先日行われた、米Microsoftの開発者向けイベント「Microsoft Build 2024」。AI系技術を中心にさまざまな発表があったが、目玉の一つだったのが、SLM(Small Language Model)関連の新製品だ。ITmediaでも紹介記事が公開されているので、具体的な情報は以下を参照してほしい。この記事では、そもそもSLMとは何か、何が期待されているのかを整理してみよう。 (関連記事:Microsoft、Windowsローカルで実行可能なSLM「Phi Silica」を全「Copilot+ PC」に搭載へ) (関連記事:Microsoft、マルチモーダルなSLM「Phi-3-vision」をプレビュー) “大は小を兼ねない”「小規模言語モデル」(SLM)とは? SLMは日本語で「小規模言語モデル」と訳されている。名前から分かるように、ChatGPTを始めとした生成AIア
マイクロソフトはWindows 11の新機能「Recall(リコール)」を発表した。この機能はユーザーが過去に見た情報をいつでも遡って見ることができるように、数秒ごとにパソコン画面のスクリーンショットを残し、その後、同社のAIがそれらのスクリーンショット内の情報を処理し、3カ月間検索、アクセスできるようにするというものだ。 プライバシー保護の活動家たちはこの発表に危機感を募らせた。直接的な不安は、マイクロソフトがユーザーの行動にアクセスできることだが、CEOのサティア・ナデラは、データは暗号化されてデバイス内にのみ保存され、外部には一切送信されないことを強調して心配するユーザーたちを安心させている。 しかし、この発言も本機能に対する批判を止めることはなかった。もう1つの大きな懸念は、もしハッカーがパソコンに侵入したら、真っ先にRecallを見に行きユーザーが何をしていたかの正確な履歴を手に
マイクロソフトは今年(2024年)7月から、Microsoft AureのAzureポータルやCLIなどの管理関連の操作を行うユーザーに多要素認証によるログインを要求することを明らかにしました。 5月14日付けとして公開されたブログ「Microsoft will require MFA for all Azure users」(マイクロソフトはすべてのAzureユーザーに多要素認証を要求する予定です)で、次のように説明されました。 This July, Azure teams will begin rolling out additional tenant-level security measures to require multi-factor authentication (MFA). Establishing this security baseline at the tenan
2024年5月、Microsoft の開発者向けイベント「Microsoft Build 2024」が開催されました。Windows の最新 AI 機能 (Copilot+PC) が開催前日に発表されるなど、Copilot を中心として Microsoft が AI に対する投資を積極的に行っていることをアピールする場になっていました。 数多くあったアップデート・アナウンスのうち、本稿ではインフラ エンジニア[1]の観点から重要だと思われるものをピックアップして、簡単に紹介していきます。 仮想マシン: 第一世代 Cobalt 100 (Preview) Azure Cobalt 100 プロセッサを使用した第一世代の Azure 仮想マシン シリーズが提供開始されました (Dpsv6 / Dpdsv6 / Dplsv6 / Dpldsv6)。 Cobalt 100 は、Microsoft
こんにちは。 Azure ID チームの小出です。 本記事は 2024 年 4 月 25 日に米国の Microsoft Entra (Azure AD) Blog で公開された Collaborate across M365 tenants with Entra ID multi-tenant organization と、Microsoft 365 側にて公開された Multi-tenant organization capabilities now available in Microsoft 365 をもとに、日本語に分かりやすくおまとめしなおしたものになります。ご不明点等ございましたらサポート チームまでお問い合わせください。 マルチテナント組織 (MTO) が一般公開されました!Microsoft Entra ID には、これまでも B2B コラボレーションやクロステナント ア
今年も開催されたMicrosoft Build 2024のキーノートを日本語でまとめをお届けします!今年は吉田が製品チームとして「Ask the Expert」ブース対応を現地で3日連続アサインされた上、夜は無謀にも48時間以内にPower Platform の発表について2時間にわたってお届けするイベントを開催した関係上、まとめが遅くなってしまいました。 Build 2024 のPower Automateブース その分、Satya Nadellaが登壇で利用したスライドを丸ごと日本語化し、より丁重なまとめ?(もはやフル原稿…)を作ることができました。このページの一番下にはスライド完全意訳版をダウンロードできるようにしてありますので、ぜひ読んでくださいね。 それでは以下、キーノートの情報をお伝えします! 開発者会議は常に最もエキサイティングで、最も楽しい瞬間です。私は成人してからの人生を
サンフランシスコにおいて、Microsoftは外部から大きな圧力をかけられている。それは、サイバーセキュリティの改革や、社内外で使うシステム全体のセキュリティを改善するように迫るものだ。 Microsoftのセキュリティ大変革を連邦当局はどう見ているか? 2023年11月に、MicrosoftはSecure Future Initiative(SFI)を開始し(注1)、2024年4月29日(現地時間、以下同)の週には、サイバーセキュリティのガバナンスモデルを再構築する計画を拡大した(注2)。 この計画は、Microsoftが22年前に実施したセキュリティへの取り組みと似ている。Microsoftのビル・ゲイツ氏(共同創業者であり元CEO)は、信頼できるコンピューティングイニシアチブを確立するために2002年に記したメモの中で、新機能よりもセキュリティを優先するよう従業員に義務付けた。 Mi
