今春もJEPXスポット市場は最低価格0.01円/kWhが頻出した。全国で太陽光発電が全需要を賄う時間帯が増えているためだ。とりわけ関西エリアでは、太陽光発電の出力制御が激増した。原子力発電が太陽光発電を押し出す現象が顕著になってきた。 例年、4月から5月にかけて電力は不需要期に入る。2023年は中部エリアにおいて4月8日土曜日に三大都市圏で初めての出力制御が実施された。そして、6月4日日曜日には関西エリアも続いた。 では、今年はどうだったのか。まず、2018年10月に国内で最初に出力制御を実施した九州エリアを確認する。 グラフ1は今年の4月頭から5月16日までの九州エリアの電源種別供給実績と同エリアの価格推移をグラフ化したものだ。赤丸は0.01円/kWhを付けた時間帯のある日、水色枠はゴールデンウィーク(GW)期間中を示している。