自分の住む市の図書館で、今月から読書会を開催できることになった。前々から「死ぬまでに一度は自分主催で読書会をやってみたい」と考えていたので、大げさに言うと「夢がかなった!」というレベルで喜ばしいことである。 しかし前途は多難というかそれ以上で、早くも暗礁に乗り上げているというレベルで困っている。ひとつは参加者がなかなか集まらないことと、集まっても「普段から本をあまり読まない」「難しい本はわからない」という参加者が混じっているため、そうそう自分の好きな本ばかりを扱うことができない。 よって比較的読みやすく、親しみやすく、かつ面白い本を課題図書として選びたいと思うのだが、それがかなりの難題なのである。しかも課題図書リストから選ぼうにもリスト自体が今ひとつパッとしない。 そんな中で最近、これはいいなと思って読んだのは沢木耕太郎の「凍」で、登るのが困難な山に挑む登山家に関するノンフィクションである