「日本に帰ってくるのは、これが最後になるかも知れない」 3年ぶりにイタリアから帰国した塩野七生氏は、そう何度となく口にした。
「日本に帰ってくるのは、これが最後になるかも知れない」 3年ぶりにイタリアから帰国した塩野七生氏は、そう何度となく口にした。
「書籍オンライン」「DIAMOND愛読者クラブ」を運営する編集部。経営、経済、ビジネススキル、自己啓発、 マネー、健康、女性実用、子育て、サイエンスなど多様なジャンルのオリジナルコンテンツを発信している。 定番読書 読まれる本には理由がある──。 情報が次から次へと溢れてくる時代、長く支持されている定番書の普遍的な価値が増しています。 そこで、この連載では、今こそ読みたいロングセラーのメッセージを紹介します。 バックナンバー一覧 情報が次から次へと溢れてくる時代。だからこそ、普遍的メッセージが紡がれた「定番書」の価値は増しているのではないだろうか。そこで、本連載「定番読書」では、刊行から年月が経っても今なお売れ続け、ロングセラーとして読み継がれている書籍について、著者へのインタビューとともにご紹介していきたい。 第2回は2007年に刊行、大ベストセラーとなり、今でも定番書として読まれ続
毎年恒例、サイボウズ株式会社主催の総合イベント「Cybozu Days」が2021年も開催されました。今回のテーマは「LOVE YOUR CHAOS」。クラウドサービスの活用事例から中年の生き方まで、幅広い“カオス”なセッションを行いました。本記事では「中年エンジンの見つけ方 『24時間戦えますか』から『40年間楽しめますか?』へ」の模様を公開。中年が抱える「やる気がでない」という問題。その原因と解決策について、議論が繰り広げられました。 なぜ中年になるとやる気が出ないのか? 野水克也氏(以下、野水):ここから本題です。そもそもやる気が出ない問題どうするかという本題に今から突っ込んでいきたいと思います。 今回「中年エンジン」というタイトルにしているんですが、それを図にしてみました。なぜ中年になると自分の力でなかなか(エンジンを)ブーンと回せないのか。やる気が出ないのか。 これは僕の論なんで
2018年9月8日 builderscon tokyo 2018 (#builderscon)に登壇しました。様々なタイプのエンジニアが集まる大イベント。エンジニア寄りの話ばかりの中でデザインの話をしてきました。とはいっても、直球のデザインの話をしても面白くないと思ったので「デザイナーとうまく協働する方法」というコミュニケーションについて今やっているコトと今後の課題について話しました。 職種を超えた言語共有の難しさ ニュアンスだけでなく言葉ですら捉え方は様々です。デザイナーの間でさえ「デザイン」という言葉から思い浮かべる職域や働き方が微妙に異なります。「プロダクトのあるべき姿」であればなおさらです。人によって「良い」の定義が異なれば、優先順位も微妙に変わります。 こうした課題を解決すべく、言語化・視覚化があちこちで行われています。ペルソナを作るのもひとつですし、プロトタイプも方向性を共有す
本を読んでも「わかったつもりになっているだけ」のことが多い 篠田真貴子氏(以下、篠田):今度は山口さんにも少しお話を伺いたいです。働く中で、大きな人生の課題に直面した場面がもしあるのであれば、どんなことだったか。ここで言う「教養」とされるものが、その時山口さんにどうつながっていったのか。少しお話しいただけますでしょうか。 山口周氏(以下、山口):僕は働く中でというとあまりなかったですね。一番最初に電通に入って、「何だこの会社は」って思いましたけど。今思うと、もともと大学で文学部だったので、経済学に対する興味とかがなくて、本当に触る程度しかやってこなかったんです。 「なんでこんな無意味なことをやってる会社なのに、給料がやたら高いんだろう?」ということが一番最初の疑問で、そこからいろんなことを調べたりしました。 堀内さんが体験されたような、人格がぐらぐらするような危機的な状態って、僕にもたぶん
本を読んで線を引くだけでは、ほとんどの記憶を忘れてしまう 篠田真貴子氏(以下、篠田):あともう1個だけ、短く質疑応答をして締めようと思います。「アウトプット」ないし「活用」という観点でのご質問もいただいているんですよね。読んだものを血肉にするのに、どうアウトプットすればいいのか。SNSですか? という手段に関するご質問もあれば、意識しているポイントはあるのかという観点でのご質問もあるんですけれども。 本当はこれだけで50分いけるテーマだとはわかっておりますが(笑)。残り時間が10分ぐらいなので、短めに。読んだもの、インプットしたものを血肉にしていくという意味でのアウトプットって、どう考えていらっしゃいますか。これも堀内さん、山口さんそれぞれ教えていただけますか? 堀内勉氏(以下、堀内):はい。アウトプットはですね、確かに本を読むと「おもしろかった」と言って、線を引いたりしますよね。それで終
