パブリッククラウドでERPや会計などの基幹システムを動かす――これまで考えにくかったことが、それほど珍しい事例ではなくなってきている。このようなトレンドを支えているのが、セキュリティだ。前回のセキュリティ要件を受け、今回は固有のセキュリティニーズを満たしながらパブリッククラウドを利用する事例を紹介したい。 VPN接続サービスが欠かせない 生産、販売、会計などの基幹業務パッケージである「J.D.Edwards」をパブリッククラウド上で展開するのが、ERPやビジネスインテリジェンス(BI)の導入支援を行うイデア・コンサルティングだ。拡張性、初期コストを押さえられることなどクラウドのメリットを活用したいというのがパブリッククラウドを導入した理由だが、同社にはもう1つ重要な要件があった――VPN接続だ。 基幹システムであるため、社内LANからVPNで接続する必要がある。幸い、クラウド事業者の多くは