    今回のwezzy連載記事はプレコード映画『紅唇罪あり』(1933)のレビューです。これは残念ながら日語字幕のついたソフトが出ていないのですが、それがもったいない面白い映画です。バーバラ・スタンウィック主演で、不景気の時代に虐待を受けていたヒロインが俗流ニーチェ思想にかぶれて強者の側にまわると誓い、肉体を駆使してあくどく出世する様子を描いた波瀾万丈の物語です。黒人女性も活躍し、異人種間百合みたいな表現もあります。 wezz-y.com

    今月のwezzy連載記事はプレコード映画『紅唇罪あり』のレビューです。 - Commentarius Saevus
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    maicou 2022/12/11
    WOWOWでオンエアされたものを録画して持ってた(貧乏バージョン)。当時の洋画がどれも意外に尖ってることに驚いた記憶。そういうのを選んでオンエアしてたのか(もしくは私が選んで撮っておいたのか)。
  • アメリカでなかなか売れなかった最初の女性ロックスター~『スージーQ』 - Commentarius Saevus

    スージー・クアトロに関するドキュメンタリー『スージーQ』を見た。 www.youtube.com スージー・クアトロの幅広いキャリアをプレジャー・シーカーズの頃から追うものである。クアトロ姉妹を中心に結成されたデトロイトのプレジャー・シーカーズは女性だけのロックバンドとしては最も古いもののひとつで、ベース奏者のスージー・クアトロ以外に後でファニー(これも女性だけのロックバンドとしては非常に初期のものとして有名)に入ったパティ・クアトロもここで活動していた。スージーはソロになってイギリスで大成功し、最初の商業的に成功した女性ロックスターとして歴史に名を残すことになる。 ランナウェイズのメンバーやデビー・ハリーをはじめとする後世の女性ロックミュージシャンがいかにスージーに憧れ、影響を受けたかということをわかりやすく説明している(スージーのレザービキニのポスターが誰に盗まれたのかは大きな謎だ)。

    アメリカでなかなか売れなかった最初の女性ロックスター~『スージーQ』 - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2022/05/21
    そうなんですよー。文金高島田で記者会見は当時の明星とかに載ってた。相手はバンドのギタリスト(和服)。記者(日本)との質疑応答も当時の女性観たっぷりで興味深かった記憶。/ 男性とデュオが唯一米ヒットかな。
  • 今月の連載は『唇からナイフ』についてです - Commentarius Saevus

    今月のwezzyの連載は『唇からナイフ』についてです。予定を変更してモニカ・ヴィッティの追悼記事です。 wezz-y.com 唇からナイフ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray] モニカ・ヴィッティ Amazon

    今月の連載は『唇からナイフ』についてです - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2022/02/21
    おお。大好きでした。
  • 佐藤由美子さんの「日本語版ウィキペディアで「歴史修正主義」が広がる理由と解決策」について - Commentarius Saevus

    ここ数日よく読まれているらしい、佐藤由美子さんの「日語版ウィキペディアで「歴史修正主義」が広がる理由と解決策」というエントリを読みました。こちらは月末の学会で発表するための準備のようなものだということです。 yumikosato.com こちらについて、日語版ウィキペディアに歴史修正主義がはびこっているとか、間違いだらけだということについては私もとくに異論はないのですが(間違いだらけで信用できないということは私もメディアに出るたびに言っているし、できるところは対処してます)、いくつかけっこう大きな事実誤認や、ウィキペディアの手続きに関する理解不足と思われるところがあります。ブログのコメント欄に書いて指摘したのですが、スパムフィルタか何かに引っかかったのか反映されていません。学会で発表するということであればウィキペディアじたいの仕組みについて誤解があるままだとあまり良くないだろうと思うの

    佐藤由美子さんの「日本語版ウィキペディアで「歴史修正主義」が広がる理由と解決策」について - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2021/01/18
    コメントは故意にスルーしてたのかなやっぱり。
  • 女王を称えてるだけ~『ボヘミアン・ラプソディ』における、クイーンの外に広がる闇 - Commentarius Saevus

    『ボヘミアン・ラプソディ』を見てきた。言わずと知れたクイーンの伝記映画である。 www.youtube.com 主人公であるザンジバル生まれのパールスィー家庭の息子フレディ(ラミ・マレック)がギターのブライアン(グウィリム・リー)とドラムのロジャー(ベン・ハーディ)のバンドに入り、ベースのジョン(ジョゼフ・マゼロ)も加入して大成功するが、やがてフレディは自分がゲイ(あるいはバイセクシュアル)だということを自覚しはじめ、恋人のメアリー(ルーシー・ボイントン)とも以前ほどうまくいかなくなってきたり、バンドとも亀裂が生じていろいろなトラブルを経験し、やがてエイズになったことがわかるが、ライヴエイドで奇跡の復活を…という話である。 とりあえず私のクイーンに対する思い入れが相当偏っているからかもしれないと思うのだが(初めて自分のお金で買ったシングル盤はフレディ追悼盤「ボヘミアン・ラプソディ」だった)

