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優生学の検索結果41 - 80 件 / 242件

  • 【書評】科学の進歩がもたらしたディストピアの歴史『禍いの科学 正義が愚行に変わるとき』 - Under the roof

    禍いの科学 正義が愚行に変わるとき 作者:ポール・A・オフィット 発売日: 2020/12/08 メディア: Kindle版 グロテスクな装丁に『禍い』なんて禍々しいタイトルだったので、戦争や兵器の凄惨な歴史を紐解く本かな〜なんて手に取ったら全く違った。 本書は「優生学」や「アヘン」「マーガリン」などの、科学により生み出された、人類にとって有益になると信じられたものが、実は禍と呼ぶべきとんでもない悪影響を及ぼしたものについて、歴史的・科学的に詳しく解説したものだ。 本当に人類のための科学的なものだったの?センセーショナルな書き方をして強烈な印象付けしてない?って思ってしまうくらいに全章とも強烈。特に驚いたのがロボトミー手術の章だ。 脳に直接アイスピック ロボトミーとは、1930〜40年代頃、主にアメリカで行われていた「精神病の治療目的の手術」だ。主に脳の前頭葉白質切除という、脳の一部に直接

      【書評】科学の進歩がもたらしたディストピアの歴史『禍いの科学 正義が愚行に変わるとき』 - Under the roof
    • 「富山は日本のスウェーデン」なのか――井手=小熊論争を読み解く/吉田徹 - SYNODOS

      論壇で「論争」と呼ばれるものを目にしなくなってから久しい。1960年代から活発だった講和条約をめぐる論争、90年代に再燃した歴史認識論争といった硬派な議論はもちろんのこと、80年代の「アグネス論争」といった日常生活をめぐる議論も、女性の地位や男性目線についてなど、今日に通用する社会的な意義を有していた。総合雑誌の類の衰退とネット社会の進展も加わり、時代は「論争」という質的な議論よりも、「一方的な批判」という強度が支配する方向へ軸足を移しつつある。 こうした中、最近になってきわめて注目に値する論争があった。それが日本の市民社会のポテンシャルとその方向性について大きな価値を有する「井手=小熊論争」だ。本稿は、この論争がどのような内容だったのかを確認すると同時に、その背景に大きな社会科学的な意味合いがあること、さらには日本の未来像、もっといって社会設計にもかかわってくるものであることを指摘するも

        「富山は日本のスウェーデン」なのか――井手=小熊論争を読み解く/吉田徹 - SYNODOS
      • フェミニスト(?)の方による進撃の巨人評に一オタクが思う事

        レベルが低い、フェミニストの方(なのかどうか不明だが、こう書かないと伝わらないと思われるため、便宜上このように書く)の評価に対するオタク側の反応も、それに対する反応も含めて、全部レベルが低い。 余りにレベルが低過ぎて真面目に書くと書く事が多すぎる、要点だけまとめる。 オタク側のレベルの低さフェミニストへの反論として進撃の巨人世界の残酷さ等を持ち出す等、オタク側のレベルの低さも目立っている。 問題とされているのは「その描写がどのようなメッセージを放っている(と解釈されるか)」だ、幾ら残虐描写があっても、それが好ましくない物として描かれるならメッセージは問題無い。 それより、彼らは自分で結局何に反感を覚え、何を言いたいのかが分かっていない。 彼らが不満に感じているのは当然ながら「進撃の巨人が褒められた事」ではない、「進撃の巨人を褒める事をダシにして他の作品が貶された事」だ。 だから浅いレベルで

          フェミニスト(?)の方による進撃の巨人評に一オタクが思う事
        • ぼくたちはメンタリストDaigoの「差別」を責められるか。 - Something Orange

          メンタリストDaigoによる「ホームレス差別動画」。 「メンタリスト」を自称する有名YouTuberのDaigoさんが「差別発言」を載せた動画によって炎上してから数日が経ちました。 初めのうちはわりと強気に対応していたようですが、あまりに状況が悪化しつづけることに「さすがにヤバい」と思ったのかどうか、先日、「謝罪動画」と「再謝罪動画」を上げたようです。 以下の動画ですが、まあ、ちょっと見苦しいというか情けないですね。 あれだけ「辛口」の毒舌発言を行っていた人が、自分が追い詰められると一転して憔悴したところを見せるなんて、もうかっこ悪いことはなはだしい。Daigoさんに何らかのカリスマがあったとしても、これでもうそれも雲散霧消してしまうのではないでしょうか。 といっても完全に自業自得としかいいようがなく、全然同情するつもりにはなれませんが、まあでも、あらためて「毒舌キャラ」で売っていくことの

            ぼくたちはメンタリストDaigoの「差別」を責められるか。 - Something Orange
          • 書評 「生物学者のための科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

            生物学者のための科学哲学 勁草書房Amazon 本書は生物学にかかわる科学哲学の主要トピックについて科学哲学者や科学史家たちが解説したもの.編者は科学哲学者のカンプラーキスと生物学者のウレルで,書名にもあるように想定読者としては生物学者が念頭に置かれている. これまでの生物学の科学哲学の入門書だと「種とは何か」「自然淘汰の単位は何か」「系統樹の推定はどのような営みか」「利他行動の進化とマルチレベル淘汰」「発生システム論」などの個別の各論のトピックが主要テーマになっているものが多いが,本書が取り上げるものは必ずしも「生物学の科学哲学」に限らないということで,「説明」「知識」「理論とモデル」「概念」などの基礎ブロック的なテーマが数多く取り上げられていてなかなかハードな内容になっている.原題は「Philosophy of Science for Biologists」. 第1章 なぜ生物学者は科

