学校へ執拗にクレームをぶつける「モンスターペアレンツ(モンペ)」。私立中学校の取材経験が多い鳥居りんこ氏は「厄介なモンペが増えていて、先生方は疲労困憊になっている」という。わが子のいとしさゆえの親バカ行動といえるが、手が付けられないほど悪質化することもある。一方、学校から「モンペ認定」を受ければ、本当に困ったときに手助けを得られなくなる。いまどきのモンペの特徴と、誤解を避けるポイントを、鳥居氏が解説する――。 モンスターペアレンツに疲労困憊な先生が増えている 筆者は私立中学校を取材する機会が多くあるのだが、そのたびに「先生という職業は大変だな」としばしば感じる。その責任の重さに対して、給与や労働時間、心労の度合いが余りにアンバランスに思えるからだ。 その原因のひとつは、保護者の「過剰な要求」にあるのではないだろうか。ある中高一貫校のベテランの先生が、ある日、筆者にこうこぼしたことがある。