新型コロナウイルス感染症による死者がアメリカで初めて出たのは2月末とされていたが、それより以前、2月初旬に亡くなっていた人の遺体からウイルスが検出された。これでコロナはその存在が確認されるより前から感染が広がっていた可能性が出てきた。 そうしたなか、過去に体調が悪かった時期を思い出し、「自分は流行が始まるずっと前に感染していた」と確信する人たちがアメリカで急増している。米紙「ワシントン・ポスト」はそれを“Thinkihadititis”病と呼び、この奇病に“感染”した人々の心理を探った。 咳が止まらなかった感謝祭 昨年11月の感謝祭の前週、バーバラ・オドネル(62)はひどい咳に悩まされた。 「まったくたちの悪い咳でした。ぜんぜん止まらなくて」と、彼女は振り返る。「顔は真っ赤」になり、肩で息をしていたという。 フィラデルフィア郊外の自宅近辺の坂を歩いて上るのもやっと。喫煙者だったとはいえ、健