              書評 「生物学者のための科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
            • ケインズ「H.G・ウェルズ『クリソルド』書評」 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

              最近、初版諸般の事情でケインズの伝記をいっぱい読んでいるんだが、うーん、スキデルスキーのものすごい分厚い三巻本とかがんばって見ているんだけど、平板だなあ、という感じ。分厚いのだと、その物量にうんざりしてそういう印象になりがちだというのもあるので、あとで再読はするけど。 John Maynard Keynes: Volume 2: The Economist as Savior, 1920-1937 作者:Skidelsky, Robert発売日: 1995/01/01メディア: ペーパーバック John Maynard Keynes: Fighting for Freedom, 1937-1946 作者:Skidelsky, Robert発売日: 2001/12/01メディア: ハードカバー チェ・ゲバラのいろんな伝記をたくさん読んだときもそうだけど、長く分厚く詳しい伝記を書いても、手当た

                ケインズ「H.G・ウェルズ『クリソルド』書評」 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
              • なぜ昭和の親たちは「たくさんの子供」を平気で育てられたのか 現代のリスク感覚では信じられない

                生きていること自体が「リスク」だ 新型コロナウイルス感染症が最も警戒された2020年の3月から5月にかけて、日本人の大半は感染症という健康リスクに敏感に反応した。人々は争うようにマスクを着用し、ロックダウンが宣言されたわけでもないのに外出を自粛した。 この場合、日本人の健康リスクに対する意識の高さは感染予防に寄与したことだろう。だが、リスクに対する意識の高さが必ず良い結果をもたらすとは限らない。新しい命を生むこと・育むことに関しては、まさにそのリスクに対する敏感さが仇あだになっている側面もあるのではないだろうか。 仏教では「生・老・病・死」を四苦と呼び、これらが苦の源であるとしている。老・病・死がリスクであるとするなら、そもそも生きていること、生まれてくること自体もリスクと言わざるを得ない。実際、これから述べていくように、生は現代社会におけるリスクとして、合理性をもって回避されようとしてい

                  なぜ昭和の親たちは「たくさんの子供」を平気で育てられたのか 現代のリスク感覚では信じられない
                • 第1回 「ダーウィニアン・レフト」再訪

                  いまわたしたちが直面している社会的諸問題の裏には、「心理学や進化生物学から見た、動物としての人間」と「哲学や社会や経済の担い手としての人間」のあいだにある「乖離」の存在がある。そこに横たわるギャップを埋めるにはどうしたらよいのか? ポリティカル・コレクトネス、優生思想、道徳、人種、ジェンダーなどにかかわる様々な難問に対する回答を、アカデミアや論壇で埋もれがちで、ときに不愉快で不都合でもある書物を紹介しながら探る「逆張り思想」の読書案内。 1999年に出版されたA Darwinian Leftは、英語版の原著が70ページ、2003年に出版された邦訳である『現実的な左翼に進化する』でも本文が100ページほどしかない、薄くて小さな本だ。出版当時はともかく、それから20年経った現代では、あまり振り返られることがないような本である。 しかし、この本で提唱されている「ダーウィニアン・レフト」という考え

                    第1回 「ダーウィニアン・レフト」再訪
                  • 「高齢者は社会の負担」と言うと優生思想で批判されるけど、ダウン症児だからと中絶しても批判されないのはなんで?

                    ダウン症児が夫婦にとって経済的、精神的、身体的負担になると思うから中絶してるのに、 高齢者が社会にとって負担だと言うと優生思想として批判されてるのおかしくない? アイスランドは中絶の結果ダウン症をほぼ”根絶”しているけど、これって優生学が目指していた社会と同じだよね 優生学 人類の遺伝的素質を向上または減退させる社会的要因を研究して、悪性の遺伝的素質を淘汰し改善をはかることを目的とした応用遺伝学の一分野(大辞林) 障害持ってるけどこんなデバフなければないほうがいいし、さっさと”根絶”してこれ以上不幸な人間を再生産しないようにしてほしい 健常者が「人権意識が高くて寛容な私」を演出するために綺麗事言ってるだけで障害者として生きさせられる側のこともそれを支えて負担してる側のことも考えてないよね 実際自分や自分の子供が障害を持って生まれるか健常者として生まれるか選べるとしたらどっちにするの? 【追

                      「高齢者は社会の負担」と言うと優生思想で批判されるけど、ダウン症児だからと中絶しても批判されないのはなんで?
                    • 東京創元社編集部・編『創元SF文庫総解説』第1回(全6回)l

                      2022年09月29日17:00 by 東京創元社 東京創元社編集部・編『創元SF文庫総解説』第1回(全6回) カテゴリSFファンタジイ・ホラー 【はじめに】 創元SF文庫は来年2023年、創刊60周年を迎えます。 1963年9月に創元推理文庫SF部門として誕生し、フレドリック・ブラウン『未来世界から来た男』に始まり、1991年に現行の名称への改称を挟んで、これまでに700冊を超える作品を世に送り出してまいりました。エドガー・ライス・バローズの《火星シリーズ》やE・E・スミスの《レンズマン》シリーズをはじめ、ジョン・ウィンダム、エドモンド・ハミルトン、アイザック・アシモフ、ロバート・A・ハインライン、レイ・ブラッドベリ、J・G・バラード、アン・マキャフリー、バリントン・J・ベイリー、ジェイムズ・P・ホーガン、ロイス・マクマスター・ビジョルド、そして近年にはアン・レッキーやN・K・ジェミシン

                        東京創元社編集部・編『創元SF文庫総解説』第1回(全6回)l
                      • 優生学と優生思想の定義の変遷と遺伝子治療 - 事実を整える

