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【お知らせ】本対談連載ご登場の方々による書き下ろし単行本『ナッジ!? 自由でおせっかいなリバタリアン・パターナリズム』(那須耕介・橋本努編著)が、2020年5月、ついに刊行となりました! この対談とあわせてぜひお読みください。また「けいそうビブリオフィル」では『ナッジ!?』の「はじめに」「おわりに」と各章冒頭をたちよみ公開しています。こちらもぜひご覧ください。→→【あとがきたちよみ/『ナッジ!?』】 那須耕介さんがナッジやリバタリアン・パターナリズムをめぐって語り合う対話連載、ついに最終回です。トリをとっていただくのは、九州大学の成原慧さん。プライバシーやAI、ロボットといった、今をときめくテーマで各所に引っ張りだこの成原さんに、そもそものところからうかがい、やっぱり出てくるサンスティーンとレッシグの対比をしつつ、視点は「意識高い系」までジャンプ! どうぞお楽しみください。【編集部】 那須
あとがき、はしがき、はじめに、おわりに、解説などのページをご紹介します。気軽にページをめくる感覚で、ぜひ本の雰囲気を感じてください。目次などの概要は「書誌情報」からもご覧いただけます。 アラン・シュピオ 著 橋本一径 翻訳、嵩さやか 監修 『フィラデルフィアの精神 グローバル市場に立ち向かう社会正義』 →〈「訳者あとがき」と「附録 フィラデルフィア宣言全文」(pdfファイルへのリンク)〉 →〈目次・書誌情報はこちら〉 訳者あとがき 国際労働機関(ILO)による一九四四年の「フィラデルフィア宣言」は、「労働は商品ではない」ことを確認した文書として、とりわけ労働法の分野において、その重要性が近年とみに再認識されている宣言である(1)。本書はこの宣言が、労働問題という枠組みを超えて、一七八九年のフランス人権宣言や、一九四八年の世界人権宣言などと並ぶような、人権の発展の歴史におけるメルクマールであ
【お知らせ】本対談連載ご登場の方々による書き下ろし単行本『ナッジ!? 自由でおせっかいなリバタリアン・パターナリズム』(那須耕介・橋本努編著)が、2020年5月、ついに刊行となりました! この対談とあわせてぜひお読みください。また「けいそうビブリオフィル」では『ナッジ!?』の「はじめに」「おわりに」と各章冒頭をたちよみ公開しています。こちらもぜひご覧ください。→→【あとがきたちよみ/『ナッジ!?』】 那須耕介さんがナッジやリバタリアン・パターナリズムをめぐって語り合う対話連載、今回は学習院大学の若松良樹さんのご登場です。じつは学生時代からお付き合いのある同窓のお二人。あいまいなところへ、繊細に近づこうと、久々に差し向かいでお話しいただきました。【編集部】 那須耕介: 今回、この企画を考えたきっかけの一つは、若松さんの『自由放任主義の乗り越え方』(2016年、勁草書房)なんです。人のせいにし
【お知らせ】本対談連載ご登場の方々による書き下ろし単行本『ナッジ!? 自由でおせっかいなリバタリアン・パターナリズム』(那須耕介・橋本努編著)が、2020年5月、ついに刊行となりました! この対談とあわせてぜひお読みください。また「けいそうビブリオフィル」では『ナッジ!?』の「はじめに」「おわりに」と各章冒頭をたちよみ公開しています。こちらもぜひご覧ください。→→【あとがきたちよみ/『ナッジ!?』】 ナッジやリバタリアン・パターナリズムをめぐる対話シリーズ、本格スタートはやはり慶應義塾大学の大屋雄裕さんから。レッシグにはじまり、これからの社会に求められる“規範起業家”まで、幅広い視点からの、そしてきわめてクリアな議論の刺激をどうぞご一緒に。【編集部】 那須耕介: 大屋さんはずいぶん早い時期から、いろんなところでサンスティーンやリバタリアン・パターナリズムをめぐる議論のスポークスマン的役割を
