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レイングッズ
news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki
緊急事態で私たちの行動がさらに次の状況に影響しかねないときは、権威ある専門家の言うことには異を唱えにくい。 だが、どんな緊急事態であっても、あるいは緊急事態であるからこそ、権威がある人たちが言ったことでも他の専門家から見て「?」という点があるときは、そうした点もきちんと指摘することが報道の役割である。 いきなり、ジャーナリズム(報道)ついての授業での説明のような話を書いたのには理由がある。 政府の専門家会議が発表した内容について、ニュース番組や情報番組は「専門家会議はこう提言した」などと報じるだけの現状になってしまっている。その代表例がNHKの看板番組である『NHKスペシャル』である。政府の専門家会議などに対して、疑問を投げかけることをしない。専門家会議のメンバーが言うことをそのまま伝えるだけで異論を挟まない。 だが、専門家会議も一生懸命やっていることは認めるとしても、彼らの提言などによっ
タレントが情報番組などでコメンテーターを務める意味はあるのだろうか テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』を見ても番組コメンテーターは現在、岡田晴恵・白鴎大学教授というウイルス学の専門家や政治ジャーナリストや広い意味でのジャーナリストに加えて、長嶋一茂や石原良純などいわゆる「タレント」たちが何人かいる。 この番組に限ったことではないが、情報番組で「タレント」をコメンテーターに起用することついては、「専門家でもないのに感情的に世論を誘導してしまう」などと以前から批判的に言われてきた。特に政治的な問題がテーマのときなどではそうした批判は政治学者や政治家、ジャーナリストなどから上がってきた。 それにもかかわらず、各番組が「タレント」を番組コメンテーターに起用し続ける理由は、「素人目線」にある。 専門家による専門的な解説は、ふだんその分野に関心をもっていない視聴者からすれば「わかりにくい」ことが少
感染者の数が全国で増え続けている日本。 4月20日(月)のテレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』では岡田晴恵・白鴎大学教授がいつも通り警鐘を鳴らした。 テレビの生放送の面白さは番組側が予め用意した通りに出演者が話を進めるとは限らないことにある。 『モーニングショー』はそうした生放送でのトークを展開するのがとても上手だ。 この番組が同時間帯で視聴率トップになっているのは、NHKも他の民放の情報番組が「段取り」をきっちり決めて「予め出来ている台本」に沿って進行が行われている感じが強いのに比べて、『モーニングショー』は司会の羽鳥慎一アナウンサー自身もテーマにきちんと勉強していて「トークの振れ幅」に余裕があるせいだと思う。多少脱線しても司会者として対応できるのだ。それゆえ、ゲストらが話しやすく、熱を帯びた真剣なトークになっていく。もともと予定調和ではない面白さがあったのだが、新型コロナ感染拡大とい
新型コロナと戦う「感染管理専門家」 今回の『情熱大陸』の主人公の仕事である。 テレビのドキュメンタリーは、いつ何を放送するのかは極めて重要な要素である。 他方で、ドキュメンタリーという分野は取材対象と信頼関係を作ることも大切なのである程度は長期で取材交渉や撮影を重ねる必要があるため、30分のドキュメンタリー番組でも企画が通ってから放送されるまで2、3ヶ月かかることが少なくない。 このため、タイムリーなテーマをすぐに放送しにくいのが現状だ。 そうした中でTBS系毎日放送が制作する『情熱大陸』が2週連続で新型コロナとの戦いの渦中にいる人物を主人公にして放送したことはとても意義深い。 取材対象がまさに最前線にいて取材が困難であろうと想像されることを考えれば画期的と言ってもいい。 しかも公共放送である NHKならば組織力を駆使して緊急特番的に放送するだろうことは想定できるが、民放の大阪局である毎日
