2024年5月13日に厚生労働省の社会保障審議会年金部会が開催されました。議題の1つは専業主婦(夫)が年金保険料を負担せず国民年金に加入し老齢基礎年金等を受給できる「第3号被保険者」について。自営業者や共働き夫婦に比べて、優遇されているとの批判もある同制度。一方では日本の成長を支えてきた制度とも言えます。どのような論点があり、今後どのようになるのか考えてみましょう。 ■第3号被保険者とはどんな立場なのか公的年金制度のうち国民年金は20歳以降に加入し、60歳まで加入が続きます。その中で、学生、自営業、無職の人は第1号被保険者というグループになります。会社員と公務員はもう1つの公的年金である厚生年金にも加入し、第2号被保険者というグループになります。第3号被保険者は、①第2号被保険者に扶養されている配偶者で、②年収130万円に満たない人が対象となります。会社員と公務員の配偶者がいる専業主婦(夫