【お知らせ】本対談連載ご登場の方々による書き下ろし単行本『ナッジ!? 自由でおせっかいなリバタリアン・パターナリズム』(那須耕介・橋本努編著)が、2020年5月、ついに刊行となりました! この対談とあわせてぜひお読みください。また「けいそうビブリオフィル」では『ナッジ!?』の「はじめに」「おわりに」と各章冒頭をたちよみ公開しています。こちらもぜひご覧ください。→→【あとがきたちよみ/『ナッジ!?』】 『熟議が壊れるとき』の編・監訳者である法哲学者の那須耕介さんが、ナッジやリバタリアン・パターナリズムをめぐって、同時代の気になる方々と繰り広げた対話連載がスタートします。まずは、ホスト役の那須さんが、自身の「問題意識」を語りました。いま、このややこしい時代だからこそ話ししてみたいと考えたのはなぜなのか、ちょっと意味深なタイトルの意味を含めて、はじまりはじまり――。【編集部】 めんどうな自由、お
《要旨》 18世紀は啓蒙主義の医学の時代である。16・17世紀の宗教と政治と医学理論の激動の時代が終わり、新しい医学と医療がヨーロッパの各地で発展した。最も重要な要素は、人間を分析するという目標であった。オランダのライデン、ドイツのゲッティンゲン、イタリアのパドヴァやボローニャ、スコットランドのエディンバラ、そしてフランスのモンペリエとパリなどにおいて医学が発展していった。これらは、各地のそれぞれの特徴を生かした多様性を持つ現象であったと同時に、ヨーロッパ全体の啓蒙主義も共有していた。医学が宗教や政治ではなく人間を分析し始めたのと同じ時期に、ヨーロッパの技術も発展を遂げはじめ、人間と技術の双方が医療に深くかかわる原型が現れ始めた。 背景 古い医学史研究者たちは、18世紀の医学は少し古臭いと考えていた。20世紀前半の優れた医学史家であるフィールディング・ギャリソン(Fielding Garr
あとがき、はしがき、はじめに、おわりに、解説などのページをご紹介します。気軽にページをめくる感覚で、ぜひ本の雰囲気を感じてください。目次などの概要は「書誌情報」からもご覧いただけます。 工藤庸子 著 『政治に口出しする女はお嫌いですか? スタール夫人の言論vs.ナポレオンの独裁』[けいそうブックス] →〈「はじめに─政治と女性とヨーロッパをめぐるいくつかの問題提起」(pdfファイルへのリンク)〉 →〈目次・書誌情報はこちら〉 はじめに─政治と女性とヨーロッパをめぐるいくつかの問題提起 ヨーロッパは「民主主義」のモデルだろうか? 女性の社会進出と政治参加をともなわぬ民主主義はありえないという大前提に立つことにしよう。国家元首の選出、国政選挙、国会での討論、社会・経済的格差を是正する努力、公共放送の報道の質……。日々、海外のニュースを見ながら考える。やはりヨーロッパ・モデルにはそれなりの説得力
創立70周年を迎えた勁草書房の話を、あちらこちらに寄り道しながら、井村寿人社長にゆるく聞いて振り返るシリーズ第5回目です。今回は「古参社員」こと宮本詳三取締役編集長にも登場してもらいました。[編集部] ――これまで勁草書房がどうやってできあがったかを、親会社である大和との関係あたりを中心に聞いてきましたが、先代の井村寿二社長は勁草書房本体だけではなく、東南アジアブックスの井村文化事業社とか、自費出版の勁草書房出版サービスセンターとかも手がけてきたんですよね。 井村寿人社長 そのあたりになると、宮本さんの方が詳しいので、宮本さんからぜひ。 宮本詳三編集長 東南アジア諸国の翻訳を出していたのが井村文化事業社ですが、ほかにも自費出版を請け負う会社やいくつかの関連会社がありました。 ――順序よく、できた順にうかがいましょうか。 宮本 最初の別会社は、自費出版の本を作る「勁草書房出版サービスセンター
