■研修がご褒美だった時代 我々中高年世代が若い頃、企業研修はご褒美のようなものであり、会社から派遣されて勉強をさせてもらえることは名誉なことでした。 私が昔いたリクルートでも、リクルートビジネスカレッジ(略称RBC)という企業内大学のようなものがあり、マッキンゼーの現役著名コンサルタントによるロジカルシンキング講座や、新進気鋭の経営学者などによるイノベーション創出ワークショップなどの講座がたくさん並び、それはそれは素晴らしいラインナップでした。第1回目の基調講演などは、かの大前研一さんにやってもらったのです。 普通に働いていては、なかなかお会いすることができないビジネス界のアイドルのような人と接点を持てるわけですから、参加社員のモチベーションも湧きます。そんな研修を「時間のムダ」というような人は当然ほとんどいませんでした。研修は希少価値の高いコンテンツだったのです。 ■コモディディ化した研