こんにちは。日本マイクロソフトの向井です。 こちらの記事ではマネージド環境の機能である環境ルーティングを使って個人用開発環境が作成されるように設定する方法、その意義などを解説しています。 個人用開発環境はPower Platform で市民開発をさせる上で、ガバナンス管理に非常に役に立つ設定です。 Power Platform の個人用開発環境 Power Platform では通常、ユーザーが最初にアクセスする環境は既定環境ですが、環境ルーティングをオンにすると、最初にアクセスする環境を個人用開発環境にすることができます。 個人用開発環境はそれぞれのユーザー専用の環境で、そのユーザーが個人の生産性向上の範囲で自由にアプリやフローを作ることができます。 アプリやフローの作成練習(勉強)にも最適です。 これまで、既定環境で各ユーザーが自由にアプリを作成できる状態にしておくと、「テスト」や「t
米Microsoftは5月24日午後1時過ぎ(米東部時間)、前日早朝からアクセスできなくなっていたMicrosoft Copilotサービスが復旧したとXアカウントでポストした。 原因についての説明はない。「緩和策は完了しており、稼働状況監視により、すべてのCopilot機能が期待通り動作していることが確認されている」としている。 この障害は、主にアジアと欧州のユーザーに影響を与えた。Bing.comや、BingのAPIを使っているDuckDuckGoも使えなくなっていた。 Bing検索を採用している米OpenAIのChatGPTでも一時検索機能が使えなくなっていたが、ステータスページでは、24日の午後2時(米太平洋時間、東部時間では24日の午後5時)には「すべてのサービスが正常に動作している」となっている。 関連記事 MicrosoftのBingやCopilotが一時的にダウン Chat
米Microsoft(マイクロソフト)と米医療機関大手のProvidence(プロビデンス)、米ワシントン大学は米国時間2024年5月22日、医療向けAI(人工知能)モデル「Prov-GigaPath」を開発したと発表した。関連論文が同日に学術誌「Nature」に掲載された。 Prov-GigaPathは、スライドガラス上の腫瘍組織などの標本全体を高解像度のデジタル画像に変換する「全スライド画像(Whole-Slide Imaging、WSI)」に特化したAIモデル。プロビデンスが提供した実際のスライド約17万枚に含まれる10億以上の病理画像を基に学習した。マイクロソフトは「実際のデータで大規模な事前学習を行った初めての全スライド画像基盤モデル」としている。 標本から得たデジタル画像から、AIが病気の兆候である「マーカー」を認識する。プロビデンスの遺伝子解析部門でCMO(最高医療責任者)を
GitHub Copilot Extensions発表 ―さまざまな開発ツールを組み合わせながらCopilotを利用可能に GitHubは2024年5月21日、サードパーティのツールやサービスの機能をGitHub Copilotに追加できる「GitHub Copilot Extensions」を発表した。Copilot Extensionsを使用すると、開発者はIDEやGitHub.comから離れることなく、好きなツールやサービスを使用しながら自然言語でAIとやりとりし、開発を進めることができる。 GitHub Copilot Extensionsのご紹介:パートナーとのエコシステムで無限の可能性を引き出す -GitHubブログ Copilot Extensionsは現在のところGitHub.com上のGitHub Copilot Chat、Visual Studio、およびVS Code
Microsoftの検索サービス・Bingに大規模な障害が発生し、デフォルト検索エンジンがBingに設定されているブラウザ・Microsoft Edgeで検索が機能しなくなったほか、BingのAPIを利用しているChatGPTやCopilot、DuckDuckGoなども使えなくなりました。すでに多くのサービスは復旧していますが、一部影響が残っている部分もあると報告されています。 Microsoft outage affects Bing, Copilot, DuckDuckGo and ChatGPT internet search https://www.bleepingcomputer.com/news/microsoft/microsoft-outage-affects-bing-copilot-duckduckgo-and-chatgpt-internet-search/ Micr
米Microsoft(マイクロソフト)は米国時間2024年5月21日から開いた年次イベント「Microsoft Build」に合わせて、クラウドサービス「Microsoft Azure」の機能強化を発表した。生成AI(人工知能)関連サービスを中心に、追加された主要25機能を解説する。 今年もAI一色に染まったMicrosoft Build。「AI時代のニーズに応える、最も完全でスケーラブルなAIインフラを用意している」。基調講演でマイクロソフトのサティア・ナデラCEO(最高経営責任者)はこう語り、Azure関連の新サービスを発表した。 プレビュー版として提供してきた生成AIサービスの中核の1つ「Azure AI Studio」は、一般利用が可能になった。AzureのAI関連機能を一元的に管理するサービスで、米OpenAI(オープンAI)や米Meta(メタ)などが提供する1600以上のAIモ
こんにちは、Azure Identity サポート チームの 川里 です。 本記事は、2024 年 5 月 1 日に米国の Microsoft Entra (Azure AD) Blog で公開された Announcing General Availability of Microsoft Entra External ID - Microsoft Community Hub を意訳したものになります。ご不明点等ございましたらサポート チームまでお問い合わせください。 次世代の顧客 ID アクセス管理 (CIAM: Customer Identity Access Management) 機能を実現する開発者向けソリューションである「Microsoft Entra External ID」が 5 月 15 日から一般公開 (GA) されたこと をお知らせします。External ID では