創立70周年を迎えた勁草書房の話を、あちらこちらに寄り道しながら、井村寿人社長にゆるく聞いて振り返るシリーズ第3回目です。今回は勁草書房の親会社である金沢の百貨店「大和」に勁草書房ができるころを中心にお送りします。[編集部] ――――少し間が空いてしまいましたが、勁草書房の70年を社長に聞いてみるシリーズの続きで、徐々に出版社の歴史そのものに入っていきたいと思っています。まずは、たいてい驚かれるんですが、勁草書房には親会社があって、その親会社が石川県金沢市に本社がある「大和」という百貨店なんですよね。読みは「やまと」じゃなくて、「だいわ」ですね。 井村寿人社長 ええ、正式には「株式会社大和」というデパートです。その出版部として勁草書房はスタートしました。 ――大和百貨店じゃなくて、株式会社大和なんですね。 現在の勁草書房社長・井村寿人(2018年4月4日撮影)井村 そうなんです。大和デパー
あとがき、はしがき、はじめに、おわりに、解説などのページをご紹介します。気軽にページをめくる感覚で、ぜひ本の雰囲気を感じてください。目次などの概要は「書誌情報」からもご覧いただけます。 長谷川修一・小澤 実 編著 『歴史学者と読む高校世界史 教科書記述の舞台裏』 →〈「序」ページ(pdfファイルへのリンク)〉 →〈目次・書誌情報はこちら〉 序 世界史教科書をめぐる近年の情勢 二〇二二年度より高校社会科に、日本史と世界史を統合し近現代を中心に教えることが予定されている「歴史総合」が必修科目として導入される。その結果として、従来の歴史科目のうち、必修科目であった「世界史」と選択科目であった「日本史」は、それぞれ「日本史探究」「世界史探究」と名前が変わり、選択科目となることが決定している。この「歴史総合」が具体的にどのような内容を持つ科目になるのか長らく明らかとなっていなかったが、二〇一八年三月
「名もなき家事」の、その先へ――“気づき・思案し・調整する”労働のジェンダー不均衡 vol.06 なぜ男性はつながれないのか――「関係調整」のジェンダー非対称性を再考する/山根純佳 「名もなきケア責任」は今どう配分されていて、これからどう配分しなおせるのか――平山亮さんと山根純佳さんの往復書簡連載、今回は山根さんから平山さんへの応答です。[編集部] 平山 亮さま 梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、いかがお過ごしですか。ケアの「協働」をめぐる刺激的な論考ありがとうございました。平山さんの論考から、〈思案・調整〉の「分有」に向けた課題が新たにみえてきました。姉妹と協働してくれない息子介護者の例から、平山さんは以下のようなご指摘をくださいました。男性が〈思案・調整〉に参加してくれても、協働してくれるつもりがなければ、かえって女性の負担は増えるばかり。「男性なりのやり方で、自由にケアに参加させてあげ
創立70周年を迎えた勁草書房の話を、井村寿人社長に、あちらこちらに寄り道しながら、ゆるく聞いて振り返る(社員もけっこう知らない)シリーズ。前回は現社長の自己紹介で、勁草書房先代社長の息子であるがゆえに巡り合ったフィリピンの大学進学の話から始まりました。第2回目は大学卒業後、勁草書房入社につながるお話です。[編集部] ――前回にひきつづき、現・井村社長の自己紹介的振り返りをお願いしたいんですが、フィリピンの大学を卒業後、就職は? 井村寿人社長 1983年3月に卒業して、入社式の前々日に日本に帰ってきました。 ――でも、勁草書房に入社されたんではないんですよね。 井村 なんでだか、商事会社かホテルに入りたいと思ってたんです。商社のダイナミズムに憧れたんですかね。商社いいなぁと思う一方で、ホテルマンにも憧れていました。ちょうどロッキード事件とかもあった時代で、商社に関する実務書や小説とかそういう