                        「優生学」と「優生思想」について アップデートされていない理解が横行してるので整理します。 優生思想の定義とは 優生学の定義とはEugenics:Eugene「よい血統」 ナチスなどによる伝統的優生学の歴史と新優生学 遺伝子治療は優生学?自発的意思に基づく場合 優生思想の実現方法が進化したことでの定義の変遷 優生学と優生思想の違いとは:包含関係なのか? そして「遺伝子治療は許されるのか」という問いへ 優生思想と優生学の定義と倫理学的議論の整理 優生思想の定義とは 優生思想とは「何らかの秀でた特質を有する者の遺伝子を保護し、逆に劣った特質を有する者の遺伝子を排除して、優秀な子孫を後世に遺そうという思想」というのが公約数的な理解です。 学問的な定義があるわけでもなく、優秀な配偶者と生殖すれば優秀な子孫が生まれる、というような考え方が、古くプラトンの時代にはあったとされていたものについて*1、1

                          優生学と優生思想の定義の変遷と遺伝子治療 - 事実を整える
                        • 市川沙央⇄荒井裕樹 往復書簡「世界にとっての異物になってやりたい」|文學界

                          「ハンチバック」で鮮烈なデビューを飾った市川氏と、同氏が執筆にあたり大きな影響を受けたと語る『凜として灯る』の著者・荒井氏による、社会の「健常者優位主義マチズモ」をめぐる対話。 プロフィール荒井裕樹 あらい・ゆうき●1980年生まれ。二松学舎大学文学部准教授。専門は障害者文化論、日本近現代文学。著書に『差別されてる自覚はあるか――横田弘と青い芝の会「行動綱領」』『障害者差別を問いなおす』『まとまらない言葉を生きる』『凜として灯る』等。 市川沙央 いちかわ・さおう●1979年生まれ。早稲田大学人間科学部eスクール人間環境科学科卒業。筋疾患先天性ミオパチーによる症候性側彎症および人工呼吸器使用・電動車椅子当事者。今年、「ハンチバック」で文學界新人賞受賞。 市川沙央→荒井裕樹荒井裕樹さま この度は、往復書簡の申し込みにお応えくださったこと、心から感謝いたします。市川沙央と申します。『ハンチバック

                            市川沙央⇄荒井裕樹 往復書簡「世界にとっての異物になってやりたい」|文學界
                          • ナチス政権下での医学的残虐行為、医師らが「中心的役割」

                            アウシュビッツに新設されたナチス・ドイツ親衛隊(SS)の病院の式典に出席したSS隊員とドイツ人看護師。米ホロコースト記念博物館提供(1944年9月1日撮影)。(c)Holocaust Memorial Museum / AFP 【11月9日 AFP】ナチス・ドイツ(Nazis)による犯罪行為において、医師や医学者が「中心的役割」を担っていたとする論文が9日、公開された。論文は医学の歴史を再考する研究プロジェクトの一環で、医療従事者の関与の度合いについて「長年の誤った認識」を解く狙いがある。 英医学誌ランセット(The Lancet)に掲載された論文は73ページに及び、これまで最も包括的な内容になっているという。 これによると、ナチス政権下での医学的残虐行為は「少数の過激な医師」や「強制された」医師によるものだけではなかった。 ドイツでは1945年までに、非ユダヤ人医師の50~65%がナチス

                              ナチス政権下での医学的残虐行為、医師らが「中心的役割」
                            • ばらばらにされた1つの権利 - ゆと里スペース

                              2023年の1月6日の朝日新聞オピニオン欄「無関心に向き合う」。石原燃(いしはら・ねん)さんの寄稿に胸を打たれたので、記録を書いている。(…ちなみに、新年のオピニオン欄は「「覚悟」の時代に」という統一的なテーマで寄稿やインタビューが掲載されていたが、この「覚悟」云々というテーマはいらなかったと思う。このテーマを掲げることの意図が、分からなかった。) 石原さんの文章は、Twitterでもかなり広くシェアされていたと思う。 digital.asahi.com 今回おそらく多くの人の支持や共感を集めたのは、マイノリティの人権が多数派の意志に左右されることや、人権が「思いやり」にすり替えられている日本の公的機関の空虚さと致命的誤解についての論点だったと思う。実際、紙面の大見出しも「理解なき多数者から軽んじられる人権 もううんざりだ」だし、デジタル版の見出しも「うんざりだ、人権を「多数決」で決める無

                                ばらばらにされた1つの権利 - ゆと里スペース
                              • 性的虐待で起訴された大富豪による科学界への資金提供が浮き彫りにした問題とは?

                                アメリカの実業家であったジェフリー・エプスタインは政財界に広い交友関係を築いた人物でしたが、2019年に少女への性的虐待や性的人身売買の罪で逮捕され、勾留中に自殺を遂げました。エプスタインは科学研究に多額の資金提供を行う慈善家としての顔も持っており、この事件が「科学研究の問題点」を浮き彫りにしたと、ハーバード大学で科学研究の歴史を研究するナオミ・オレスケス教授が指摘しています。 Jeffrey Epstein's Harvard Connections Show How Money Can Distort Research - Scientific American https://www.scientificamerican.com/article/jeffrey-epsteins-harvard-connections-show-how-money-can-distort-resear

                                  性的虐待で起訴された大富豪による科学界への資金提供が浮き彫りにした問題とは?
                                • 第2回 女性と子どもにとってのリアルなディストピア | 文学は予言する | 鴻巣友季子 | 連載 | 考える人 | 新潮社