2023年11月にMicrosoftは、Windows 11の標準お絵描きアプリ「ペイント」に画像生成機能「Cocreator」を追加するアップデートを実施しました。さらにMicrosoftは2024年5月20日に、NPU搭載のPC「Copilot+ PC」向けに、Cocreatorでイラストを描きながらリアルタイムで画像を生成する機能を発表しました。 Introducing Copilot+ PCs - The Official Microsoft Blog https://blogs.microsoft.com/blog/2024/05/20/introducing-copilot-pcs/ Microsoft Paint's New AI Image Generator Builds On Your Brushstrokes | PetaPixel https://petapixel
2024年5月20日に発表されたWindows 11向けAI機能「Recall」は、「PC上で見たものや行ったことをすべて記録して検索できる」とうたわれています。しかし、Recallにはプライバシー保護の観点で懸念があるとして、イギリスのデータ監視機関「情報コミッショナーオフィス(ICO)」が調査に乗り出しました。 Giving Windows total recall is a privacy minefield • The Register https://www.theregister.com/2024/05/22/windows_recall/ Windows 11向けのAI機能であるRecallは、画面のスクリーンショットを数秒ごとに撮影することで、ユーザーが過去PC上で行ったあらゆる動作を検索できるという機能です。Microsoftは「Recallは次第に洗練され、今後は実際の
Microsoft、NPUを搭載したAI PC「Copilot+ PC」を発表 新たに搭載されるAI機能とは:「最も速く、最もインテリジェントなWindows PC」を提供 Microsoftは、AIのために設計された新たなWindows PC「Copilot+ PC」を発表した。2024年6月18日に同社とOEM各社が第1弾を発売する。 Microsoftは2024年5月20日(米国時間、以下同)、AI(人工知能)のために設計された新たなWindows PCである「Copilot+ PC」(コパイロットプラスピーシー)を発表した。 Copilot+ PCは「最も高速でインテリジェントなWindows PCであり、40TOPS(Trillion Operations Per Second)以上を実現するパワフルで新しいシリコン、1日中使えるバッテリー駆動時間、最先端のAIモデルへのアクセス
Scripting options for web development and task automation are modernizing. To provide you with the most modern and efficient options, we are replacing VBScript with more advanced alternatives such as JavaScript and PowerShell. Find out what VBScript deprecation means for you and how you can get ready. What is VBScript? Visual Basic Scripting Edition, commonly referred to as VBScript, is a lightwei
Microsoftは5月20日(米国時間)、「New Windows 11 features strengthen security to address evolving cyberthreat landscape|Microsoft Security Blog」において、Windows 11に追加予定の新しいセキュリティ対策を発表した。これは「Secure Future Initiative」の取り組みに基づいたWindowsのセキュリティ強化プログラムとされる。 New Windows 11 features strengthen security to address evolving cyberthreat landscape|Microsoft Security Blog Windows 11に組み込まれる新しいセキュリティ対策 Microsoftが発表したWindows 11
マイクロソフト、「Copilot Connectors」発表。CSVファイルからOracle、Salesforceなどさまざまなサービスやデータソースと接続しAIが理解 マイクロソフトは日本時間5月22日から開催中のイベント「Microsoft Build 2024」で、Microsoft Copilotをさまざまな外部のサービスやデータソースと接続することで、Copilotがそれらのデータを読み取り理解できる新機能「Copilot Connectors」を発表しました。 Copilotが外部サービスの情報や状況を読み取って理解する Microsoft CopilotはもともとOutlookやExcel、Teamsといった同社が提供するMicrosoft 365製品のデータを読み取って理解し、それを基に生成AIが文章やプレゼンテーションの作成などを提供するサービスとして登場しました。 Co
AzureについてCopilotが何でも教えてくれる「GitHub Copilot for Azure」発表。操作方法からプログラミング、デプロイの方法まで マイクロソフトは日本時間5月22日から開催中のイベント「Microsoft Build 2024」で、生成AIがソフトウェアエンジニアを支援してくれる「GitHub Copilot」の拡張機能として、Microsoft Azureについて生成AIが質問に答える「GitHub Copilot for Azure」を発表しました。 GitHub Copilot for AzureをCopilot Chatから呼び出すことで、Azureのサービスの選択からReactアプリケーションの実行方法やDjangoで使用する際に最適なAzureデータベースの選択、デプロイの手順など、Azureに関するあらゆる質問に答えてもらえます。 回答は利用者のコ
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