あとがき、はしがき、はじめに、おわりに、解説などのページをご紹介します。気軽にページをめくる感覚で、ぜひ本の雰囲気を感じてください。目次などの概要は「書誌情報」からもご覧いただけます。 西村清和 著 『感情の哲学 分析哲学と現象学』 →〈「序」ページ(pdfファイルへのリンク)〉 →〈目次・書誌情報はこちら〉 序 もしも感情というものがなかったとしたら、どうだろう。AIを搭載した自動車ならば、客観的に見て危険とされる事態を察知して、われわれのように恐怖に駆られてまちがってアクセルを踏んでしまうといったこともなく、あらゆる情況を想定し、最近話題のディープ・ラーニングの能力を備えたプログラムにしたがって、そのつど確実にブレーキをかけて障害物との衝突を回避できるかもしれない。その代わりにわれわれのように、自分にとって安心できるだけの車間距離をとろうとか、あるいはいつなんどき事故に遭うかもしれない
2018年、勁草書房は創立70周年を迎えました。[けいそうブックス]を創刊するとともに、この1年、勁草書房の70年をいろいろな角度から改めて紹介していきたいと思っています。 その一環として、勁草書房の書籍を手に取ると奥付で必ずご覧になっている名前の持ち主、そう、井村寿人社長に、ゆるくあれこれ聞きながら振り返るシリーズを設けてみました。というわけで、あちらこちらに寄り道しながら、井村社長に勁草書房の70年(とこれから?)を、あまり会社のことを知らない編集部員相手にのんびり道案内してもらいます。[編集部] ――こんにちは。今日から仕事のあいまによろしくお願いします。 井村寿人社長 こんにちは。井村寿人(ひさと)です。こちらこそよろしくお願いします。 ――勁草書房70年なので井村寿人社長に登場いただきますが、お父さんである創業の先代の井村寿二(じゅうじ)さんにつづいての2代目社長ということでした
「名もなき家事」の、その先へ――“気づき・思案し・調整する”労働のジェンダー不均衡 vol.02 女性に求められてきたマネジメント責任/山根純佳 「名前のない家事」をめぐって始まる平山亮さんと山根純佳さんの往復書簡連載、今回は山根さんから平山さんへの応答です。[編集部] 平山 亮さま お手紙ありがとうございます。他者の生活・生存を支える労働のなかで、相手のニーズを察知し、どんな手助けをすべきか思案し、またさまざまな資源を調整するという活動(Sentient Activity)を、男性ができない/しにくい/してくれないという問題は、私が長らく考えてきた「女性が他者のニーズに結びつけられるのはなぜなのか」という問題と裏表の関係にあります。この「名もなきケア責任」の「見える化」と「使い道」を探る作業にお誘いいただきとてもうれしく思っています。 前便で記してくださったように、平山さんが議論されてい
平山亮著『介護する息子たち』(2017年2月刊)では、「感覚的活動」と名付けられた、“sentient activity”の議論に多くの反響が集まりました。ツイッター上の「#名もなき家事」「#名前のない家事」ハッシュタグなど、SNS上で現在注目を集めているこのsentient activityの全容を、介護や放射能汚染と母親の責務など、家事にとどまらぬ各種事例のケーススタディを通じて明らかにし、日常生活に織り込まれた見えないジェンダー不均衡を可視化すべく、平山亮氏と山根純佳氏が6つの同じテーマを月替わりで交互に書き下ろしていきます。これまで語りようにも言葉がなかったところへ切り込む、いま、この二人だからこその連載が始まります。どうぞお楽しみください。[編集部] ――“気づき・思案し・調整する”労働のジェンダー不均衡 vol.01 見えないケア責任を語る言葉を紡ぐために 山根純佳さま 冬の足