自分の気持ちを余すところなく相手に伝えたいと思うとき、私たちは自らのボキャブラリーを振り絞って言葉を選択します。気持ちや考えという無形のものを言語化するために「考える」ということを意識的ないし無意識に行いますが、逆にどのような言葉を選択するかということが私たちの「考え方」に影響することもあるのだとバンガー大学の認知神経科学教授のギヨーム・ティエリー氏が解説しています。 The power of language: we translate our thoughts into words, but words also affect the way we think https://theconversation.com/the-power-of-language-we-translate-our-thoughts-into-words-but-words-also-affect-the-w
よく「文化人類学を専攻していたことが、UXリサーチの仕事に役立っていますか?」というご質問をいただきます。今日は私なりに感じていることを書いてみたいと思います。 文化人類学へ至った背景まず私のバックグラウンドからお話したいと思います。私の出身校ICUはリベラルアーツ教育で、幅広く授業をとった上で3年次から専攻を選ぶことができます。入学当初は国際関係学や開発学を学び、国連やNGOなどで途上国開発に携わる仕事がしたいと思っていました。ただ、教室で授業を受けているだけではピンとこないことも多く、もっと現場のことを知りたいと思い海外ボランティアとしてトルコとベトナムを訪れました。 トルコで訪れたのは、外国人が来ることがほとんどない田舎町。私たちのことを物珍しそうにしながらもとても歓迎してくれました。町の真ん中に共同のかまどがあり、女性たちがいつも楽しそうにパンを焼いていたのが印象的でした。 ベトナ
リモートワークの普及によって、社員からの積極的な発言が減少したり、仕事を頼みにくくなるなど、さまざまな課題が浮かび上がっています。社員の力を引き出すために有効な「自走型組織」を目指すためには、どのような力が求められているのでしょうか。本記事では、これからの時代に求められる「問い」の力とは一体どのようなものなのか、株式会社クエスチョンサークル代表取締役の宮本寿氏が解説しています。 これからの時代は「適切な問い」を持つ力が重要 宮本寿氏:私が大学受験をしていた頃の25年くらい前なんかは、知識を持っている人が優秀とされて、ビジネスの場面においても、いろんな知識を持っている方、経験の蓄積がある方が重宝されるような時代だったと思うんですけれども。 これからの時代は、必ずしも自分が知識を持っていなくても、適切に問えることが重要です。ここで間違った問いをしてしまうと、しかるべき情報が得られないわけですね
人権運動だから、環境保護だから、100%正しい目的のためにやっているのだから、という理屈を唱える人はいるだろう。実はこの考え方が一番危険だ。 人間社会には100%潔白で公明正大な人などというものは存在しないにもかかわらず、自分の側が正義だと思えば、自分の醜さや悪意に気づかずに、あるいはそれに向き合うことなく、相手に人差し指を突きつけることができるからだ。この快感はやめられない刺激を生む。 差異化を放棄することは知性を放棄すること 圧力をかけて対象となる会社や個人を貶めることに続く運動の目的は、相手に何らかのことを無理やり「表明させる」ことだ。これは文化大革命のときの「自己批判」の手法と同じだが、そこにおいて、人間が積み上げてきた文明や叡智は消し飛んでしまう。なぜか。 物事をすべて、白か黒か、正統か異端かに分けてしまえば、その他の存在は消え、差異化する努力や知的営みには何の意味もなくなってし
