川勝平太静岡県知事は11月10日、JR沼津駅周辺総合整備事業に伴い、新貨物ターミナル整備予定地の反対派地権者に対する強制収用の手続きに入ったことを明らかにした。 【写真】焦点となっている沼津駅の現在 2009年7月、初当選した川勝知事は「絶対に強制収用は行わない」と事業の見直しを宣言、翌年には「貨物駅不要論」を唱えたため、一時、事業はストップしていた。その後10年間、紆余曲折を経たが、強制収用の実施で、来年春から静岡県東部の拠点都市・沼津で総額約2000億円の大型事業が本格的にスタートする。 ■知事は当初、強制収用を否定していた 総合整備事業の核となる沼津駅鉄道高架事業は、市街地を南北に分断する東海道線3.7km、JR御殿場線1.6kmの計5.3kmを高架にする計画。高架設置によって、13カ所の踏切がなくなり、南北の幹線道路8路線を立体交差する道路整備、土地区画整理事業などによって、渋滞緩