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【書評】御成敗式目を「歴史の覗き窓」として鎌倉時代を理解できる良書!佐藤雄基『御成敗式目 鎌倉武士の法と生活』 - 明晰夢工房
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【書評】御成敗式目を「歴史の覗き窓」として鎌倉時代を理解できる良書!佐藤雄基『御成敗式目 鎌倉武士の法と生活』 - 明晰夢工房
御成敗式目 鎌倉武士の法と生活 (中公新書) 作者:佐藤雄基 中央公論新社 Amazon 中世法は面白い!と感... 御成敗式目 鎌倉武士の法と生活 (中公新書) 作者:佐藤雄基 中央公論新社 Amazon 中世法は面白い!と感じられる一冊だった。これはすぐれた御成敗式目入門書であるだけでなく、この法を通じて鎌倉武士や地頭・女性・庶民の姿を浮かび上がらせてくれる良書だ。つまり、これを読めば鎌倉時代の社会がみえてくる。江戸時代や室町時代にくらべて今一つつかみにくい鎌倉時代のイメージが、本書を読むことで明確になってくる。御成敗式目は、鎌倉時代を知るための「歴史の覗き窓」でもあるのだ。 御成敗式目には、鎌倉時代の治安の悪さを実感できる条文が多い。たとえば、4章では「悪口の咎」について解説されているが、これは文字通り悪口=根拠のない誹謗についての規定だ。悪口を言うと、流罪か召し籠め(他の御家人への身柄預け置き)になるのだが、これは悪口への罰としては重過ぎるように思える。だがこれには理由があって、本書によれば悪口が