最大震度7、マグニチュード(M)7.6を観測した能登半島地震。震源となった断層(震源断層)は未知のものではなく、政府の有識者検討会が2014年に公表した活断層だったとの見方が専門家の間で有力になってきた。政府の地震調査委員会もこの断層を把握していたが、地震の切迫度などを調べる「長期評価」をしておらず、広く周知されていなかった。(小沢慧一) 長期評価 活断層で発生する地震やプレートの境界で起きる海溝型地震を対象に、地震の規模や「30年以内に何%」といった発生確率を予測。政府の地震調査委員会が検討し、現在114の主要活断層や6地域の海溝型地震などについて発表している。南海トラフ地震だけ他の地震と確率を出す計算方法が異なり、地震学者らから「水増し」の問題が指摘されている。