『結婚差別の社会学』刊行の2017年5月から、「おさい書店 ~女性の語り・部落問題・ラテンアメリカ~」と題して、著者・齋藤直子さんの選書による刊行記念フェアが開催されました。そこで配布されたブックリストに掲載した齋藤さんのコメントとともに、「おさい書店」をけいそうビブリオフィルでもご紹介します。[編集部] 被差別部落出身者との恋愛や結婚を、出自を理由に反対する「結婚差別」。膨大な聞き取りデータの分析から、その実態を明らかにする。 齋藤直子著『結婚差別の社会学』 定価:本体2,000円+税 2017年5月刊行 四六判上製312頁 ISBN 978-4-326-65408-6 →〈書誌情報・目次はこちら〉 →〈「はじめに」「第1章」ページ(pdfファイル)はこちら〉 『結婚差別の社会学』の刊行記念として、このブックフェアを開催していただきました。この本では、被差別部落出身者に対する結婚差別が生
現実は変えられないという「現実主義」に抗するためにフィクションは意味をもち得るか、SFアニメで考える骨太フィクション論。 科学、技術の急速な発展をうけて、現実主義者は、フィクションは意味がないしくだらない、あるいは、無責任で害悪でさえあるという。それに対し、そのような態度こそがわたしたちの現実を堅く貧しくしているのだと反論することはできるのだろうか。名作SFアニメを題材に、フィクション、現実、技術について、深く検討する。本連載を大幅修正加筆し、2018年12月末刊行。 【ネット書店で見る】 古谷利裕 著 『虚構世界はなぜ必要か? SFアニメ「超」考察』 四六版判上製・304頁 本体価格2600円(税込2808円) ISBN:978-4-326-85196-6 →[書誌情報] 二つに分岐した桃果 高倉家の3人(冠葉、晶馬、陽毬)の関係と、その先行世代である「事件」を経験した同級生の3人(桃果
あとがき、はしがき、はじめに、おわりに、解説などのページを、pdfファイルでご紹介します。気軽にページをめくる感覚で、ぜひ本の雰囲気を感じてください。目次などの概要は「書誌情報」からご覧いただけます。 トッド・E・ファインバーグ、ジョン・M・マラット著/鈴木大地訳 『意識の進化的起源 カンブリア爆発で心は生まれた』 →〈「はじめに」ページ(pdfファイル)〉 →〈目次・書誌情報はこちら〉 進化形態学者・倉谷滋氏による本書帯文 「幽霊(ゴースト)も進化の産物!? 意識の起源を問うのは、身体の起源を問うことと同じ。意識は、まっとうな生物学的背景を持つ進化的実体として現象しているのだ。」
親を介護する息子の増加は著しく、その割合は娘や義理の娘(「嫁」)による介護と僅差になりました。結婚していようと、仕事をしていようと、いまや男性が親の介護から「逃げる」ことはできなくなっているというデータもあります。それなのに男性のなかには、親の老いにいつまでも見て見ぬふりを決め込む人も少なくなく、また、いざ親の介護者になれば、今度は「問題事例」として周囲をやきもきさせることも多いことがわかっています。刊行以来、介護問題のみならず男性学に新たな論点を提示したと高い評価を受けている著者によるブックガイド、ぜひご覧ください。[編集部] “なぜ男の介護は困難なのか? 介護する息子のミクロな経験を通じて、自分の依存を「なかったこと」にし、弱者を支配せずにはいられない「男性性」の謎を解き明かす、著者の探求はスリリングだ。”――上野千鶴子氏推薦! ※刊行時トークイベントはこちら→《ジェンダー対話シリーズ
現実は変えられないという「現実主義」に抗するためにフィクションは意味をもち得るか、SFアニメで考える骨太フィクション論。 科学、技術の急速な発展をうけて、現実主義者は、フィクションは意味がないしくだらない、あるいは、無責任で害悪でさえあるという。それに対し、そのような態度こそがわたしたちの現実を堅く貧しくしているのだと反論することはできるのだろうか。名作SFアニメを題材に、フィクション、現実、技術について、深く検討する。本連載を大幅修正加筆し、2018年12月末刊行。 【ネット書店で見る】 古谷利裕 著 『虚構世界はなぜ必要か? SFアニメ「超」考察』 四六版判上製・304頁 本体価格2600円(税込2808円) ISBN:978-4-326-85196-6 →[書誌情報] アンドロイドの「特別な一日」 2002年に公開されたスティーブン・スピルバーグ監督の『A.I.』という映画は、人を愛