いま「データ疲れ」というべき現象が起きているのではないか それが「コロナ疲れ」などと呼ばれる心理状態の正体なのではないのか だから、人々の行動が「人と人の接触」削減にまだ足りない状況につながっているのではないか あくまで筆者が新型コロナをめぐる様々なメディア報道を見た上での私見である。 それこそデータに基づいた分析ではなく私見で個人的な推論に過ぎないが、今もまだ本気になって行動を変えることができない日本人が少なくないのは報道が「データ」に偏っていることも一因ではないだろううか。 典型的な例はNHKの報道だ。 『NHKスペシャル』は18日、”緊急事態宣言 いま何が起きているのか”を放送 数理モデルの専門家である西浦博・北海道大学教授を出演させた。 西浦教授は厚生労働省クラスター対策班の中心メンバーの一人として、先日、記者会見して「このまま何もしなければ死者は42万人になる」というショッキング
志村けんさんの死去で国民の多くがこの感染症の怖さについて真剣に考えるようになったことを見ても、新型コロナについては有名人の感染が国民に伝えるものは大きい。元阪神タイガースの片岡篤史さんが自らの病状を病床から伝えた動画は衝撃を与えている。 それだけテレビなどによく出ている人や芸能活動をする人たちが自らの症状を伝えることには意味がある。 そうした中で4月17日のテレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』に登場して、”グラビアアイドル”が自らの症状などを告白した。 筆者にとってはこれまで知らない人だったが、“アイドル”と呼ばれる人たちがこうした経験を話すことの意味は小さくない。 それを番組で放送したのは『モーニングショー』。やはり他のメディアより一歩先を歩いていると感じる。 闘病生活を公開しているのはグラビアアイドルのソラ豆琴美さん(27)だ。 筆者が見たところ彼女が番組のインタビューで話したことで
対策取られなければ日本で死者42万人、重症者85万人 4月15日(水)に厚生労働省のクラスター対策班に所属する北海道大学の西浦博教授らが午前8時すぎの記者会見で明らかにした死亡者と重症者を推計した数字は大きな衝撃を与えた。 「『いまのままではまずい』と思って(報道陣と)直接お話できる機会を」会見の中で危機感を露わにした西浦教授。いまは「国家の重大局面」だと語った。 数字の大きさもさることながら西浦教授は記者会見の中で新型コロナウイルスの感染リスクを避けるためにかなり細かく「これは危ない」というケースをわかりすく説明してくれた点は驚きだった。 専門家の言葉の「通訳」が必要だ 筆者がこのニュースを見て感じたことだ。 西浦教授に限ったことではないが、専門家が記者会見などで語る言葉をそのままだとなかなか一般の人たちには伝わりにくい場合が少なくない。 西浦教授も「いまのままではまずい」と感じてこの日
政府の緊急事態宣言で新型コロナウィルスの感染拡大で様々な店(飲食店や小売店など)や施設(スポーツジムなど)が「休業」している。 東京都などで「休業協力要請」が出されているからだ。 「要請」に応じて「休業」すれば当然ながらそれぞれの店や施設では収入が入らなくなる。 店や施設などが休業することになれば、店や施設は収入が入らなくなる。 店や施設などに収入がなくなってしまうとそこで働く人たちも今までと同じ形では「給料」をもらえなくなってしまう。 働く人には正社員ばかりでなく、派遣社員、契約社員、アルバイト、請負など一人ひとりいろいろな雇用形態がある。 休業した場合にどの程度まで補償されるのか? それは店や施設などに対する補償なのか? それともそこで働く人たちへの補償なのか? 東京都のように財政的に比較的余裕がある自治体は独自に補償をすることができる。 しかし東京都以外の自治体はそれぞれ財政的に余裕
専門家会議のメンバーになっている研究者のドキュメンタリー TBS系で毎週日曜夜に全国放送しているドキュメンタリー番組『情熱大陸』(制作は毎日放送=MBS)。 4月12日(日)夜の放送回でクローズアップしたのはウイルス学者・河岡義裕だ。 世界で初めてインフルエンザウイルスの人工合成に成功した研究者だ。 番組の冒頭はアフリカでエボラ出血熱の謎を調べるために河岡がコウモリの血液を採取して抗体を調査する場面だ。 河岡はエボラウイルスの人工合成にも成功して、その技術がワクチン開発などに生かされているという。 この河岡義裕は新型コロナウイルスで政府に提言を行う専門家会議のメンバーだ。 新型コロナウイルスの感染防止が日本のあらゆる国民、いや全世界の人たちにとって最も重要な課題になっているこのタイミングで、この人物を取り上げてドキュメンタリーで放送することだけで「ありえない」ぐらい難しいことだ。 なぜなら