「この本のおかげで、いまの私がある」をテーマにお話を伺う連載「私の本」。今回は、国際政治学者の三浦瑠麗さんにお話を伺いました。このコロナ禍を生き抜くために、きちんと政治を知る必要がある。そのために読むべき本を教えていただきました。 実態と乖離があるアメリカの世論調査 今年11月にはアメリカの大統領選挙があります。前回は、世論調査でリードしていたヒラリー・クリントンの優勢が報じられていましたが、トランプ当選の線があると私が考えたのには、やはり一部の都市や大学町に限られないアメリカというものを見ていたからでしょう。私の夫の母方の一族はノースカロライナ州とサウスカロライナ州に住んでいます。共和党員の多いコミュニティで、伝統的な白人スポーツのNASCARの興行主である親戚とともに過ごす経験は、地に足の着いた共和党理解につながったと言えるかもしれません。貧乏でみじめな負け犬白人というレッテル貼りとは
宮沢賢治の言葉の中に、「永久の未完成これ完成である」という有名なものがある。 今から100年も前の時代にあって、どれだけ先見的な考え方を持っていたのだろうと思う。 我々はどうしても、何らかの創作物を不完全な状態で出すことに抵抗感を持ってしまうが、宮沢賢治でさえも「完成はない」という考えを持っていたということには逆に勇気付けられる。我々が作るものは、宮沢賢治の作品以上に「永久の未完成」である。 「永久の未完成これ完成である」という言葉が書かれていたのは「農民芸術概論綱要」1という作品の中である。この作品は「芸術」について語ったものであるが、いまの時代の経営論・組織論として読みたくなる言葉に溢れている。以前このブログで論じた「ホラクラシー」は、個人個人の感性や主体性を活かしながら個と全体を統合していく生命体のような組織モデルであったが、「農民芸術概論綱要」で論じられている内容もそれと共通するも
やたらとインプットとアウトプットをたくさんやっているのに、なんだか、言っていることが表面的で、ちっとも面白くない人がいる。 そういう人はたいてい、「アウトプット」はやってるけど「活用」を疎かにしている。 たとえば、「良い文章の書き方」の本を読んだら、そういう人は、単に「良い記事の書き方」のまとめ記事を書く。そして、それを「アウトプット」と言っている。 しかし、これでは、知識は血肉にならない。 血肉になっていない知識は、畳の上で練習した水泳のようなもので、いくらやっても泳げるようにはならない。 インプットした知識を血肉にするには、インプットした「良い文章の書き方」のテクニックを使って、自分のオリジナルの文章を書く必要がある。 つまり、インプットした知識をそのまま出力するだけではダメで、その知識を使って、具体的な何かをしないと、血肉にならないのだ。 アウトプット <<<|越えられない壁|<<<
2018年末、東浩紀氏は、株式会社ゲンロンの代表取締役を辞任した。 崩壊寸前だったゲンロンの劇的なV字回復が始まったのは、この時である。 一般に、会社経営のV字回復のドラマは、V字回復をさせた新社長を主人公として描かれる。 『ゲンロン戦記』がユニークなのは、V字回復の物語を、会社をダメにしてしまった旧社長を主人公として描いた点である。 Vという文字の、左半分を書いたのである。 本書では、ずさんな経営 --- 仕事内容も理解しないまま仕事を丸投げしたり、仲たがいしたり、社員に不満がたまったり、社員に逃げられたり、甘い見積もりと放漫経営で会社の資金が尽きて借金したり、といった、旧社長のダメっぷりが赤裸々に告白されているが、それでも創業してから8年も会社経営を続けられたことは、心からの尊敬に値する。 ゲンロンでは、出版事業、イベント開催、教育事業、オンライン動画配信事業などをやっているが、それら
TOP健康・ボディケア・リフレッシュ健康・ボディケア・リフレッシュニュースその他(健康・ヘルスケア)三浦瑠麗さん「相手にグッドウィルで接し、期待をしない。そしてフェアに振る舞うこと」│強靭な「胆力」の養い方1【美的GRAND】 長く続くステイホームの中でも、いたずらに未来を恐れず、打たれ強く、先へ先へと進む勇気をもちたい…。希望ある未来を生き抜くための強靭な「胆力」を養うヒントを、三浦瑠麗さんに伺いました。 教えてください、三浦瑠麗さん。 “毅然とした私”でいられる秘訣とは? “相手に対して基本的に好意をもつよう努め、グッドウィルで接し、期待をしない。そして、限りなくフェアに振る舞うことです” 私たちの日常を大きく左右するのは周りにいる人たちです。周りの人たちがどう思っていそうか、自分に対してどう振る舞ったかで、1日は大抵決まってしまいます。 なぜ、周りの人たちはいきなりぶっきらぼうになっ