    女王を称えてるだけ~『ボヘミアン・ラプソディ』における、クイーンの外に広がる闇 - Commentarius Saevus
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    maicou 2018/11/17
    フラガールみたいなものかな(史実と違う)。そう考えるとビーチボーイズのラブアンドマーシーはすごくよく出来てたと思う。
  • ロックバンドやミュージシャンが、会社やマネージャーに文句を言うために書いた曲の数々 - Commentarius Saevus

    突然だが、ポピュラー音楽には「バンドが会社やマネージャーに文句を言うために書いた曲」というジャンルがある。ポピュラー音楽は芸術でありかつビジネスであって、まあ芸術家っていうのはどんなジャンルでもけっこう浮き世離れしているもんだが、それを売る興行主のほうは昔からあくどいビジネスばかりしていると相場がきまっているもんだ(というのは単純化しすぎだろうが、そういうこともある)。それでバンドやミュージシャンがレーベルやマネージャーに騙されたりすることもよくあるわけだが、そういう場合、芸術家はその怒りを歌にして表現する。ちょっと今日はそういう歌をリストしてみたいと思う。 ・レーナード・スキナード'Workin' for MCA'(1974) Lynyrd Skynyrd Workin' For MCA 「さっさと契約してくださいよ!」みたいな歌詞なのだが、けっこうユーモアのある曲だと思うので、辛辣さは

    ロックバンドやミュージシャンが、会社やマネージャーに文句を言うために書いた曲の数々 - Commentarius Saevus
  • 来学期から東京大学非常勤を辞めることになりました - Commentarius Saevus

    今年で東大駒場の非常勤講師を辞め、1年間実施した英日翻訳ウィキペディアン養成セミナーは来年から務校の武蔵大学に移すことになったのですが、この辞職とクラス移動の経緯について皆さん興味があるらしいので、学生に迷惑がかかるなどの差し支えが無い範囲で簡単に説明しようと思います。めちゃめちゃ長いので、イントロのあと3つの節に分かれています。 ・イントロ まず、私は2013年に留学を終えて日に帰ってきてからずっと東大駒場で英語の非常勤をしており、最初の二年は英語一列、今年は実験的な科目としてウィキペディアン養成セミナーをやっていました。学部から博士の一年まで東大駒場に所属していたので、英語一列には院生の時からTAとして関わっていました。去年からは武蔵大学に専任講師として就職したので非常勤先は辞めても良かったのですが、図書館とデータベースが使えること(これは研究者にとっては大変大事で、給料なんかより

    来学期から東京大学非常勤を辞めることになりました - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2015/12/23
    ツイッターで拝見してましたが遂にか。
  • ごく当たり前の状況についての戯曲〜パリ市立劇場『犀』 - Commentarius Saevus

    フェスティバルトーキョーの一環として彩の国さいたま芸術劇場にで上演されたパリ市立劇場の『犀』を見てきた。ウジェーヌ・イヨネスコの不条理劇である。これ、私は毎日そこらへんで起こっていることについての戯曲だと思うのだが、私の好みからするとちょっと演出が洗練されすぎていて、イマイチそういう泥臭い現実感を生かすことができていなかったように思う。 話じたいは、おそらくフランスのどこかと思われる小さな町で人々がどんどん犀になっていくというものである。主人公であるうだつの上がらないベランジェはとにかく犀になりたくないと思っているが、周りの人たちはどんどん「そのほうが楽だから」みたいな感じで犀になっていってしまう。 で、私はこれは実にありふれた状況を描いた作品だと思う。まわりの人がどんどん犀になっていくのは、まあ少なくとも女性だったり、同性愛者やトランスジェンダーだったり、民族マイノリティだったりする人た

    ごく当たり前の状況についての戯曲〜パリ市立劇場『犀』 - Commentarius Saevus
    maicou
    maicou 2015/11/25
    なるほど
  • 国会前抗議に行ってきた - Commentarius Saevus

    国会前の安保法制反対抗議に行ってきた。 前に反原発デモでちょっと不愉快な思いをしたことがあり(これはブログとかフェイスブックにも書いたはずだが)、元気がある時でないとちょっと日のデモに行く元気が出ないので、今回は学者の会に入るだけでプロテストには出かけていなかったのだが、首相のパフォーマンス等々があまりにもバカバカしいのと(なんだあの人魂は)、デモ参加者に対する性差別的な言動があまりにも目に付くので(学生団体のSEALDSに美人が多いことを売りにするとか)、学生時代に戻ってフェミニストっぽい簡易プラカードを作って行ってきた。 なお、マッドマックスのやつはともかく、裏側は日語のスローガンにしようと思ったのだが、漢字を使うと黒っぽくなってしまい、小さいプラカードだとかなり見栄えが悪くなるので、あきらめて両面英語にした。プラカードに英語が多いのを批判する向きもあるようだが、実際に作ると漢字を

    国会前抗議に行ってきた - Commentarius Saevus
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