新型コロナで時々刻々と情報が更新されるなか、テレビは最新の情報を届けてくれる。 4月12日(日)の午前中も医療関係者が現場の実情を訴えた。 そのいくつかは、日本でもイタリアやアメリカ同様の「医療崩壊」が始まっていることを示していた。 筆者自身も衝撃を覚えた。こういう時期にテレビが何を伝えるべきなのかを考えながら。日曜日の朝にテレビ番組が伝えた内容を振り返っておきたい。 テレビの報道番組や情報番組の持ち味はと「現場性」と「生放送」ということである。 映像として「現場」を記録したVTRでリアルな現実を伝えるとともに、スタジオや中継などで「生」で最新情報も伝える。それが最大の強みだ。 この日、医師や看護師らがそれぞれの現場について「告白」した内容は衝撃的だった。 それは、日本ですでに「医療崩壊」が始まりつつあるという信じがたい現実だった。 TBS『サンデーモーニング』 アメリカ・ニューヨークの病
ヨーロッパで医療崩壊を免れている国がドイツ そう伝えたのは日本テレビ系の読売テレビ「ウェークアップ!ぷらす」(4月11日放送)だ。 感染者数が10万人を超えたものの死者数は比較的抑え込まれているとして、次のデータを示した。 欧州の主な感染者数と死者数(米ジョンズ・ホプキンス大学調べ きょう午前0時現在
4月6日午後9時15分段階で新型ウイルスの日本国内の累計での感染者は4777人。うち死者は108人に達している。 TBS『ひるおび!』(4月6日放送) この日、『ひるおび!』は新型コロナウイルスの世界の感染者数(ジョンズ・ホプキンス大学ホームページ4月6日午前9時現在より)というデータを示した。 感染者や死者が各国でどんどん増える現状を伝えた。
太田光が4月5日(日)にTBS『サンデージャポン』で発言した内容はコロナウイルス感染で重苦しい空気が広がる今の日本で多くの人に聞いてもらいたいものだった。 ネットニュースでもスポーツ紙などが書くとは思うが、言葉の一つひとつに重みがあると感じた。 太田光の言葉は国民一人ひとりがどうこの問題に向き合えばいいのかを考えるうえで参考になるものだ。 内容を詳しく書き起こしておく。 番組ではVTRで、新型コロナウイルス感染の拡大で東京では前日1日あたり118人の過去最多の感染者が出たことや安倍首相による全世帯に布製マスク2枚を配布するという「アベノマスク」問題や1世帯あたり現金30万円を支給するという政策や閑古鳥が鳴く繁華街の店の様子を映像で伝えた。その後で今後の問題をめぐってこの番組らしく、ジョークを交えたトークが続いた。 特に安倍首相が打ち出した2枚のマスク配布政策、いわゆる「アベノマスク」問題に
新たに97人の感染者が判明した東京都では23区内に感染者が集中している 冒頭の地図はテレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』が4月3日(金)に放送したものだ。 東京都が発表している東京都の各市と区ごとの感染者数を表示している(地図内の数字は4月1日現在)。 この番組が視聴者に評判がいい理由は、行政などが発表した「データ」を丁寧にグラフなどにして解説している点が大きいことは以前、原稿で指摘した。 「新型コロナ「感染者の推移」の数字へのこだわりが『モーニングショー』高視聴率の秘密だ!」 出典:ヤフーニュース個人(3月31日)「新型コロナ「感染者の推移」の数字へのこだわりが『モーニングショー』高視聴率の秘密だ!」 この週末と週明けの都内の感染者の増加の推移次第では、初めて東京都で「緊急事態」が宣言されるかどうかという4月3日(金)。 東京都が発表した「感染者のデータ」を丁寧に解説した。 区別に感染
愛知県の大村知事へ、発言が波紋を広げています新型コロナウイルスへの感染対策では、小池百合子・東京都知事や吉村洋文・大阪府知事ら各自治体トップの発言が連日ニュースになっている。 そうした中で、政府の専門家会議が鳴らした警鐘に対して、愛知県の大村秀章知事が「猛反発」したという報道に専門家らが首を傾げている。 どういうニュースだったのか。 愛知県の大村秀章知事は2日の記者会見で、政府の専門家会議が新型コロナウイルスの医療提供態勢が逼迫している都府県の一つに愛知県を挙げたことに、「名古屋市内(の病床)がいっぱいになりつつあるのは事実だが、県全体では十分に対応できる。事実を踏まえない発言は大変迷惑で遺憾だ」と批判した。 出典:日本経済新聞「 医療逼迫の指摘に『大変迷惑』愛知知事、専門家会議を批判」(4月2日) 大村知事が「大変迷惑」だと批判したのは政府の新型コロナウイルス専門家会議の尾身副会長の記者