「お金」と「ジャーナリズム」の関係は、どの場面についてどういう立場から考えるかで、見立てが大きく変わりそうです。お金を介在させられるのか、させていいのか。重要だけれど語られにくい問題を、まずは「有料記者会見」の事例から掘り下げます。[編集部] 記者ゆえのジレンマに直面したとき、なにを考え、なにを優先するのか? あなたならどうするだろう。 1:: 思考実験 保険金殺人の疑いがかかっている夫婦が、報道陣の取材に応じる条件を提示してきたのは、先週のことだった。 おそらくアドバイスした人物がいる。報道被害問題に熱心な活動家が支援にはいったか。あるいは、事件ゴロのようなやつらが介入してきたか。 いずれにしても、その夫婦が、現場で配った紙きれの冒頭には、以下の言葉が綴られていた。 自宅の前にはいつも報道関係者がうろついています。無遠慮にカメラやマイクが向けられ迷惑をしています。報道関係者から“監視”さ
《ジェンダー対話シリーズ》第3回 平山亮×上野千鶴子:息子の「生きづらさ」? 男性介護に見る「男らしさ」の病 ――『介護する息子たち』刊行記念トーク この4月に始まった《ジェンダー対話シリーズ》第3回は、平山亮著『介護する息子たち』刊行記念に上野千鶴子さんをお迎えして3月14日に行われた、平山亮さんとのトークイベントを採録します。親を介護する息子の増加は著しく、その割合は娘や義理の娘(「嫁」)による介護とあまり差がなくなりました。結婚していようと、仕事をしていようと、今や男性が親の介護から「逃げる」ことはできなくなっているというデータもあります。それなのに男性のなかには、親の老いにいつまでも見て見ぬふりを決め込む人も少なくなく、また、いざ親の介護者になれば、今度は「問題事例」として周囲をやきもきさせることも多いことがわかっています。 そんな息子介護の研究を通して、弱者をコントロールせずには
「ジェンダーとかセクシュアリティとか専門でも専門じゃなくてもそれぞれの視点から語ってみましょうよ」というコンセプトのもと、《ジェンダー対話シリーズ》が始まりました。誰でも性の問題について、馬鹿にされたり攻撃されたりせず、落ち着いて自信をもって語ることができる場が必要なはずです。そんな場所を模索していきたいと考えています。 シリーズ第2回は、第1回めにひきつづき、隠岐さや香さんと重田園江さんをお迎えして開催された『愛・性・家族の哲学』(ナカニシヤ出版)出版関連イベントでのお話をお送りします。隠岐さん、重田さんの話を受けて、宮野さん、藤田さんのコメントを織り交ぜ、熱いトークが繰り広げられます。シリーズ早々、前後篇にわたってのスタートとなりましたが、身近な人たちと語り合うきっかけになることを願っています。【勁草書房編集部】 第2回 性 ――規範と欲望のアクチュアリティ(後篇) 隠岐さや香×重田園
すずき・あきひと 静岡県生まれ。静岡県立清水東高等学校卒、1986年、東京大学教養学部教養学科科学史・科学哲学専攻を卒業、同大学院総合文化研究科地域文化研究(イギリス文化)に進学、1992年にロンドン大学ウェルカム医学史研究所で博士号を取得した。博士論文は啓蒙主義時代イングランドの精神医学思想史を主題とし、指導教官はロイ・ポーターであった。その後、ウェルカム財団医学史研究所リサーチ・フェロー、アバディーン大学研究員などを経て、1997年に慶應義塾大学助教授となり、2005年から慶應義塾大学経済学部教授。
