〈令和の空の下で 県内高校「応援練習」のいま(上)〉 県内の一部高校で入学直後の1年生に上級生が校歌や応援歌を教える恒例行事「応援練習」に変化が生まれている。かつては1、2週間かけて厳しい指導が行われることが多かったが、時代とともに見直しが進み、さらに新型コロナの流行を機に中断、縮小する学校も目立つようになってきた。生徒が校内で集い、そろって歌う機会が減った今、生徒主導の伝統をどう守り、つなごうとしているか。学校現場を訪ねた。(中村真希子) ◇ ■見直しが進む応援団のあり方 「おまえらの声量はこんなもんか!?」「恥を捨てて腹から声を出してみろ!!」―。 4月中旬、松本市の松本県ケ丘高校の校庭に応援団員の大きな声が響いた。同校の応援練習は放課後、新入生が教室から校庭まで走って来るところから始まる。 整列し静まりかえった中、団員のたたく太鼓が鳴り、団長の山崎真結(まゆ)さん、副団長の市川達大(