新型コロナウイルスについて感染のリスクが身近に迫っている実感がある中で、人々の関心が高まっているのは感染を拡大させかねない場所をいかに少なくするかだ。 テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』は4月2日(木)、前日に施行された改正健康増進法によってパチンコ店も全面禁煙となって、フロア内の喫煙専用室でタバコを吸っている客の姿を放映した。冒頭の画像はその一部だが、新型コロナウイルスのリスクを下げるために多くの人が集まる場所を避けるべきなのに、かえって狭い密閉空間に喫煙者が密集している光景が衝撃的だった。 タバコ ヘビースモーカーだったタレントの志村けんが新型コロナ肺炎で死去したことで、喫煙の習慣と新型コロナ肺炎の重症化との関連に関心が集まっている。 パチンコ 密集した場所で人々が接近して楽しむ遊技だが、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の要請が広がって繁華街で商店などが一時閉店を決める中で
多くの人々に愛された志村けんのあまりにあっけない死。死後に遺体が近親者が触れることもできないまま袋づめされて荼毘に付されたことは改めて新型コロナウイルスの怖さを思い知らせることになった。 志村けんの死で新型コロナウイルスがどのようにして肺に炎症を起こしていくのかが注目されている。 各テレビ局の情報番組などでは3月31日の放送でそのプロセスをくわしく説明していたが、 喫煙の習慣との新型コロナ重症化の関係が注目された。 以下、主な番組でこの点についてどのような説明があったのかを見てみよう。 ヘビースモーカーだった一面を指摘したフジテレビ『とくダネ!』 番組では52歳当時の志村けんのインタビュー(2002年4月23日『とくダネ!』)映像を放送。そのなかで志村がインタビューの最中にタバコをくゆらせる場面もあったのが印象的だ。 志村けんの兄・知之さんは「4年前に肺炎になってからお酒もだいぶ減らして
「私、感動してね。涙出てきた。テレビで見てて・・・」 アッコこと和田アキ子さんが、自ら司会を務めるTBS『アッコにおまかせ!」の生放送の中で明かした。 (和田アキ子さん) 「この間、他局ですけどNHKでiPS細胞の山中教授がインタビューをやっていらして 『自分はジャンルが違うし、口を挟むことではないけれどももっとみなさん真剣に考えていただきたい』と。 で『約1年近くコロナ対策に意識を向けてください。 気持ちとしてはバッシングもあるでしょうけど、 半年くらいで(状況が)よくなればいいと僕は思っています』と・・・」 その後でこう発言したのだ。 「私、感動してね。涙出てきた。テレビで見てて・・・」 実は筆者も和田アキ子さんが見ていたというNHKの放送をたまたま見ていた。 新型コロナで重苦しい雰囲気が広がる中で心の琴線に触れる”いい放送”だと感じた。 その後でこの放送を見たという知人からも「NHK
「パチンコはいいんですか?」 3月29日(日)のTBS『サンデーモーニング』。 番組を見ていて司会の関口宏がふと口にした言葉が筆者はとても気になった。 小池都知事を始め、首都圏などの各自治体トップや安倍首相も不要不急の外出の自粛を呼びかけている中で、番組では28日(土)の繁華街の映像を放送した。 人出が消えた公園や人影がまばらになった銀座や原宿の街。 そうした中で、番組が「一方で渋谷にはこんな場所も・・・」というナレーションとともにパチンコ店の前に長蛇の列が出来ている様子を伝えていた。 3月29日『サンデーモーニング』(画面を筆者が撮影) 他の番組でも街の中で自粛ムードで人影が減ってもなぜかパチンコ店だけは人が集まっている様子を流しているのを筆者も見ていた。 そこで冒頭で紹介したように関口宏は番組内で疑問を口にしたのだ。 「パチンコはいいんですか?」 専門家をスタジオに呼んでスタジオトーク
首都東京のトップとして"動きが遅い”のでは? この数日、テレビや新聞で新型コロナをめぐる対応で疑問や批判の対象になってきた小池百合子知事が反転に転じた。 テレビ番組に生出演し、都知事として新型コロナウィルスに関する対策を改めて説明した。 番組は3月26日(木)の『NEWS23』。聞き手は小川彩佳キャスター。たっぷりと放送時間を割いて都民が今何をすべきなのかを語った。 小池百合子という政治家は「攻め」に転じたら強みを発揮する 小池知事が語った中身は詳しくは後述する。今回、筆者が感じたのは小池百合子という政治家が一度こうと決めて行動するときの「攻め」の姿勢の潔さだ。 首都・東京を預かる自治体トップとして自ら発信するという決意が表れていた。 元々はテレビキャスターを務めていて、こうしたときの発信力では抜群だ。側近が作成した紙を目で追わないと発言できない安倍首相などと比べてもはるかにパワーを持った