                                  (*本連載について) SFから日常へ――ディストピアの曲がり角 ここで、ディストピアとSFの関係に少し触れておきたい。 ディストピア文学はもともと未来を舞台にすることが多いため、19世紀の最初期から、SF的なアイテムを導入することが多かった。これはハイテク機器を搭載して未来都市を描くヴェルヌの『二十世紀のパリ』からしてそうで、オーウェルの有名作『一九八四年』に出てくる国民監視のための「テレスクリーン」なども「未来」のわかりやすい表象だろう。ディストピア文学というのは、SFに間借りしたサブジャンルのようなところがあったと思う。 マスキュリンでSF的な作品群に始まったディストピア文学は、しかしフェミニズムの台頭につれて1980年代あたりを境に、フェミニンで寓話神話的な作品群への傾きを見せる。肥大した先端テクノロジーの支配と、人間味の欠如を描くのがディストピアの常道だったが、それが様変わりしてい

                                    第2回 女性と子どもにとってのリアルなディストピア | 文学は予言する | 鴻巣友季子 | 連載 | 考える人 | 新潮社
                                  • 1つのフィクションから始まった「遺伝学」と「優生学」の闇深い関係 | 実際には存在しなかった「血統」の神話

                                    メンデルの功績 エンドウマメこそ今ある生物学の基礎であるという認識は、実は歴史の歪曲にほかならない。そしてこれは結果的に、20世紀最大の残虐行為の一例となった。 学校での生物の授業を思い出してほしい。2022年7月に生誕200年を迎えるグレゴール・メンデルについて授業で習ったことがあるだろう。メンデルは修道士として紹介されるのが常だが、彼が残した恐るべき遺産は、アウグスチノ会の神学ではなく、現代遺伝学に、しかも主流の考え方として今なお生き続けている。 19世紀半ば、メンデル(本名はヨハン。グレゴールはアウグスチノ会での呼び名)は、2万8000株以上ものエンドウマメを育てていた。背の高いものと低いもの、しわの寄った豆となめらかな豆、紫の花をつけるものと白い花のもの、さまざまな交配を試していた。 マメ科の植物に囲まれてメンデルが発見したのは、親世代のエンドウマメが持っていた特徴の数々は、子孫の

                                      1つのフィクションから始まった「遺伝学」と「優生学」の闇深い関係 | 実際には存在しなかった「血統」の神話
                                    • 【読書感想】魔女狩りのヨーロッパ史 ☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言

                                      魔女狩りのヨーロッパ史 (岩波新書 新赤版 2011) 作者:池上 俊一岩波書店Amazon Kindle版もあります。 魔女狩りのヨーロッパ史 (岩波新書) 作者:池上 俊一岩波書店Amazon 一五~一八世紀、ヨーロッパ文明がまばゆい光を放ち始めたまさにそのとき、「魔女狩り」という底知れぬ闇が口を開いたのはなぜか。その起源・広がり・終焉、迫害の実態、魔女イメージを創り上げた人たち、女性への差別――進展著しい研究をふまえ、ヨーロッパの歴史を映し出す「鏡」としての魔女と魔女狩りを総合的に描く。 僕が生きてきた、1970年代から現在(2024年)までの日本では、「魔女」という存在に、そんなにネガティブなイメージはないのです。「男を狂わせる魔性の女」とかアニメの「魔法少女」とか、テレビゲームやライトノベルの世界でも「魔女(魔法使い)もの」は定番ですし。 もちろん、中世のヨーロッパでは、現代から

                                        【読書感想】魔女狩りのヨーロッパ史 ☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言
                                      • 不老不死について考えずにはいられない

                                        Une vie sans fin 科学の書棚を見ていたら、なにかSFのタイトルのような本が目に入った。 フレデリック・ベグベデ『世界不死計画』である。 本書の「それなりの重要性を持つ但し書き」にはこうある。 「虚構と現実の違いは、虚構はかならず信じるにたるものでなければならない、という点にある」 とマーク・トゥエインは言った。でも現実が信じるに足るものでなくなった場合はどうだろう? 今日、科学は、虚構より、よほど奇想天外だ。これはサイエンス・ノンフィクション作品である。 というわけで本書、作者自身と同姓同名の作者自身と似たような境遇の五十代の男が「永遠に生きること」に奔走する話である。 世界各国でいろいろな医師や研究者に会う。そこでかわされる会話は実際のインタビューそのままだという。 ちなみにこのフランス人の作者は元コピーライターで、コラムニスト、文芸評論家、テレビ司会者、映画監督……など

                                          不老不死について考えずにはいられない
                                        • 『君の名は。』への評がいかに快挙か;訳文と感想(ネットで読めるグレッグ・イーガン氏の映画・創作観) - すやすや眠るみたくすらすら書けたら

                                          録り貯めたお正月の特番を消化しているかたのなかには、3が日に地上波初放送された『天気の子』や8日新年一発目の『金曜ロードSHOW!』神木隆之介さんなど豪華吹替キャストによる『パラサイト』をご覧のかたもいらっしゃるんじゃないでしょうか? 今回の記事は、そんな新海誠監督の前作で神木氏主演『君の名は。』にたいするグレッグ・イーガン氏の評価がいかにすごいか、氏のインタビューやエッセイ(『Avatar Review(「アバター」批評)』『No Intelligence Required Her, Ex Machina and Interstellar(知性は不要――「her/世界でひとつの彼女」、「エクス・マキナ」そして「インターステラー」にとって)』)などを勝手に訳して、氏の映画観・創作観と比べることで確かめてみようという感じのやつです。 訳文本文7700字{2230字+5529字(原文730語+