《要旨》 16世紀の中葉から17世紀の中葉にかけて、ヨーロッパ各地で宗教改革と反宗教改革の運動が政治・文化・社会に大きな影響を与えた。カトリック教会とそれを批判するプロテスタントの各派は、相互に批判しあうと同時に、それぞれの内部においても激しい論争と政争を展開させた。この宗教改革と密接に結びついて初期近代の国家や社会のモデルが形成されたと同時に、医療のさまざまな側面が大きく転換し発展した。 宗教改革と医学のかかわりがもっとも鮮明に現れるのが、パラケルスス主義と呼ばれた新しい医療の体系を提示した運動である。これは、ドイツを遍歴してほぼ無名の医師として没したパラケルスス(Paracelsus, 1493?-1541)の死後に現れた、彼の思想に即して当時の世界観と医学を根源から改革しようとした運動である。この運動は、パラケルススや同時代の思想家・医師が試みていた古代思想、宗教改革の基盤となったキ
現実は変えられないという「現実主義」に抗するためにフィクションは意味をもち得るか、SFアニメで考える骨太フィクション論。 科学、技術の急速な発展をうけて、現実主義者は、フィクションは意味がないしくだらない、あるいは、無責任で害悪でさえあるという。それに対し、そのような態度こそがわたしたちの現実を堅く貧しくしているのだと反論することはできるのだろうか。名作SFアニメを題材に、フィクション、現実、技術について、深く検討する。本連載を大幅修正加筆し、2018年12月末刊行。 【ネット書店で見る】 古谷利裕 著 『虚構世界はなぜ必要か? SFアニメ「超」考察』 四六版判上製・304頁 本体価格2600円(税込2808円) ISBN:978-4-326-85196-6 →[書誌情報] 現実的かつ遊戯的な決死の行為 『マイマイ新子と千年の魔法』は、大人たちへの(過剰な)信頼によって支えられていた子供た
シリーズ第1回は、隠岐さや香さんと重田園江さんをお迎えして開催された『愛・性・家族の哲学』(ナカニシヤ出版)出版関連イベントでのお話を前篇後篇の2回に分けてお届けします。前篇では背景説明にひきつづいて、隠岐さん、重田さんお二人が提供された話題からどうぞ。 第2回 隠岐×重田:性 ――規範と欲望のアクチュアリティ(後篇)はこちら→ 筒井晴香(司会) それでは、ワークショップ「性――規範と欲望のアクチュアリティ」を始めたいと思います。きょうのワークショップについて一言で言いますと、今日の性をめぐる規範ないし欲望の実情、具体的な話題としては、学術業界における、あるいはより広い一般社会における性をめぐるさまざまな現象について、実情やその捉えられ方に迫る議論をざっくばらんにお話しいただくというものです。まずは企画・主催の藤田さんから、簡単に趣旨説明をお願いしたいと思います。 [このシンポジウムの意図
もはやインターネットのない世界は、仕事でも日常生活でも考えられません。そんな時代のジャーナリズムならではの新しい問題を、「忘れられる権利」という言葉とともに考えてみます。[編集部] 報道をめぐるジレンマに直面したとき、なにを考え、なにを優先するのか? あなたならどうするだろう。 1:: 思考実験 ニュースサイトの編集管理画面に「この記事をサーバーから削除しますか」というメッセージが表示された。画面まん中に「実行」と「キャンセル」の2つのボタンが並ぶ。わたしは、その記事をいま削除すべきなのだろうか。それとも……。 けさ、デスク席に着いたとき、「削除依頼」という件名のeメールが編集部に届いているのに気づいた。ニュースサイトで公開されている1本の記事を消してほしいという。差出人は男子大学生を名乗る人物。半年ほど前に彼の父親が軽微な事件で逮捕され、地方版ではあったが実名が報じられた。だが、父親は起
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