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上田初美の検索結果1 - 13 件 / 13件

  • 「なぜ女性棋士はまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

    第2期ヒューリック杯清麗戦五番勝負は2-3で里見香奈清麗に負けた。7月・8月と番勝負を戦っていく中でたくさんの温かいメッセージをいただいた。将棋指しは盤の前では常に一人で考え抜き、決断をし続けていかなければならない。対局中は応援の声は聞こえないが、その心を支えてくれるのは応援してくれる人たちだ。いつも応援してくださる皆様、そして清麗戦を主催していただいているヒューリック株式会社様に改めてお礼を申し上げたい。また1歩ずつ山を登っていこうと思う。 女流棋士と棋士には棋力に差がある 番勝負終了後に少人数で打ち上げが行われた。そこで「なぜ女性棋士はまだいないのか」という話題が出た。将棋界において棋力があれば「棋士」になるのに男性も女性も関係はない。今回はこの話題について書いていきたい。 まず前提として「女流棋士」と「女性棋士」が混同されがちだが、この2つは制度が異なる。女流棋士になるためには、「研

      「なぜ女性棋士はまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
    • 文春コラムについて|上田初美 @ueda823

      コラムを連載している文春オンラインで、今月の記事が更新されました。 「なぜ女性棋士がまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた 今回はとてもデリケートな問題に触れています。 連載をお引き受けした時に、どこかのタイミングで書きたいと思っていた話題です。 恐らく将棋界では初めて女性の生理とPMSに言及した記事になるのではないかと思います。 まず前提としてですが、私の考える1番の理由は競技人口差です。 近年女性は増加傾向にありますが、プロを目指す、具体的に言うと奨励会に所属する比率は、未だ女性は男性の1割未満です。 これがイーブンであればまず間違いなく女性の棋士は誕生すると個人的には思っています。 よく囲碁との違いを指摘されますが、制度が違うので一概に比べる事ができません。囲碁界の女性のお話しも聞いてみたいです。 夫の指摘した部分も難しい問題で、同じ様に教えたら男の子の方が多く将棋を好きになるとし

        文春コラムについて|上田初美 @ueda823
      • 育児が将棋にプラスになることはない。一方で子どもから受け取る愛情は計り知れない | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

        7月4日に開幕した第2期ヒューリック杯清麗戦五番勝負。幸運にも里見香奈清麗への挑戦権を得た私だったが、第1局・第2局と連敗した。特に2局目は悔いの残る内容になった。五番勝負だから、あと1つ負けたらそれで終わりになってしまう。 ピリピリしていくのが本来の正しい姿であるのに 嫌な予感は開幕前からあった。挑戦権を獲得してから約1ケ月、本来ならば開幕に向けて少しずつ神経を研ぎ澄ませながら準備を進めていくのだが、この「神経を研ぎ澄ませながら」という部分が思うようにいかない。家には4歳と1歳の子どもがいるのだ。 私は比較的気持ちの切り替えが上手い方だと思う。対局で負けても、それを家に長期的に持ち込むことはないし、普段の対局前にピリピリとすることなく子どもに接しているつもりだ。しかし舞台が大きくなるとこのバランスの取り方がより難しくなった。 タイトル戦とは参加者みんなが目指している、紛れもない大舞台だ。

          育児が将棋にプラスになることはない。一方で子どもから受け取る愛情は計り知れない | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
        • 女流棋界に順位戦創設 私たちも苦しみながら「白玲」を作っていく | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

          順位戦とはごく簡単に言うと、すべての女流棋士が順位付けされる形式のことだ。白玲戦では第1期でA~Dのリーグ及び順位を確定し、第2期以降はそれぞれのリーグで戦っていく。 女流棋戦はトーナメント形式が多く、すべて1回戦で負けてしまうと年間10局に届かないという、対局数の少なさが長年懸念されていた。それが2019年度には清麗戦(現・大成建設杯清麗戦)が創設され、今回の白玲戦と合わせると1人当たり10局程の対局数の増加が確定する。 出すだけで真剣度が増す、我が家の6寸盤 ©上田初美 女流トップグループは、この増加によって棋士と遜色ない対局数になる。将棋は見た目以上に体力を使うので、体力の強化は必須項目だ。棋力・体力、両面で今まで以上に鍛えられていくのだろう。私自身も夫の対局数と合わせると年間70~80局程が予想される。2019年度の棋士の対局数ランキング1位が67局なので、育児を含めるとスケジュー

            女流棋界に順位戦創設 私たちも苦しみながら「白玲」を作っていく | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
          • 通算成績は“棋士人生の集約” 将棋夫婦の我が家で「当分の間、争いになりそうなこと」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

