バングラデシュの売春街、カンダパラで働く13歳の少女Photo by Allison Joyce/Getty Images 両親の死、繰り返されるレイプ、大人たちの相次ぐ裏切り、そして人身売買──過酷すぎる日々から逃げるバングラデシュの少女が、何も知らずにたどり着いた先は、古くからある売春街だった。彼女はこの地でどんな人生を送ってきたのか。英誌「1843マガジン」が取材した。 【画像を見る】600人の女性や少女が暮らすバングラデシュの「売春村」 まだ薄暗い朝の光のなか、モノワラ・ベグムはサンダルをひっかけ、朝の巡回にでた。少し苦しそうに息をしながら、せまい路地をゆっくりと歩いていく。 トタン板と軽量コンクリートブロックの建物から、なにやら不穏な音が聞こえると、彼女は金縁めがねの下で顔をしかめた。間に合わせで建てられた住居の間には、悪臭を放つ下水が流れ、使用済みのコンドームがあちこちに散らば