                                            『君の名は。』への評がいかに快挙か;訳文と感想(ネットで読めるグレッグ・イーガン氏の映画・創作観) - すやすや眠るみたくすらすら書けたら
                                          • 「2020年における科学的進歩」10選、コロナ禍でも科学は着実に進歩している

                                            2020年は世界的に新型コロナウイルス感染症の猛威に苦しめられた1年となりました。そんな中でも、科学は着実に進歩を遂げていたことを示す、「科学者が選ぶ2020年の特筆すべき研究結果」を、イギリスの大手紙・ガーディアンが発表しています。 The virus-free scientific breakthroughs of 2020, chosen by scientists | Science | The Guardian https://www.theguardian.com/science/2020/dec/20/the-virus-free-scientific-breakthroughs-of-2020-chosen-by-scientists ◆1:民間企業初の有人宇宙船が打ち上げ成功 日本時間の2020年5月31日、イーロン・マスク氏がCEOを務めるアメリカの宇宙開発企業Spac

                                              「2020年における科学的進歩」10選、コロナ禍でも科学は着実に進歩している
                                            • 覚え書き:ポストモダンの「ごにょごにょ規範主義」、サンドバッグとしてのネオリベラリズム(と優生思想) - 道徳的動物日記

                                              davitrice.hatenadiary.jp econ101.jp 先ほどの記事でジョセフ・ヒースの「『批判的』研究の問題」を取り上げたことなので、この記事から面白いところをいくつか引用しよう。 さっき言ったように,「批判的社会科学」の志は,たんに規範的な決意に導かれた社会科学をもたらすことだけではなくて,そういう規範的な決意を明示的にすることでもある.ぼくが読んだこの手の本でいちばん大きな問題なのは,ほぼ例外なく,この後半部分〔明示化〕で失敗している点だ.著者たちは――ほんのひとにぎりの法学教授たちをのぞいて――規範的な論証をどう展開すればいいのかまるでわかっていなかった.それどころか,じぶんたちが採用しようとしている規範的な基準がどういうものなのかをはっきり述べるのを信じられないくらい忌避していた.その結果どうなるかといえば,本まるまる一冊を費やして,「ネオリベラリズム」だなんだと

                                                覚え書き:ポストモダンの「ごにょごにょ規範主義」、サンドバッグとしてのネオリベラリズム(と優生思想) - 道徳的動物日記
                                              • 自民、誤用例の「進化論」で憲法改正訴え ダーウィン模したキャラ漫画 | 毎日新聞

                                                自民党がウェブサイトやツイッターで、ダーウィンの「進化論」と結びつけて憲法改正の必要性を訴える漫画を発信している。ツイッター上では「進化論を理解していない誤用だ」「政治に利用するのはこじつけだ」など、科学者を含む各方面から批判が相次いでいる。【野村房代/統合デジタル取材センター】 「変化できる者が生き残る」米学者の誤用例 物議を醸しているのは、「教えて!もやウィン」と題する4コマ漫画だ。ダーウィンを模したと思われる「もやウィン」というキャラクターが「進化論ではこういわれておる」として、「最も強い者が生き残るのではなく 最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは 変化できる者である」と説明。その上で「これからの日本をより発展させるために いま憲法改正が必要と考える」と力説する。 漫画は自民党広報のアカウントが19日夕方に3本続けて投稿した。党のウェブサイトにもコーナーが開

                                                  自民、誤用例の「進化論」で憲法改正訴え ダーウィン模したキャラ漫画 | 毎日新聞
                                                • 人間活動における理性 Reason in Human Affairs

                                                  人間活動における理性 (v.1.01) (既存の邦題は「意思決定と合理性」) スタンフォード大学ハリー・キャンプ記念講義、 1982 Reason in Human Affairs ハーバート・A・サイモン*1 訳:山形浩生*2 2020 年 10 月 22 日 *1 ©1983 Board of Trustees of the Leland Stanford Junior University *2 ©2020 山形浩生 禁無断転載、無断複製。 i 人間理性への無限の信頼と、人間の温かみの比類無き蓄えを擁していた ヤシュカ・マルシャックの想い出に スタンフォード大学におけるハリー・キャンプ記念講義、1982 ハリー・キャンプ記念基金は 1959 年に、スタンフォード大学において人間個人の尊厳 と価値に関する話題についての一連の講演を可能にするために設立された。 iii はじめに 人間の理

                                                  • イベント録画:PISA上位国の日本・中国(上海)・シンガポール・フィンランド・カナダを回って教育比較した「日本の15歳はなぜ学力が高いのか?」本 の実際のところをそれぞれの国で子育てしてる人が話す|TAKASU Masakazu

                                                    この本はめちゃめちゃ面白く、mediumに書いた感想文ははてなブックマーク500を超えてバズりました。(このnoteにも転記してます) この本の内容について検討がしたいので、実際に日本・中国・カナダ・シンガポールで子育てしてる人を集めて感想を話し合う会をやります。 5月23日オンラインイベントを行いました:録画 本の内容圧倒的な一冊。マスターピース。 著者ルーシーはプロの教師で教育研究者のイギリス人。彼女はPISAランキング上位の日本、フィンランド、中国、シンガポール、カナダ5ヶ国の教育事情を調査し、筆者の国イギリスの含めて比較して本書をまとめた。 教育研究のプロが、この5カ国を充分な時間をかけて調査した。それだけでも一読の価値はあるが、本書の魅力はそれにとどまらない。 ■最高の旅行冒険記でもある 彼女の調査方法がまたすごい。 お仕着せの学校訪問、地元の教育関係者がアピールのためにアレンジ

