1 夢を見た。すんごく訳の分からない夢が一夜に4、5個まとめて上映されて、不思議な気分で目が覚めた。最後に見た夢は、夢と現実の境目がはっきりしていなかった。枕元に置いてあるブタの貯金箱からお金が盗まれるというなんとも夢のない夢だった。実際、本当に家には枕元にブタの貯金箱が置いてある。そんな盗まれるわけない、これは夢だって何回も夢の中で唱えたけれど、妙に現実と全てが一致していて、酷く落ち着かなかった。起きて顔をあげ、昨日と変わらぬブタの姿をそこに確認し、ようやく安堵した。あぁだよね。そんなわけないよね。知ってた。と心の中で繰り返し、やっと私のいつも通りの日常は始まった。 2 人が夢を夢だと思う条件はなんだろうと考える。例えば、毎日現実のように連続する夢を見ることができると想像してみよう。普段通りに仕事をして家に帰り眠りにつくと、夢の世界で目が覚める。それは昨日見た夢の続きだ。世界を旅して回る