箱に入ったオリーブオイルを小分け袋に注ぐ店主の加藤智保子さん=東京都墨田区で2024年6月3日午後0時45分、井口彩撮影 オリーブオイル、お菓子、日用品に電気代――。さまざまな商品やサービスの値上げラッシュが止まらない。要因は輸入価格を押し上げる円安だけではない。消費者への逆風はいつまで続くのか。 トリプルパンチ 「値上げは仕方がないですよね」。東京都墨田区のオリーブオイル専門店「DE OLiVA」(デオリーバ)は今年2月に飲食店などで使われる大容量のオリーブオイルを4%値上げした。店主の加藤智保子さん(53)は冒頭の来店客の言葉にやりきれなさを感じ「値上げを喜ぶお客さんはゼロです」と苦笑いする。 店で扱うのはスペイン産のオリーブオイルなど約20種類。1600円から5000円ほどの価格帯で販売している。フレッシュな香りと味わいに魅せられ、2014年に専業主婦から一念発起して開店。食材にこだ