3月25日(水)の夜、小池都知事が「感染爆発の"重大局面”」だと発表した記者会見。 同じ会見映像を使ってテレビ各社が伝えたが、その中で日本テレビの『news zero』が他社とはひと味違う報道を行った。 筆者が注目したのは、この「記者会見」の整理の仕方のうまさだ。 同じ記者会見を取材していても、それを放送時間までの間にどのように料理するのかは記者や番組担当者それぞれの腕の見せどころだ。 この夜の『news zero』は各社の夜ニュースの報道と見比べてみても、ニュース報道として抜群にわかりやすいものになっていた。 同番組は「若い世代」を意識したニュース番組づくりをしている。筆者の周囲の若者たちに聞いても、夜ニュースはこの番組を見るという人が圧倒的に多いがこの夜の報道はそうした一端を垣間見せるものだった。 注目(1)知事だけでなく同席した都幹部や専門家の声も伝えた 通常のニュースでは、東京都の
東京都は大丈夫なのか? テレビでもこの疑念が出始めた。 新型コロナの問題はここに来て矛先が東京都知事に向かい始めている。 3月25日(水)のテレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』は前日に新型コロナウィルスで新たに17人の感染者が出たことを伝えた。 東京都で17人感染確認(1日あたりの感染者数)→過去最多 前々日が16人で過去最多だったが2日連続で過去最多を更新した。これで東京都は合計の感染者が172人と北海道の163人を上回って全国最多となった。 政治ジャーナリストの田崎史郎氏は同番組で以下のように語った。 (田崎史郎) 「政府および専門家会議が一番懸念しているのが、東京都なんですよ。 北海道、大阪、あるいはその前に和歌山がありましたけど、 それぞれ知事が全面に立って対策を打ち出してきた。東京都の場合、ようやく一昨日ですか、小池都知事がああいうこと(=東京封鎖の可能性)を言われたんですけど
記者や番組スタッフへのマスクの配布はメディア各社の“ロジ担当”の仕事(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート) 米国メディアではイタリアや米国内で取材していた記者が感染した4大ネットワークのひとつ「CBS」の子会社「CBSニュース」では16日にスタッフ6人の感染が判明。そのうちの1人は感染の拡大が社会問題化しているイタリア・ローマ在住のセス・ドーン特派員であることが明らかになった。AP通信によれば、ドーン特派員は「CBSモーニング」の番組の中で「微熱があり周囲の人を悩ませるほどの咳があったので検査を受けた」と語り、症状は軽いことも説明。さらにABCでも感染者の多いワシントン州シアトルで取材していたロサンゼルス支局の記者が感染しており、同記者はすでに前週から隔離されている。またNBCでもニュース番組のスタッフ1人が感染。このスタッフが関わっている番組のキャスター2人は自
「生理の貧困」とは? 筆者は日本社会の「貧困」問題を専門にするジャーナリストとして取材・報道を重ねてきた。 派遣などの非正規労働や低賃金で不安定な雇用形態の人々や母子家庭の母親、生活保護を受ける家の子どもらなどと長くつきあってきた。 大学教員になった現在でも「貧困」の報道は研究分野の一つにしている。 それだけに「貧困」という言葉には人一倍敏感になってしまう。 このため、テレビから「生理の貧困」という言葉が聞こえてきたときにすぐ聞き耳を立てたが、それが一体何を意味するのか、すぐに理解できなかった。 3月12日(木)の日中放送されたNHK総合テレビのニュース。そこでこの言葉が放送されたのだ。 英 生理用品への付加価値税廃止へ 政府の決定に歓迎の声 (NHKニュース)イギリス政府は、来年1月から女性の生理用品にかけられている付加価値税を廃止することを発表しました。イギリス国内では、経済的な事情か