                                                      イベント録画:PISA上位国の日本・中国(上海)・シンガポール・フィンランド・カナダを回って教育比較した「日本の15歳はなぜ学力が高いのか?」本 の実際のところをそれぞれの国で子育てしてる人が話す|TAKASU Masakazu
                                                    • 金持ち父さんになるために… : 高熱でお休みです( ̄_ ̄|||) どよ〜ん

                                                      2020年12月14日17:21 カテゴリお小遣い稼ぎ 高熱でお休みです( ̄_ ̄|||) どよ〜ん 今日は『新世紀エヴァンゲリオン 決戦 〜真紅〜』を打ちました 前に少し触った事はあるけど 游タイムまで何回か正確に分からない店で さっぱり回らないので即捨てましたが 今回は游タイムまで残り400確定代です しかしこれがクソ回らん 他に打つのもないし 一回くらい当てたいな〜で天井まで頑張りました そして今回は無事に游タイム発動 時短が1200回です そして無事に連チャンしましたが… とにかく回らないので400回すまでに5000発は使ったかも どうにか万発出たから勝てたけど どうなんだろうね〜これ 昨日みたいに游タイム寸前で当たると 機種によっては最悪出玉が400発とかじゃん 今回は連チャンできたからいいけど 70%〜や80%とかでも僕はいつも2連とか3連とかが多いんだよね 400回すまでに50

                                                      • なぜ「ホームレスを異文化扱いしてはだめなのか」? | The HEADLINE

                                                        公開日 2020年11月23日 20:51, 更新日 2023年09月20日 11:35, 無料記事 / オピニオン・お知らせ 今月11日、「ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした」という記事が大きな話題を集めた。記事そのものの問題点に加え、同記事が掲載されたプラットフォームであるcakesから「cakesクリエイターコンテスト2020」優秀賞を受けていることからも、批判を集めた。 1 記事の問題点は、NPO法人もやいの大西連理事長による指摘に丁寧にまとめられている。しかし同時に注目を集めた「ホームレスを異文化扱いしてはだめなのか」という記事では、ホームレス記事を批判する人々に対しての、反論が示されている。 再反論記事の筆者・池澤あやか氏は、インターネットTV番組『ABEMA Prime』においても、「炎上するほどかと思うし、“上から目線だ”という意見についても、どこが

                                                          なぜ「ホームレスを異文化扱いしてはだめなのか」? | The HEADLINE
                                                        • 未婚の母も問題視…フィンランドの「強制不妊手術」知られざる実態(岩竹 美加子) @gendai_biz

                                                          あなたは強制断種されたか? 福祉国家スウェーデンで、障がい者などへの強制不妊手術が1976年まで行われていた。そのニュースは1997年に報じられ、日本を含め世界各地で驚きをもって受け止められた。実は隣国フィンランドでも、1970年まで強制不妊手術が行われていた。 フィンランドの国営放送Yleのホームページには、「1930年代のフィンランドで、あなたは強制断種されただろうか」というクイズが載っている。 6つ質問があって、最初の質問は性別。「女性、男性、その他」が並んでいる。 女性を選んでみた。答えは「女性は、男性よりも頻繁に強制断種された」である。 また、「その他の性別として生きることは不道徳であり、強制断種されただろう」とある。 続いて質問2は「あなたは30歳以上で、仕事がなく教育も受けていない」である。 「はい」にしてみた。答えは「低脳という理由で、強制断種された可能性がある」 当時は、

                                                            未婚の母も問題視…フィンランドの「強制不妊手術」知られざる実態(岩竹 美加子) @gendai_biz
                                                          • 書評 「Survival of the Friendliest」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                            Survival of the Friendliest: Understanding Our Origins and Rediscovering Our Common Humanity (English Edition) 作者:Hare, Brian,Woods, VanessaRandom HouseAmazon 本書は進化人類学者で比較認知学者でもあるブライアン・ヘアとやはり比較認知学者でジャーナリストであるヴァネッサ・ウッズの夫妻による協調性の進化に関する本.中心となるテーマは「自己家畜化によるヒトの協調性進化」になる. 導入章の冒頭ではアメリカの公民権運動時代の(人種混合)強制バス通学時代の逸話が語られている.強制バス通学による人種ミックスクラスが始まった当初,白人児童はマイノリティ児童を侵入者と見做し,クラスは過剰に競争的でとげとげしい雰囲気だった.そこでジグソーメソッドを導入し

                                                              書評 「Survival of the Friendliest」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                            • 能力主義、あるいは過度な成長の目的化からの脱却|seya

                                                              私は近々三十路になるのですが、20代においては「能力主義からの脱却」これが自分にとって非常に重要なテーマだったと振り返って思います。 能力主義とは何か、もしかしたらこの言葉には学術的な定義などあるかもしれないですが、この記事では「能力で人の優劣を判断する価値観」という定義で話します。 さて、おそらく上記の定義を前提として「あなたはこの価値観を持っていますか?」と聞かれて「はい」と答える人はあまりいないでしょう。 ですが現代社会においてこの価値観はかなり多くの人に内面化されていると感じています。例えば SNS などで分かりやすいのは年収を上げることだったり、仕事において価値を出していること = "能力"があることを至上の価値観にしている人などはよく見かけます。 特に私はソフトウェアエンジニアで、いわゆる技術職なのですが、同じ職種の人でこの価値観に囚われている(ように私からは見える)人はよくい

                                                                能力主義、あるいは過度な成長の目的化からの脱却|seya
                                                              • スパマーを憐れむ歌 | p2ptk[.]org

