映画『MINAMATA』は、日本では 2021年9月23日に全国公開されました。このウェブページの筆者(入口紀男)は、その映画が現代社会にもたらす「公益」に期待して、近くの TOHOシネマで観ました。以下、筆者の「感想」とその後の「アクション」についてお伝えいたします。 水俣で生まれ育った筆者が映画『MINAMATA』を観た全体の印象は、およそ最初から最後まで、事実と異なっているときに感じる「違和感」の連続でした。映画に出て来る木々や植物の種類も、家の造りようも、すべて水俣のものとは違っていました。石造りで畳の部屋という家は水俣にはありませんでした。また、官憲が令状を明示しないで家宅捜索をしたり、そこで人を殴ったりするようなことは、水俣でなくても、法治国家では起こり得ないことでしょう。 筆者は映画が制作される前(2018年)に制作・主演のジョニー・デップに手紙を送り、「水俣病」は地域に対す