※この記事内に登場する人名などは、一部を除き仮名にしています。 みないことえ それわだめだあよ昨年の十一月某日。私は、福岡県でフリーランスのWebライターをしている四津さんという友人から「相談したいことがある」とメールを貰いました。 四津さんは私よりも数個年上の男性で、怪談やホラーばかりを執筆している私とは違って、生活に根差したエッセイやテック関係のコラムなどを書いている方です。彼と何かの趣味の話をすることはあっても相談を受けたりすることはまず無かったため、少しばかりの驚きを感じつつも、私はそれを了承しました。 その日が週末に近かった事もあり、互いにスケジュールを調整して近所の喫茶店で顔を合わせるまでにそれほどの日数はかかりませんでした。 席について私を待っていた四津さんは、少しばかり疲労の混じったような笑顔を浮かべつつ、軽く右手を上げて私を迎えます。 「いや、ごめんね。急に相談なんて、変
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