                                                                以下の文章は、コリイ・ドクトロウの「Sympathy for the spammer」という記事を翻訳したものである。 Pluralistic どんな詐欺でも、どんなペテンでも、どんなイカサマでも、大勝ちするのは詐欺師をそそのかす連中であって、詐欺師自身ではない。路上で麻薬を売る子供たちは最低賃金以下で働くが、その供給元のラボを所有するご立派なボスは大金を稼ぎだす。スーパーボウルの広告からクソコイン(shitcoin)を買う絶望した「個人投資家」は身ぐるみを剥がされるが、コインを発行するMBAのヤツらは(暗号通貨ではなく、現金で)数百万ドルを荒稼ぎする。 昔からそうだった。カリフォルニアのゴールドラッシュはペテンに過ぎず、西部に向かったほぼすべての人が破産した。よく知られているように、ゴールドラッシュで荒稼ぎしたのは、騙されやすく、絶望した人々に「つるはしとシャベル」を売る人たちだった。リ

                                                                  スパマーを憐れむ歌 | p2ptk[.]org
                                                                • 「日本のトランスたちのために翻訳したかった」。英書籍『トランスジェンダー問題』訳者の想い | CINRA

                                                                  ショーン・フェイの著書『トランスジェンダー問題 議論は正義のために』は、トランスジェンダー女性であるイギリス人の著者が、トランスジェンダーの人々が社会で経験しているさまざまな困難の実態を、幅広い調査や分析によって明らかにする書籍。イギリスでは2021年に発売され、このたび邦訳が刊行された。 フェイ氏はブリストル出身、ロンドンを拠点に活動するジャーナリストで、過去には『Dazed』の編集長を務めたほか、The Guardian、Independent、Viceなどで執筆活動を行なっている。医療や教育、法律、労働環境など、当事者の人々の生と尊厳に関わる切実な問題が記されている本書において、著者は「私たちは、論争されたり馬鹿にされたりするための『問題(イシュー)』ではない」と綴る。 「日本のトランスジェンダーのために翻訳したかった」という訳者の高井ゆと里氏は、訳者印税を全額投じて当事者らに本書を

                                                                    「日本のトランスたちのために翻訳したかった」。英書籍『トランスジェンダー問題』訳者の想い | CINRA
                                                                  • 「社会的弱者を排除しない公教育の形成へ」京都教育大学大学院非常勤講師・亀口 公一 | 特集/米中覇権戦争の行方

                                                                    社会的弱者へのまなざし 「弱い者いじめはするな」と大正生まれの父に直接言われた記憶はない。しかし、私は、旧制中学校ではない高等小学校卒(尋常小学校6年卒後に高等小学校3年修学、15歳で卒業)の父の態度(人生)から何故かそう学んだように思う。私は子ども心に「強い子とのケンカはいいが、弱い子とのケンカはダメ」という家訓(家庭教育)を勝手に身に付けた。 もうひとつ、なぜか父は「人様に迷惑をかけるな」とは言わなかった。普通、子育て中の親がよく言う「人様に迷惑をかけるな」には、「人様から迷惑をかけられるな」という裏メッセージが含まれている。私はいつのころからか、この言葉に「よく知らない人とは関わるな」という「排除のまなざし」を感じるようになっていた。今にして思えば、戦後のレッドパージと国家公務員法成立前夜の激動期に労働組合に関わり、その後家族を養うために離脱(転向)した父は、「人は一人では生きていけ

                                                                    • 『Humankind 希望の歴史』著者インタビュー - HONZ

                                                                      2021年に発売され、人類の希望をあらためて世に問うた『Humankind』。オランダの若き知性が著した一冊は、その後話題を呼び、この度4万部の部数を突破をしたという。著者のルトガーブレグマン氏に、HONZ仲野徹が迫る!(HONZ編集部) 仲野 「ほとんどの人間は基本的に本質的にかなり善良だ」——ブレグマンさんは『Humankind 希望の歴史』で、こう主張されてますよね。私なんか疑い深いので、ついホンマかいなと思ってしまいます。ですから今日はそういうスタンスで、忖度なしにズバズバお伺いします。 ブレグマン はい、覚悟してます(笑)。何でも聞いてください。 仲野 人間が邪悪な存在であるという説の根拠となってきた、心理学における有名な実験の数々——人間は与えられた役割や権威者の指示によって、いくらでも残酷になれるという「スタンフォード監獄実験」や「ミルグラムの電気ショック実験(アイヒマン実験

                                                                        『Humankind 希望の歴史』著者インタビュー - HONZ
                                                                      • TESCREALふたたび:AGIが約束するユートピアはSF脳のディストピアなのか?

                                                                        TESCREALふたたび:AGIが約束するユートピアはSF脳のディストピアなのか? 2024.05.08 Updated by yomoyomo on May 8, 2024, 13:03 pm JST 主にインターネット研究を対象とするオンライン論文誌First Mondayの2024年4月号は、「AIのイデオロギーと権力の強化」と題された特別号でした。気になる論文はいくつがありますが、もっとも目を惹いたのは、ティムニット・ゲブルとエミール・P・トーレスによる「TESCREALバンドル:汎用人工知能にみる優生学とユートピアの約束」でした。 この連載でも、AI研究者のティムニット・ゲブルについては「先鋭化する大富豪の白人男性たち、警告する女性たち」、そして彼女と哲学者のエミール・P・トレスが提唱した造語「TESCREAL」については「テクノ楽観主義者からラッダイトまで」で取り上げており、そ

                                                                          TESCREALふたたび:AGIが約束するユートピアはSF脳のディストピアなのか?
                                                                        • マイケル・サンデル教授×モーリー・ロバートソン【前編】「世界を分断する『成功者のおごり』を解体せよ!」 - 社会 - ニュース