3月12日(木)、NHKは正午の定時全国ニュースの中で、新型コロナウィルスの感染拡大で欧米諸国の入国制限や株価下落などを伝えた後の3項として「独自」ニュースを伝えた。 「独自」はひと昔前なら“スクープ(特報)”と表現したニュースだ あくまでメディア業界用語で、わかりやすく言うと「政府などの記者会見や発表に基づく各社横並びの報道ではなく、そのメディアが独自に発掘した情報ですよ」という意味である。ただ、民放や週刊誌などが何でもかんでも「スクープ」と銘打って報道したことで、この言葉そのものが信用を失ってしまい、現在ではNHKを中心に「独自」ニュースという表現でかつての“スクープ”を伝えることが多くなった。 新型コロナに関連しては、政府や自治体などの記者会見もののニュースが続いているが、「独自」としてわざわざ持ってきたからには報道機関として伝えるべきだとNHK報道局が判断して放送したものとみなして
2011年に原発事故を起こして廃炉作業が続く東京電力・福島第一原発。その後も処理した水をためるタンクがたまり続けて敷地がいっぱいになり、今後の課題として「海洋放出」するのかどうかという検討が行われていることは筆者もその後の報道で知ってはいた。ただし、その場合に「海洋放出」されるのは、あくまで処理がきちんと進んで「無害化された水」だとばかり思い込んでいた。 ところが本当に「無害化された水」ばかりなのかどうか、疑わしいのではないか? そう考えたのは3月8日(日)のTBS「サンデーモーニング」の東日本大震災特集を見てからである。 東日本大震災と原発事故から9年経ち、第一原発の処理についての報道はかなり断片的なものになっている。それゆえ、細かい状況について知っているつもりで知らないことが多い。 廃炉作業が高線量区域の存在などで難航していること これについてはニュースなどで断片的に知っていたことなの
「新聞はこのままではいずれ死んでしまう」 映画として劇場公開され、話題になった東海テレビのドキュメンタリー「さよならテレビ」には、筆者がそんなことを聴衆に向かって話している場面が登場する。現在の報道機関がこれからどうなっていくのか話してほしいという依頼を受けての発言だったが、新聞もテレビも「このままだと死んでしまうのか」「それとも生き残れるのか」や「死ぬとしたらそれはいつなのか」「10年後にはどうなっているのか」「20年後にはどうなっているのか」が最大の関心事だ。 新聞の発行部数がどんどん減っている。とはいえ新聞というメディアの衰退は、新聞業界だけの問題にとどまらない。最近の新型コロナウィルス問題だけを見ても新聞の日々の報道が国民生活に必要な情報を伝え、大きな影響を与えていることは疑いようがない。しかし新聞社や関係する会社は現在、急激な環境の変化の中で「生き残り」を模索している。 そうした
「性暴力」をめぐる報道が少しずつ増えている 女性に対する「性暴力」の被害の実態がいろいろな形で明らかになっている。 #MeToo運動の広がりなどでこれまで被害を受けても口をつぐんできた被害女性たちが少しずつ声をあげ始めたからだ。 とはいえ、まだまだ被害にあった当事者の「自己責任」や「本人にも非が」などと被害者を責める風潮は今もこの国には根強い。 特に震災などの「非常時」になると、とりわけそうした傾向が強くなってしまう。被災者がいる避難所や仮設住宅などで子どもや女性がレイプなどの性暴力被害にあうケースはこれまでごく一部の関係者にしか知られてこなかった。 被災者であるという”弱み”。周囲の善意に依存せざるをえない弱み。避難所などは被災者全員が不自由や苦労を共有することで苦情や抗議、権利主張をするのをはばかる空気などで「声」をあげられない構図。そんな背景があるからだろうか。 「災害時の性暴力」の
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新型コロナで日本中がニュースから目が離せなくなってしまった。安倍首相がテレビカメラを前に記者会見して「全国の学校での一斉休校」を改めて要請するともに、北海道知事もテレビカメラの前で緊急事態を宣言し「外出やめて」と呼びかけた。 だが、こうした事態になって政治家たちが緊迫感を漂わせて、かなり唐突なタイミングで次々とパフォーマンスとも言えるような発表や政策を打ち出している中で、テレビ各局で冷静に医師の立場で科学的な対応を求めている人物がいる。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広(かみ・まさひろ)医師だ。元東京大学医科学研究所特任教授で都立駒込病院、虎の門病院などで勤務した経験がある医師だ。 2月28日(金)もTBS「ニュース23」で注目すべき発言をしていたので紹介しておきたい。 この日、北海道の鈴木知事が道民に対して「緊急事態宣言」を出して「今週末の外出を控えて」と呼びかけたことについて、これに批
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