物語には主役が存在する。 この5巻で主に描かれるのはそうではなかった少女たちの姿だ。 だけど、彼女たちにも物語が、積み重ねてきた努力の日々が確かに存在する。そのことを1秒1秒感じさせてくれる熱量がしっかりと込められた作品。漫画であるにも関わらず、跳躍の瞬間に思わず息をのんでしまうほどに。
物語には主役が存在する。 この5巻で主に描かれるのはそうではなかった少女たちの姿だ。 だけど、彼女たちにも物語が、積み重ねてきた努力の日々が確かに存在する。そのことを1秒1秒感じさせてくれる熱量がしっかりと込められた作品。漫画であるにも関わらず、跳躍の瞬間に思わず息をのんでしまうほどに。
ブロック大会が始まり、いよいよこれからいのりの出番というところまでが5巻。試合に臨む選手たちの緊張感、全日本選手権への出場を賭けて懸命に滑る様子、どの選手にも積み重ねてきた日々があるんだと訴えてくるシーンは滑っているのが主人公のいのりじゃなくても胸が熱くなる。 フィギュアスケートはルールがまあまあ複雑で、ブロック大会ともなると4巻のバッジテストのように失敗しなければ優勝できるという分かりやすい話ではなくなってくる。でも、初めて観戦するフィギュアスケート初心者と解説役をギャラリーに置いて、各選手の演技の途中に説明を挟んでいるが読みやすくて良かった。基本的なルールや選手の戦略をカードゲームに例えているのも分かりやすいと思う。
自分の意思として「夢」を示した初めての名港杯、「今の私」の立ち位置を知った西日本大会。この巻の夏合宿と6級バッジテストは「これからの私」のスタートラインにつく話。いのりはもちろん、理鳳や司、ミケまでも過去の自分に向き合う事になります。 自分が大嫌いだった時の頑張りがこれからの自分の味方になってくれる。それがバッジテストでの理鳳やいのりの表情や踊りとして見事に表現されています。 またもう一人の主人公である司。自分のことに関しては誰の言葉も届かないぐらい後ろ向きと評される彼ですが、自分の踊りが理鳳を動かした事で彼自身も過去の自分と向き合えた様子。子供たちは猛烈な勢いで成長していますが、司も少しずつ前に進んで欲しいです。 ギャグもキレッキレ。連載も書き下ろしも最高ですが、最後は「ブラウン」に全部持っていかれた。 次巻からは天才・エリート・努力家がひしめく全日本ノービス予選ですが、登場人物がどのよ
本巻は、ブロック大会における強豪ライバルたちの滑りがメインです。しかし、そのライバルたちの戦いも、思わず感情移入してしまう、応援したくなってしまう…そんな情熱的な巻でした。ライバル達の性格やスタイル、信念は我々が応援してきた いのりさんとは全く違うわけですが、「ぞれぞれの戦い」がこれでもかと表現されています。 テレビで見るフィギュアスケートは、それこそ一人の演技は数分で終わってしまいますし、その選手の印象はそのテレビで見た印象しか入ってきません(自発的に情報を集めようとしない限り)。しかし、選手一人一人に、表には決して出てこないような譲れない信念やバックボーンがあるわけです。メダリスト5巻では、そんな選手達の内に秘める想いも圧倒的な描写力で描かれています。今巻でこれらが丁寧に描かれたことで、いのりさんが追いかける世界が非常に立体的になった気がします。主人公がほぼ滑らない巻でもここまで面白い
たまにできることをいつもできることに変えるには繰り返すしかない。それはフィギュアスケートもバレエも、コーチングとしてのコミュニケーションもそうなのかなって繰り返し読む中でふと思った。「司が理凰に合宿で指導した内容は、慎一郎が今まで理凰に何度も指摘してきたことと同じ..」舞台裏でそっと補足された説明に、司先生も慎一郎先生が重ねた言葉を合宿で全部繰り返すぐらいの熱血指導で何度も繰り返してたのは司先生も同じじゃ?とツッコミを入れながら。 伝える内容が一緒でも、二人のこれまでの関係性だったり語調だったりあるいはお昼休み後の午睡のようなタイミングだったり、言葉にできないなにかで伝わり方が左右されることってほんとよくある。だから取りこぼしがないようにほんとに伝えたいメッセージは、自分は(仕事で)メールでSlackでプロダクト会議でちょっとずつ表現を変えて繰り返す。阿吽の呼吸って言われるようなコミュニケ
この漫画、内容も毎巻毎巻すごく濃密で、見開きのページとかの引力がすごいんだけど、それと同じくらい帯が秀逸。帯の通り、理凰の心を溶かしたのは司の情熱で、さらにその情熱は冷たい気持ちと向き合ってた時間あってこそ、という根拠がしっかりあってよかった。次巻どころか次話が楽しみで仕方がない。
世界を目指すなら5歳でスケートを始めなきゃいけない。そんな世界で10歳からスケートを始めたいのりちゃん。でも積み重ねて掴んだ自信に「スタートが遅かったことを言い訳にしない」と誓う。 理凰は逆だ。メダリストの息子で、物心ついた頃からスケート初めて、順調に成長して、でも才能が問われ始める頃に伸び悩み始めて、周りは追い越して成長していき、「自分がだめなのは才能がないからだ」と言い訳する余地すら残されていない。 で、そんな繊細な子供に直球ぶち込んでいくのが司先生流w 合宿明けにはいよいよ最後の難関に挑んでいく生徒達。いやあ4巻もやはり涙腺直撃。読む前にティッシュのスタンバイ必須だ。
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