                                                                          週プレNEWS TOPニュース社会マイケル・サンデル教授×モーリー・ロバートソン【前編】「世界を分断する『成功者のおごり』を解体せよ!」 政治哲学の世界的権威、マイケル・サンデル教授(左)にモーリー氏が聞く! (Photo by Jared Leeds/サンデル教授) いま世界各地で起きている深刻な分断の正体は、保守vsリベラルの対立ではなく、学歴偏重を中核とする「能力主義(メリトクラシー)」の暴走だ――。 「ハーバード白熱教室」で有名な政治哲学の世界的権威、マイケル・サンデル教授がエリートたちの傲慢さを批判した新著『実力も運のうち』が話題を呼んでいる。週刊プレイボーイで国際情勢コラムを連載中のモーリー・ロバートソン氏によるスペシャルインタビュー! ■ネオリベが変えた"成功のとらえ方"モーリー 『The Tyranny of Merit:What's Become of the Commo

                                                                            マイケル・サンデル教授×モーリー・ロバートソン【前編】「世界を分断する『成功者のおごり』を解体せよ!」 - 社会 - ニュース
                                                                          • 「価値観のアップデート」と進歩史観 | The HEADLINE

                                                                            公開日 2021年03月06日 22:40, 更新日 2023年09月14日 16:29, 無料記事 / オピニオン・お知らせ ここ数年、「価値観のアップデート」が叫ばれるようになって久しい。様々なハラスメントからジェンダー、LGBTQなどセクシャル・マイノリティの問題、デジタル化やSDGsなど、様々な考え方や価値観が変化しており、理解・対応することが求められている。パンデミックがこれらを加速させた側面もあるだろう。 一方で、揺り戻しも見られる。たとえば、LGBTQへの偏見は未だ根強く、足立区では区議が「LGBTが増えると足立区が滅びる」と発言して批判を浴びた。また選択的夫婦別姓は、世論の後押しがあるにもかかわらず、自民党内の反対派の声が大きく盛り返している。 最近でもIIJの鈴木幸一会長が、東京都の審議会委員による女性比率4割以上の方針ついて、日本経済新聞で以下のように記している。(後に

                                                                              「価値観のアップデート」と進歩史観 | The HEADLINE
                                                                            • 高島鈴の人文書新刊・近刊ウォッチング 攻殻機動隊、ノンバイナリー、オリンピック、クィア神学 - wezzy|ウェジー

                                                                              新刊・近刊の人文書から、ライターの高島鈴が気になる新刊をピックアップ。おさえておきたいポイントと一緒にご紹介します。 今月は、『日本のフェミニズム』『ブルシット・ジョブの謎』『共同体の基礎理論 他六篇』『ジョン・ロールズ』『攻殻機動隊論』『極東ナチス人物列伝』『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』『近代日本の優生学』『イメージは殺すことができるか』『ノンバイナリーがわかる本』『女性とジェンダーと短歌』『女性とジェンダーと短歌』『戦後日本の文化運動と歴史叙述』『クィア神学の挑戦』の14冊! 井上輝子『日本のフェミニズム』(有斐閣)

                                                                                高島鈴の人文書新刊・近刊ウォッチング 攻殻機動隊、ノンバイナリー、オリンピック、クィア神学 - wezzy|ウェジー
                                                                              • 日本で安楽死が認められないのは、日本人が「愚か」だから 週刊プレイボーイ連載(441) – 橘玲 公式BLOG

                                                                                難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性が、ネットで知り合った医師2人から鎮静薬を投与され死亡した事件が波紋を広げています。主犯とされる医師はツイッターに「安楽死外来(仮)やりたいなあ」などと投稿する一方で、妻によると頻繁に「死にたい」と訴え自殺未遂もあったとされ、犯行の動機については不明な点が多いままです。 その一方ではっきりしているのは、ALSを患う女性が自らの意思で安楽死を望んだことです。彼女は(パソコンのスクリーン上のキーボードを視線の動きで感知する)視線入力でブログやSNSに自らの思いを投稿していましたが、そこには「惨めだ。こんな姿で生きたくないよ」「すごく辛い。早く楽になりたい」などの言葉が並んでいます。 報道によれば、女性はスイスの自殺ほう助団体の利用を考えたものの、付添人が刑事罰を科せられる可能性を知って断念し、SNSでやりとりするようになった医師に依頼し、報酬として130

                                                                                • 【氏と育ち】発達障害は遺伝なのか、それとも教育なのか - アスペルガー大学生

                                                                                  社会ダーウィニズムと社会ラマルキズム 社会ダーウィニズムはナチス? 遺伝の影響について議論するのはタブー? 【環境決定論】環境と人間の関係を議論することがタブーだった時代 社会ダーウィニズムと社会ラマルキズム 人間の知能は、 身体能力は、 センスは、 「遺伝」なのか「環境・育ち」なのか? これは誰でも一度は考えることだと思います。 この話題については分野問わず様々な説がある印象ですが、その根幹にあり、そして一番有名なのは ダーウィンの自然選択説(自然淘汰説) ラマルクの用不用説 と言っていいでしょう。 簡単に言うと、自然選択説を唱えたダーウィンの主張は 「遺伝」こそが全てを決める 用不用説を唱えたラマルクの主張は 「環境」がすべてを決める となります。 自然選択説(しぜんせんたくせつ、英: natural selection)とは、進化を説明するうえでの根幹をなす理論。厳しい自然環境が、生

                                                                                    【氏と育ち】発達障害は遺伝なのか、それとも教育なのか - アスペルガー大学生