死海沿岸にできた陥没穴。ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地ミツペシャレム付近で(2021年9月23日撮影)。(c)Menahem KAHANA / AFP 【11月6日 AFP】死海(Dead Sea)に臨むイスラエルの観光都市、エンゲディ(Ein Gedi)。スパリゾートとして全盛期だった1960年代には、温水プールで汗を流した行楽客がそのまま塩辛い死海に滑り込んでいた。だが今、その岸辺は穴だらけになっている。 東西を断崖に挟まれつつ、砂漠の中に壮大に広がる死海は60年代以降、表面積の3分の1を失った。毎年約1メートルずつ縮小しており、残されるのは、白く塩が吹いた陥没穴だらけの月面のような景色だ。 深さ10メートルを優に超えるものもある穴は、死海が縮小しつつある証しだ。 塩湖である死海では、湖水が減少すると地下に塩分が堆積する。だが、たびたび起きる鉄砲水が地下に浸透すると、堆積物中の塩の結晶