            最近、年中の長女が「おもいだしてごぉーらんー」と、聴き馴染みのあるフレーズを歌っている。今月卒園する年長さんに歌のプレゼントをするそうだ。そういえば道端には、微かに沈丁花の香りが漂っている。私にとって、沈丁花は別れ、桜は出会いの花である。今年も節目の時期がやってきたのだ。 将棋界も3月が節目の月になる 将棋界は小学生の頃に将棋道場で出会った友人と、何十年の付き合いになることも少なくない。「別れ」を体験する機会が、他の業界より少ないだろう。その分、私は「別れ」というものに耐性がなく、来年迎える予定の長女の卒園式に、果たして何枚のハンカチを持っていけばいいのか想像も出来ない。 それにしても私が子どもの頃にも歌った歌が今でも歌われているなんて、歌って不思議なものだな、と思いながら、絶妙な音程の長女の歌を聴くのであった。 将棋界も年度締めなので、3月が節目の月になる。 今年度の私の目標は「通算30

              通算成績は“棋士人生の集約” 将棋夫婦の我が家で「当分の間、争いになりそうなこと」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
            • 将棋の里見香奈清麗が防衛、最終局で上田初美女流四段を退ける「渡辺明新名人の将棋が理想です」 - スポーツ報知

              将棋の第2期清麗戦5番勝負の最終第5局が18日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、後手の里見香奈清麗(28)=女流名人、女流王位、倉敷藤花=が挑戦者の上田初美女流四段(31)に146手で勝ち、対戦成績3勝2敗で初防衛を果たした。 里見の開幕2連勝の後、上田が2連勝を返して最終局までもつれ込んだシリーズ。再び激闘となったが、最後の最後で正着を続けた里見が白星をさらった。両者は2012年度、16年度の女流名人戦5番勝負でもフルセットの激闘を演じており、いずれも最終第5局は将棋大賞の名局賞特別賞を受賞している。 女流棋界屈指の「激闘カード」を制し、連覇を飾った里見は「(連敗で)流れは悪かったのですが、結果を残したことに関しては、良い経験だったのかな、と思います」とシリーズを振り返った。名勝負を続けている上田については「上田さんは出産を経て大変な中で調整をされていたと思いますが、時間も少ない中ですご

                将棋の里見香奈清麗が防衛、最終局で上田初美女流四段を退ける「渡辺明新名人の将棋が理想です」 - スポーツ報知
              • 第3回abemaTVトーナメントこぼれ話|上田初美 @ueda823

                毎週土曜日19時から絶賛放送中のabemaTVトーナメント。 初めての団体戦形式で、控え室のカットや作戦会議を映すのが秀逸。本気の将棋でのぶつかり合いと、控え室でのトークが全く違う色を出していてとても楽しいです。 私も第1回放送に藤井九段の聞き手として出演しました。 恐らく初めて自分が聞き手をしている姿を見たのですが、面白かったです。笑 出演者だけでなく、編集など関わっている全ての人の力が注ぎ込まれた番組だと思います。 まだ観てない方はぜひ観てください。将棋分からなくても楽しめますよ。 ここからは昨日の放送を見た後に読んでくださいね。 昨日の放送の通り、Aブロックではプレーオフが行われました。 ここに至るまでの流れが面白かったので、こぼれ話として書いていきます。色々とボカして書いていくので、察してください。ここからはマニア向けです。 プレーオフが行われる可能性は限りなく低かったのですが、あ

                  第3回abemaTVトーナメントこぼれ話|上田初美 @ueda823
                • 夫が家事育児をやる様になったワケ|上田初美 @ueda823

                  我が家は棋士・女流棋士の共働き、共育児家庭です。 noteやTwitterにも度々書いていますが、夫は将棋界では恐らくダントツトップで家事育児をしていると思われます。負担は大体半分、対局日程次第では夫が6、7割位を担う時期もあります。 夫は結婚するまで家事はほとんどした事がありませんでした。出会った当初は洗濯機を回した事がなかったほどです。何故ここまで出来る様になったかを書いていきます。 私たちは交際期間が7年と長く、その間私は女流初段から女王のタイトルを経験しました。夫は三段から四段のプロになり五段に昇段しています。 私は一人暮らしをしていたので1通りの家事は出来ましたが、かなり多忙な時期が続いていました。夫もその姿を見ているので結婚しても家事を私が全て担う事はないだろうという、共通意識があったと思います。互いがどういう夫婦像を描いているかを知っておくのは重要です。 将棋の棋士は男性も女

                    夫が家事育児をやる様になったワケ|上田初美 @ueda823
                  • 私たち夫婦は将棋を選んだ。娘たちは何を選んで生きていくのだろう | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                    ・駒の名前・初期配置がわかる ・将棋は2人で行われ、1手ずつの交代で指していく という、ごく簡単なルールを理解している、れっきとした入門者だ。 将棋は駒が8種類あるが、それぞれ動き方が違うので、それを覚えるのが最初の壁になる。幼児にとって将棋の駒に書いてある漢字は「〇」や「△」と変わりない記号でしかない。 (1)記号を見て、(2)頭の中で動き方を思い出し、(3)実際に動かすという工程はなかなかに難しい。しかし、それに関しては「スタディ将棋(KUMON)」が解決してくれた。スタディ将棋には駒1つ1つに動きが記載されているので、(1)と(2)を1工程で行える。駒の動きを覚えなくてもすぐ実戦に突入できる。ありがたき文明の利器である。 手つきがキレイと自画自賛する長女 ©️上田初美 教える側は絶対に勝ってはいけない 入門者に将棋を教えるにあたって一番大切なことは、「将棋が楽しい!」と思えるまで教