実践するための3つのポイントとは 日々の業務にジョブ・クラフティングを取り入れるためには、ポイントが3つあります。 1つ目は、自分の役割を柔軟に見直すことです。私たちは、「前任者がこういうふうにやっていたから」「引き継ぎでこれをやれと言われたから」などと、自分の仕事を限定的にとらえてしまいがちです。そこで、改めて、自分の役割とは何か、自分の所属する部署やポストは何のためにあるのか、といったことを問い直してみます。すると、今やっていないことであっても、実はやるべきことがあるのではないか。そしてそこに、自分の強みや、関心のあることを取り入れていくことができるのではないか、と考えを広げていくことができます。 2つ目は、日々できる、些細なことから始めること。仕事を見直すといっても、いきなり大きなことをやろうとすると、なかなか前に進みません。例えば、「普段話さない上司に少し話をして感触を探る」「仕事
2021年4月に開学予定の叡啓大学(仮称 設置認可申請中)では、新しい時代を切り開く人材の育成を目指し、各方面で活躍する方々を客員教授として迎えています。開学に先駆けて、客員教授予定者の1人である山口周氏と、学長予定者である東京大学副学長の有信睦弘氏が「これからの時代を生き抜く人材」について、オンライン対談を行いました。本記事では、働き方が大きく変わっている中で重要性が増している「自己規律」や、問題を見つけ出す「構想力」について意見を交わしました。 自分が夢中になれるものを見極める力 早田吉伸氏(以下、早田):それではさっそく、山口さんにお話を伺っていきたいと思います。今日の対談では「これからの時代を生き抜く人材」ということで設定させてもらったんですけれども。そもそもこれからの社会に必要な人材、もしくは必要な力はどういうものだとお考えでしょうか? 山口周氏(以下、山口):なかなかいきなり大
新R25では、これまで多くの著名人に取材してきました。 しかし一方で、「まだそこまで知られていない逸材」が、どこかにいるのではないか?という思いも常にあります。 そこで、さまざまなインフルエンサーに、“自分のまわりで、面白いと思う人”を推薦してもらうことに。 今回はどんな逸材が登場するのでしょうか? 紹介不要の大物インフルエンサー、堀江貴文さん。今回堀江さんが推薦してくれたのは…事務所に所属しない“フリー女優”寺田有希さん。 演技にMC、音楽活動まで幅広く活躍されている寺田さんは、YouTubeチャンネル「ホリエモンチャンネル」で、7年近く堀江さんの相方としてMCを務めています。 堀江さんからも、このように全幅の信頼を感じる推薦コメントをいただいているのですが…あの破天荒かつ自由な堀江さんと1対1で対峙するって、とんでもないことだと思うんです。 ビジネスの現場では格上の存在と対峙しなければ
当たり前の話かも知れないんですが、ちょっと書かせてください。 「頭がいい人は、難解なことでも分かりやすい言葉で説明出来る」みたいな信仰というか、都市伝説というか、聖闘士の伝承みたいなテキストが時折観測されるんですが、みなさんご存知でしょうか。 「頭がいい人 説明」とかでぐぐってみると、いろんなページが引っかかりますよね。 私、あれちょっと違うというか、色々誤解されてるなあ、と思っていまして。 正確には、「頭がいい人は、相手に説明をする目的と、相手にどこまで理解させる必要があるかを見極めることが上手い」というべきなんじゃないかなあ、と。そんな風に考えているのです。 昔、私が今とはまた違う職場にいた頃、一人「すごく説明が上手い人」が同じ部署にいました。彼のことを、仮にTさんと呼びます。 Tさんはエンジニアで、私よりも十年くらい先輩で、当時その職場に参加したばかりだった私がいたチームの、チームリ
こんにちは。ミクシィでスポーツやライブエンタメ関連の技術部長を担当している石井です。社内向けに書いている記事を少しづつ外部公開していきます。 大規模なサービス開発組織で働いていると、技術職スタッフにおいても、視座の高さを求められることが増えます。「視座の高さ」という単語は、曖昧で、入社していきなり「視座!視座!」と言われても、「えらい人がなんか言うとる」「わいには、まだ早い」くらいで、腹落ちしないと思います。しかし、給与体系にも紐づいていたりするので、給与が上がってくると、「視座をもうちょっとあげてもらわないとね…」と上長から言われれて「えー」となるかもしれません。私の考える「視座の高さ」と、なぜ専門職にも必要になるのかを説明しつつ、サービス開発と組織の関係について考えてもらう機会になればと思います。 私は、エンジニアリングを、単にプログラミングを書いたりすることで技術課題解決するというこ
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