                      私たち夫婦は将棋を選んだ。娘たちは何を選んで生きていくのだろう | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                    • 女流棋士の私が、妊娠に気付いたのはタイトル戦の最中だった | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                      夏休みが始まり、娘たちは水遊びや花火、虫捕りなど夏を満喫している。 毎日娘たちが家にいることによって、親としての疲れも当然あるのだが、大人の目線で子どもの頃の追体験をできるのはなかなか楽しい。 子どもの興味が向いていなければ、カブトムシやセミの羽化を観察することも、水鉄砲で打ち合ってビショビショになることも、もうなかったかもしれないのだ。 長女を産んでから、私なりに試行錯誤を繰り返した 8月は次女の誕生月でもある。今年で3歳になり、来年からは幼稚園。入園すれば四六時中一緒だった状態から、淋しさとともに少し手が離れる。 女流棋士として、トーナメントプロとして今後も戦っていくために、私の中では今年度いっぱいまでが1つの堪えどころと考えていた。 長女が生まれてから約6年。 多くの仕事と共通するように、将棋も「指し盛り」と言われる、力を発揮しやすい時期と出産適齢期は概ね被っている。長いと言われてい

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                      • 4月からの対局数は29局 それでも女流棋士が「常に対局をしているような感覚」になる理由とは | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                        ちなみに関西将棋会館はその造りから、一番格が高い「御上段の間」から、その階の対局が一望できる。初めて関西で将棋を指した時には、谷川浩司十七世名人が同じ空間で対局しており、その空気感だけで背筋が伸びた気がした。 ここ数年で女流棋士の対局数は大幅に増加し、東京でも必然的に棋士と同じ部屋で対局をすることが増えた。細かいことだが、部屋によって体感気温や景色なども違い、同じ「将棋を指す」という行為でも環境が変わると少し緊張した。何事も変化した直後は違和感がある。が、それも慣れと共に馴染んでいった。 体力の大事さを改めて感じている 別の部屋で行われていた対局が、少しずつ混じり、女流棋士だけで全対局室が埋まる日がやってきた。私が見ている、全体で見ればわずかな期間でも、時代は変わっていくのだと思うと感慨深くなるものだ。 対局数の増加、特にリーグ戦である女流順位戦が創設されたことにより、女流棋士全体が活気づ

                          4月からの対局数は29局 それでも女流棋士が「常に対局をしているような感覚」になる理由とは | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                        • 女流棋士の私を育ててくれた将棋道場でのオッちゃんや真剣師たちとの思い出 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                          先日、師範を務めている両国将棋センターで指導対局をした。 子どもの頃、この場所でいたずらばかりしていた私は、いつも「師範」という2文字をくすぐったく思ってしまう。私にとってのこの場所は、思い出が深すぎるのだ。 初めて行った道場は将棋会館道場。母に連れられて行き、10級の認定証をもらった。小学1年か2年生の頃である。私を最初に強くしてくれたのは、名前も知らないオジサンだった。 「お嬢ちゃん、将棋指せるの? よし、オッちゃんが教えてやろう!」 言葉だけ書くと、実にあやしいセリフである。まぁ実際は「オッちゃん」とは言っておらず、「私」だったのだが。 それでも、いま私が親として同じ状況に置かれたら、娘に将棋を教えてもらうかは、少し迷うかもしれない。平成で言えばひと桁のこの頃は、今より色々なことが緩かった。世の中は、悪く言えば適当だったし、良く言えば自由だったのだろう。 オジサンは将棋の基礎を教えて

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                          • 「次回は私を選ばなくていいです」激戦を終えてリーダー・西山朋佳さんに告げた理由 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                            8局目、私が勝てば最終局はリーダー対決に 準決勝の対戦相手であるチーム里見は、私たちチーム西山と構成がよく似ている。予選を無敗で抜けてきた里見香奈女流四冠と西山朋佳女流三冠。絶対的なリーダーをそれぞれ持ち、その激突は誰もが見たい対戦である。 チームで最大9局も指すのだから、どこかで見られるだろうと、ぼんやりと楽しみに思っていた。 準決勝当日。集合時間は予選の深夜までの連戦から一転、朝7時。ABEMAトーナメントは将棋の強さだけではなく、あらゆる条件にどれだけコミット出来るかも試される。 第1局は私が出ることになった。相手は里見咲紀女流初段。初戦がチームにとって重要であるとともに、そこできっちりと力を出すのが難しいことは予選でわかっている。山口恵梨子ちゃんが持ってきてくれた栄養ドリンクを飲んで、対局に向かった。 結果は全然ダメだった。負けたことよりも、手がまったく見えていない。長時間で戦う将

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